ずりばいへのサポート その5 | のびっこだより

のびっこだより

新潟県長岡市の0歳からの発達ケア「のびっこ」 生きる楽しさを増やす0歳からの身体づくり。お子様の気になる発達をそのままにせず、早めのサポートで動きやすく使いやすい身体に整えてあげましょう。

ずりばいへのサポート 本日が最終回です。

 

皆さんがイメージするずりばいは、手足が交互にリズミカルに動いて、前に進んでいく感じですよね。ずりばいの完成形です。

 

 

手足を左右交互に動かして、身体の協調性が育ちます。

でも、これがなかなか難しい動き。

動きの発達の段階でいうと、一番ハイレベルな動き。

 

例えば、両手でじゃんけんする時、左右同じにチョキチョキ出すのは簡単ですが、右と左で違うのを出すのは、ちょっと難しいですよね。そんな感じです。

 

私たちの動きって、4段階で発達しますよ。

一つ獲得すると、次の段階に自然にうつっていきます。

 

脊椎の段階(身体の中心が分かる、背骨が使える)

相同の段階(両手・両足を一緒に使える)

同側の段階(右と左が片側ずつ別々に使える)

対側の段階(左右がチームになって違う動きを自動的にできる)

 

ずりばいの完成形は、「対側の段階」

だから、その前に「脊椎→相同→同側」の動きを十分にやって獲得していないと、対側の動きは出てきません。

 

もちろん、今まで書いてきたように、

腕がしっかり前に伸ばせる、手のひらがしっかり開ける、首が360度の方向を向ける、ウエストや股関節がほぐれている、身体の軸が真ん中に育っている、足を引き寄せる筋力があるなどなど身体の面でも、ずりばいをしやすい身体になっていることが必要。

 

この身体になっていると、ずりばいの4ステップが自然に進んでいきます。すると自然に動きの4段階もクリアしていくことができます。

 

ずりばいの完成形の対側の動き(左右がチームになって違う動きを自動的にできる)は、これからハイハイや高這いなどでもより磨きがかかり、最終的に二足歩行がスムーズにできるようになります。

 

キッズさんになってから、スキップやボール投げ、ボールけりなども、対側の動きが獲得できていると楽しくスムーズにできます。そして、日常生活のあらゆる場面でも使われます。

 

☑食器を持って食事をする。

☑鉛筆を持って、字を書く。

☑消しゴムで、紙をおさえて、字を消す。

☑紙をきれいに折る。

☑ハサミで紙を切る。

☑トイレットペーパーを切る。

☑包丁で野菜を切る。

☑ドライヤーとくしで髪を整える。 などなど

 

対側の動きの獲得は、生活しやすい身体になるということ。

 

生活しやすい身体には、身体の感覚も大事になります。

基礎感覚といって、普段無意識に働く感覚で、重力のある世界で姿勢を維持したり、身体の動かし方が分かったりする感覚です。

 

基礎感覚がしっかり発達すると、ボディイメージがしっかりできるので、身体をスムーズに上手に使うことができます。

 

固有覚(骨や筋肉、関節に力が加わると感じる)

触覚(皮膚に圧がかかると感じる)

前庭覚(頭の傾きを耳の奥で感じる)

 

これら3つの基礎感覚も、ずりばいをたくさんやるとしっかり育っていきます。床に身体をズルズルと引きずって、全身の筋力をグーっと使って動くことで、どんどん基礎感覚が入力されていきます。すると、とっても生活しやすく、使いやすい身体になりますよ。

 

さらに、身体と心は一体ですので、左右切り替えがスムーズにできることによって、実は気持ちの切り替えもスムーズにできるようになるのです。これ、キッズさんになってから、自分の感情をコントロールしていくのに、とっても大事なポイント。

 

ずりばいのすごさ、奥深さは、本当に知れば知るほどびっくりなんです。びっくり

 

ぜひ、身体調和支援のマッサージ&体操をできるだけ早く取り入れて、わが子が楽しくたくさんずりずりばいができる身体になるよう、その手でサポートしてあげてくださいね。

 

ぜひ、なる早で!