立命館宇治の国際生入試A方式小論文対策はラダーシリーズとChatGPTやGeminiを使います。

●　立命館宇治中学高校の国際生入試A方式の小論文（エッセイ）対策は、ラダーシリーズとChatGPTやGeminiを使うと上手くできます。

帰国子女受験.comの齊藤です。

芝国際中学本科の、２０２５年度帰国子女枠９月編入試験の合格発表が７月１６日（木）にありました。

スカイプレッスン受講生、芝国際中学に合格です！



担当は、北海道大学農学部の住本先生です。

住本先生は理系なので、理数科目の指導が得意です。

しかも、国語と英語を教えるのも上手です。

特に現地校やインターに通う生徒さんから、国語の指導の評判が良いんですよ。

さて今回は、立命館宇治中学高校の国際生入試A方式について、お伝えします。

立命館宇治中学高校のA方式は、自己PR型の帰国子女枠入試に分類されます。

２０２６年度募集要項で、A方式について確認してみましょう。

立命館宇治中学高校国際生入試A方式試の試験科目

中学生A方式試験科目

・小論文（日本語５００～８００字、または英語２５０～４００ words　６０分）、オンライン面接試験（日本語　受験生１０分、保護者５分）

高校生A方式試験科目

・小論文（日本語８００～１２００字、または英語４００～６００ words　６０分）、オンライン面接試験（日本語　受験生１０分、保護者５分）

国際生入試A方式では課題型小論文が出題され、この小論文(エッセイ)が最も重要です。

エッセイを通して、帰国生の活動実績のひとつである「海外生活から得られた気付きや学び」を確認します。

学校のHPにA方式のサンプル問題が１つあるので、現地校生・インター生はそちらを使って対策をしていると思います。

しかし、A方式のエッセイは出題傾向が独特なので、現地校生・インター生のみなさんは苦戦しているかもしれません。

そこで、立命館宇治中学高校の国際生入試A方式の小論文(エッセイ)の対策方法を説明します。

まず、A方式の小論文(エッセイ)の出題傾向についてです。

立命館宇治中学高校のA方式の小論文（エッセイ）の出題傾向

１、課題文に関する時代背景や一般常識を確認する問題が出題される。

２、課題文は物語文・小説文から引用される。

３、エッセイテーマの指示に従うだけなく、引用された文章の意図も汲み取って、自身の海外経験を組み込んでエッセイを書く。

通常、課題型小論文では、論説文や評論文などが課題文として選ばれます。

しかし、立命館宇治中学高校A方式では、法政大学国際高校IBコースと同様に、物語文や小説文が課題文に使われます。

物語文や小論文を使う課題型小論文は珍しいので、練習問題がなくてお困りかもしれません。

次に、立命館宇治中学高校のA方式の小論文（エッセイ）の対策についてです。

A方式のエッセイ対策を行うためには、当然ですが、物語文・小説文の課題文とそれに関するテーマがあれば良いですよね。

そこで、学校のHPにあるA方式のサンプル問題を確認してみましょう。

立命館宇治中学国際生入試A方式

・課題文：　『ガリヴァー旅行記』著ジョナサン・スウィフト

・小論文(エッセイ)テーマ：　もしあなたが、文化や背景、考え方の異なる新しい人々と接しなければならなかったら、どのように行動しますか。友好的に接しますか、それともこの文章の小人のように恐れを抱くでしょうか。読んだ文章を引用しながら、五〇〇字から八〇〇字で、あなたの考えや意見を述べてください。

立命館宇治高校国際生入試A方式

・課題文：　『鼻』著芥川龍之介

・小論文(エッセイ)テーマ：　「本を表紙で判断してはいけない」とは、人や物を見た目で判断せず、他の性質や能力で判断すべきだという意味ですが、私たちはそうしがちです。外見で人を判断することは問題でしょうか。あなたの考えを理由も含めて八〇〇字以上一二〇〇以内で述べなさい。本文の内容を参照すること。

実は、これらのサンプル問題では重大なヒントを教えてくれているんです。

A方式サンプル問題を読んで推測できること

１、『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の英語パッセージから、物語文・小説文で出題されるレベルを推測できる。

２、小論文(エッセイ)テーマでは立命館宇治中学高校の「理想とする人間像」を示しているので、テーマの出題傾向を推測できる。

３、『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の内容から、物語文・小説文の出題傾向を推測できる。

具体的に説明します。

「１」についてです。

立命館宇治中学高校A方式のエッセイは、日本語と英語のいずれかを選択できます。

出題されている『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の英語パッセージを読んでみると分かるのですが、決して難しくはありません。

