怪談を観た。有馬稲子・岸惠子・久我美子が設立した文芸プロダクションにんじんクラブが製作した小泉八雲原作日本の妖怪物語は、全てが様式美でコントロールされていて実に見事だ。三國連太郎・仲代達矢・中村嘉葎雄ら、日本を代表する俳優たちがこの創作の妖怪世界を作り上げる。武満徹による現代音楽も秀逸。ただ監督小林正樹のこだわりで世界的な名作に仕上がった代わりに、3億五千万円に膨れ上がった莫大な制作費を国内興行では回収出来ずに、文芸プロダクションにんじんクラブは倒産する(配給のみを引き受けた東宝は興行の利益と2次使用権を獲得した。なるほど制作と配給の分離は理屈だ)。オムニバスに傑作はないが、4本目『茶碗の中』は凄い。話自体マイナーだが、その不条理で不気味な筋運びとラストは他とは比べ物にならないほど見事だ。このエピソードだけでも一見の価値がある、一本
第18回カンヌ国際映画祭 審査員特別賞
キネマ旬報第2位
日本映画技術賞(中村明:照明) 他多数受賞


















