前回のブログで、ずりばいにはステップがあると書きました。
最初から、皆さんがイメージするずりばいにはなりません。
このようなステップで、進んでいきます。
①その場で、おへそを中心に回転(左右とも)
②両手のひらで床を押して、バック(手のひらを使ってが大事)
③両手のひらを床に着けて、身体を引き寄せて前進(腕を前に伸ばし、手のひらを開いてバタフライのように前進)
④左右交互に手と足を動かして、前進(手のひらを開いて、足の指で床をけって、大きく動いていることが大事)
③と④の違い。それは・・・。
〇足を引き寄せて、床をけること。
〇右交互に、手足を協調して動かすこと。
足を引き寄せるためには、インナーマッスルの一つ「腸腰筋(大腰筋&腸骨筋)」が働いているかが大切。上半身と下半身をつなぐ大事な筋肉です。
これは
仰向けで、何度も何度も足を持ちあげたり足を舐めたりして遊びながら鍛えてきています。緊張が強いと(特に首の後ろ)、仰向けで足を持ちあげることが難しくなります。
なので、ずりばいの前(うつ伏せ遊びの頃)に、仰向けでたくさん足を持って遊べるようにお身体をゆるめてあげたり、丸くしてあげたりするとよいです。
床を足の指でしっかりけってずりばいやはいはいができるためには、足を引き寄せる時に体幹に力を集めて、膝が床方向に向けられることが必要です。足首も柔らかく、足指も開けるようになっていると、床をしっかりとらえることができます。
これも、腹ばいの時にその準備をしています。
(まちむら式身体調和支援うたに合わせてマッサージⅠより)
同じお子さんの、Bはマッサージ前、Aはマッサージ後の姿です。
この写真、前々回の「ずりばいへのサポート その2」でも出しましたね。マッサージ後のAの赤ちゃんは、全身の筋力で身体を支えていますが、体幹にも力が入っているので、足指が床についていますよね。
こうやってうつ伏せ・肘支えで遊んでいたお子さんは、しっかりと足指を使って床をけって進むことができるようになります。
足を中心に寄せる力が弱いと、膝の内側を床について進んだり、親指とその付け根あたりだけで蹴るので靴擦れのような水ぶくれができたりすることもあります。
足を真ん中に寄せる力が弱いまま立ち上がると、O脚になったり、X脚になったりして、バランスが悪く負担もかかります。
発達のステップって、本当にみんな繋がっていますよ。
左右交互の動きは、腰(骨盤)のひねりが必要。背骨やウエストがかたいと、ひねる動きが出ません。重心も、左右に動かしてバランスをとれることが必要になります。
その準備はここでやっています。
これは、前回のブログで出てきました。
この腹ばい姿勢で、片手を上に上げてバランスをとっている動きが獲得できていると、腰を左右交互にひねっても倒れずにバランスがとれます。だから、両方とも手が上げられることが大事になります。片側だけしかあげられないと、片足だけしか使えないのです。
左右差は、気付いたら早めに身体調和支援のマッサージで解消してあげてください。左右差の一番早いケアのタイミングは、向き癖に気付いた時です。グッズでは治りません。お身体の筋緊張を身体調和支援のマッサージでほぐして左右差をなくしてあげましょう。
次回は、ずりばいへのサポートの最終回。
手足の協調について書きたいと思います。
ずりばいって、いや、赤ちゃんの発達って、本当に奥深いですね。全てがつながって、つながって・・・。
だからこそ、「何か気になる」と気付いたら、早めに身体調和支援のマッサージ&体操でケアしてあげてくださいね。