初めてサイン会に行ったときの話をしよう。
以前からアイドルやスポーツ選手に熱狂することの無かったわたしは、コンサートはもちろんのこと、生で会える機会にさほど触手は伸びない。
それよりも綺麗に整えられた映画やドラマや雑誌などのパッケージ化されたもののほうが好きだ。生でないと味わえないアクシデント的なものは必要ない。
そんなわたしが今から5年ほど前にTwitterを眺めていて目を止めた発売前の書籍の情報があった。
『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』
著者は二村ヒトシさん。
なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか (文庫ぎんが堂) 720円 Amazon |
前作の男性向けに書かれた『すべてはモテるためである』を絶賛していた男友達がいたが、『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』は女性向けに書かれたものだそうだ。
すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂) 720円 Amazon |
二村さんはAV監督だという酸いも甘いも知っていそうな経歴も気になった。
ちょうどその頃のわたしは心理学に興味を持ち始めたばかりで、誰かを好きになるその気持ち自体が何かに基づいて決定されているのだ、と言いたそうなタイトルにとても惹かれた。
当然ながらまだ発売前だけにレビューはない。
そののちに出版記念トーク&サイン会をするという情報を入手した。参加方法は会場となる書店で『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』を買い、整理番号を発行してもらうこと。つまり本代だけである。なんとも良心的なイベントだ。
わたしはまだ見ぬ本のために受付開始の日の朝、書店が開く10時ちょうどに電話をかけた。きっとサイン会を開くほどの著者なのだから、あっという間に満席となってしまうはずだ。
もしかしたら回線がパンクしてつながらないんじゃないかとドキドキしたが、幸運なことに電話はすぐつながった。
イベントに参加したい旨を前のめりに伝え、本の取り置きが可能かたずねた。店員さんはとても親切に対応してくださり、本はサイン会の当日に買ってもよいことと、当日の開場時間やイベント会場のあるフロアも教えてくれた。そしてなんと、わたしにあてがわれた整理番号は1番だった。
なんと、なみいる競合を制して名誉の1番という称号を手に入れたのだ。
そして迎えた当日。
整理番号は手に入れたのだから、席は必ずある。ということは早くから会場前で待たなくても大丈夫なはずだ。それにもし整理番号順の入場だとしたら、1番だなんてちょっとバツが悪いではないか。
わたしは開場時間を過ぎてから書店に着き、予約していた本の清算を済ませ、それからイベントフロアへ上がった。
エレベーターを降りたらたくさんの人で埋まっている。立ち見客がいるのか?その懸念はそれはそれは見事に外れた。
設営の問題なのか、まだ会場していなかったのである。
さてどうしようと思案していたら、係のかたに整理番号をたずねられた。わたしは忌々しい番号を口にする。
「・・・1番です」
するとモーゼの十戒のようにみるみるうちに道がひらけ、あっという間に最前線に立たされた。と同時に会場の中へと通された。なんたる不覚。
そして番号順に椅子に促される。もちろん1番前の端っこへ。
ソワソワと落ち着かないままイベントは始まった。
インタビュアー役の文化放送のアナウンサーさんと二村さんのお話はとてもテンポよく進み、大変楽しかった。本を読まずに参加したけれど、それでも楽しかった。
そしてトークも後半にさしかかり、質問コーナーへと移っていった。
たちまち恋愛のお悩み相談コーナーと化した。
わたしは他人事としてそれらを聞いていたが、そうは問屋がおろさなかった。二村さんのせいで。
ふいに
「あなたはお付き合いする人はどうやって選ぶの?」
と、わたしに向かって問いかけたのである。
えっ!?
えっ!?
まさか話を振られると思ってなかったからかなりうろたえた。
「えっと、あの、好意を示された人の中から選びます」
と精一杯こたえた。
「そう、それでいいんだよ」
二村さんが言う。
どうも女性はそれでいい、というお考えらしい。
もしかしてわたしが整理番号1番だとご存知で、そんな前のめり客にサービスしてくださっているのか!?
答えが出ないままサイン会へと移った。
「では番号順にステージへとご案内しますので、本を開いてお待ちください、では整理番号1番から10番のかた前へどうぞ」
もちろん先頭に立つのはわたし。
著者の熱心なファン
AV監督の熱心なファン
わたしはどう見えているのだろう。
二村さんは「あなたみたいなタイプは珍しいね〜」と言いながらわたしあてのサインを書く。
それは、どういう意味だろう。
著者の熱心なファンにしては珍しいのか、AV監督の熱心なファンにしては珍しいのか。
わたしは謎の「ありがとうございます!」を残し、逃げるように会場を後にした。二村さんはとても優しいかただった。
で、なぜこの話をしたのか、ということなんだけど。
明日21日14時からに長崎駅直結のアミュプラザ内のメトロ書店さんでね、泰三くんのサイン会があるのです。
~あいづちだけで印象アップ~
【日時】10月28日(日) 13:30~16:30
○パラレルワールドで待ち合わせ
出版記念トークライブ
【日時】 11月2日 (金) 19:00~21:00
【場所】 渋谷
【ゲスト】
龍師SHINGOさん (優一のビジュアルモデル)
龍使い優花さん(優一のモデル)
サンマーク出版副編集長 金子尚美さん
(ヨンマーク出版副編集長 猫家菜央実のモデル)
野引香里 (天野里香のモデル)
小説に登場する実在のモデルたちが、本の世界を飛び出して‶あの時″のリアルをお話しします。
本の世界まっ只中の秘蔵映像や写真も交えてご紹介!
実話だからこその臨場感をお楽しみいただけます。
龍使い優花さんからの、チャンスを掴む運気を上昇させる龍神ヒーリング®︎あり。
【長崎でのイベント】
○10月20日(土)
諏訪神社参拝ツアー(長崎)
14:00~15:30
→詳細とお申込み あと1名さま!
○10月21日(日)
メトロ書店本店トーク&サイン会(アミュプラザ)
14:00~15:00
→詳細
どなたさまもご参加いただける無料イベントです!
【大阪でのイベント】
○11月11日(日)
梅田 蔦屋書店
パラレルワールドで待ち合わせ
発売記念トークイベント
13:00~15:00
では、パラレルワールドでお会いしましょう。