碁盤斬り | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト



碁盤斬りを観た。監督には二種類あって、同じテイストを作り続ける人と、全く違うものに挑戦し続ける人。白石監督は後者だったのか?"正直すぎて周りが迷惑な人"はいつの時代にもいるし、そういう人はたいてい考えが浅かったりする。ましてや、当時の藩体制では、その影響は子々孫々にも至っのたであろう。バカ正直柳田役に草彅剛は配役ぴったり。その他、脇役も上手いが、親想いの娘役は清原伽耶ではないだろう。清原なら仮に遊女になっても大成しそうだ。でなくて、例えば若い時の清野奈名や黒木華あたりが適役か。それにしても画面が暗い。しかも平坦な暗部だ。"蝋燭や行燈では当時の室内は暗いはず"の一本槍で、ポストプロで明るさをいじっているため、典型的な奥行きの無い暗さになっている。現場で普通のコントラストで灯りを作って、あと工程で暗くすると昔のライトマンがいちばん怒る暗部表現になってしまう。これではリアルでなくただただ見にくいだけだ。音声・カメラ・照明の出来により作品の印象は下がる。街道を2人で疾走するシーンなどはかつての市川崑股旅物の画作りを見てほしい。人間の造作も浅く白石監督、何を血迷ったか?とファンは驚く、一本