名古屋で、よかった探し | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

毎月、名古屋に通って3年目。


第5期名古屋ことば磨き塾が昨夜(12日)スタートした。


留年組17人に加えて、新たなメンバーも6人参加。


初日から「なごやか」なムード。


というのも、冒頭から、


全員に1分間で「自分のよかった探し」をしてもらったからだろう。


ぼやきやなげきを聞かされて嬉しくなる人はいない。


嬉しいことを聞くと、場がなごむ。


最高8つあげた人がいた。どちらかといえば遠慮がちに見える人だったので、


正直意外だったが、嬉しくなった。


「負けずぎらい」「明るい」「体力がある」「協調性がある」「人を許せる」


「前向き」「エアロビクスが好き」「どこでも寝られる」・・・時間制限なければ、


まだまだ湧き出してきそう・・・。





逆転の発想の人もいた。


「おんち」・・・どうして?と思って聞くと「場を和ませるでしょ」と。


なーるほど。プラス思考こそ、この塾に相応しい。


「だめでもともと」・・・こういうのもいいなぁ。


「性格がいい」こうまで自分で自分が好きになれたらいいなぁ。





こんどは、人の「よかった探し」をする他己紹介。


自分の知らない自分に出会える。


「バイタリティーがある人」と紹介されて驚いたような顔をした男性がいた。


この人は、自分で自分のことは「落ち着きがある」「もの静か」と分析していた。


確かに闘志むき出しではないが、淡々と多くの仕事をこなしている人だ。


事前ヒアリングは双方5分ずつ。限られた時間だから、多くは聞けない。


中には、一人が一方的に聞いてしまい、


片方は何も聞けずじまいというケースがあった。


だがその人は、あわてず騒がず、


「何があっても大丈夫と思わせる笑顔」と相手を絶賛した。


恋愛の告白のような紹介もあった。


自分で堂々と「愛妻家」と宣言した男性は、そのことを知ってか知らずか、


妻とあまりにも共通点があり、初対面なのに、30年一緒に暮らしているようだと手放しの褒めよう。告白された女性は照れながらも「女性は出産すると母になってしまうが、この方は妻をいつまでも女性とみている。理想の夫」と応酬。


会場は、ますますなごやかになった。





「売り言葉に買い言葉」は、あまりいい例えに使われないが、


嬉しいことばの「売り買い」は大いにやったらいい。


ことば使いは合わせ鏡。


相手の使うことばに合わせてことばは出てくるものだ。


新年早々、「嬉しいことば」のお年玉をいっぱいもらった気分だった。