加島祥造さんが亡くなった(去年12月25日 享年92)
英語からの自由な翻訳を手掛け、
詩作にふけり、墨彩画を描き、
今したいと思うことを今してきた自由人だった。
20年くらい前から、長野県の伊那谷に移り住み、老子に傾倒した。
老子の思想を現代詩で表現した本が話題を集めた。
また、「求めない」というフレーズで始まる作品を収めた詩集は、
山深い谷での素朴な暮らしから紡がれた言葉がちりばめられ、
競争の激しい現代社会に広く受け入れられ、ベストセラーになった。
加島さんを偲びながら、『わたしが人生について語るなら』という本を読んだ。
紆余曲折、有為転変、
いろいろあった人生を振り返ってたどり着いた境地は○。
尖がって△、角ばって□来たが、自然に身を任せて転がる○が、
いちばん居心地がいいとわかった。
○に帰るためには、自分を愛すること。
自分への愛は、他の人の「自分愛」を大切にする。
排斥ではなく共存だ。すると、楽に生きられる。まあるくなれる。
人生を肯定的に生きられる。
~本の中からの名言名句~
好きなことをやっていれば退屈しないし、淋しくもない。
決して心はしなびない。
逃げたりごまかしたりしながら、でもあきらめないでいたら、なんとかなる。
変わらないものはない。変化を受け入れると、良い方へ明るい方へ向かう。
みなと違う自分を大切にしたらいい。
感性を養うには、自分の気持ちに従うことだ。
人は、良いものを根にして生まれついている。
ほんとうに強いものは、やわらかい。
やわらかい心を持ち続けていたら、自分の可能性は拓けていく。
想像も出来ないような別の自分が潜んでいる。
自分が幸福になって、それをみんなと分け合うと、順々に幸福が広がる。
人生でいちばん大切なのは、バランス。