これらの英語パッセージはどのぐらいの難易度なのでしょうか。

偶然ですが、『ガリヴァー旅行記』と『鼻』はラダーシリーズの文庫に採用されていて、原文が易しい英単語でリライトされていました。

このラダーシリーズが対策に使えるのではないかと、私は仮説を立てました。



・『ガリヴァー旅行記』：　原文をリライトして、ラダーシリーズレベル２に分類

※レベル2：　英検３級レベル



・『鼻』：　原文をリライトして、ラダーシリーズレベル１に分類

※レベル１：　英検4級レベル

ラダーシリーズとは　

使用する単語を限定して、易しい英語で書き改められた、多読・速読に最適な英文リーダー

ラダーシリーズの『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の英単語レベルが、立命館宇治中学高校のサンプル問題と近ければ、ラダーシリーズを対策に使えるはずです。

そこで、私は立命館宇治中学高校のサンプル問題で使われている『ガリヴァー旅行記』と『鼻』のパッセージと、ラダーシリーズの『ガリヴァー旅行記』と『鼻』を読み比べて確認をしました。

立命館宇治中学高校のサンプル問題で扱われている『ガリヴァー旅行記』と『鼻』のパッセージと、ラダーシリーズの『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の英語文章の比較

・使用されている英単語レベル：　どちらの文章も易しいが、両者で比べると、ラダーシリーズの方がやや易しい。

・内容：　ラダーシリーズの方がやや易しい単語で書かれているが、どちらもほぼ変わらない。

どちらの英語文章も使われている英単語が易しく、英単語レベルがそれほど変わらないのです。

この検証から、立命館宇治のA方式では、受験生の日本語や英語力の読解力確認を目的としているのではなく、エッセイでの自己PR力を問うているのだと。

易しい英単語で表現できる物語文・小説文を選ぶはずだと、私は考えます。

だから、ラダーシリーズのレベル１、レベル２で採用されている物語・小説文が対策に使えるはずですし、ラダーシリーズの作品が立命館宇治中学高校A方式のエッセイの課題文で採用される可能性も十分あると言えるでしょう。

・ラダーシリーズのレベル１：　『走れメロス』著太宰治、『アンデルセン名作集』著ハリス。クリスチャン・アンデルセン
・ラダーシリーズのレベル２：　『フランダースの犬』著ウィーダ、『オー・ヘンリー傑作短編集』

たとえば、『オー・ヘンリー傑作短編集』の『最後の一葉』は英単語レベル的にも、内容的にも、課題文として採用されそうですよね。

「２」についてです。

立命館中学高校のHPには、１０の「理想とする人間像」が挙げられています。

立命館宇治中学高校が考える「理想とする人間像」

１、探究する人：　Inquires

２、知識のある人：　Knowledgeable

３、考える人：　Thinkers

４、コミュニケーションができる人：　Communicators

５、信念を持つ人：　Principles

６、心を開く人：　Open-minded

７、思いやりのある人：　Caring

８、挑戦する人：　Risk-takers

９、バランスのとれた人：　Balanced

１０、振り返りができる人：　Reflective

帰国生が立命館宇治中学高校の「理想とする人間像」の資質があるかどうかを、小論文（エッセイ）で確認しているのです。

お気付きでしたか？

中学A方式エッセイテーマをもう一度確認してみましょう。

中学A方式小論文(エッセイ)テーマ

もしあなたが、文化や背景、考え方の異なる新しい人々と接しなければならなかったら、どのように行動しますか。友好的に接しますか、それともこの文章の小人のように恐れを抱くでしょうか。読んだ文章を引用しながら、五〇〇字から八〇〇字で、あなたの考えや意見を述べてください。

エッセイで、受験生に寛（心を開く人）があるかどうかを確認

寛とは：　自国の文化や自身の経歴を理解・尊重すると共に、異なる価値観や伝統・文化を持つ個人や社会に対し広い心で接し、人権を尊重することができる。

自己PR型の入試では、帰国生のエッセイを通して、海外生活から得られた気付きや学びが学校に適しているかどうかも確認します。

だから、学校の教育方針や求める人物像を基にエッセイテーマを出題することは、珍しくありません。

ということは、立命館宇治中学高校の１０の「理想とする人間像」を基に、エッセイテーマを作って、エッセイの練習をするのは効果的ですよね。

テーマはAIに作ってもらえば良いのです。

・サンプル問題本文の内容を踏まえた問題文とすること
・立命館宇治HPにある１０の「理想とする人間像」のいずれかを問うこと

上記２つのプロンプトをChatGPTやGeminiに与えて、テーマ作成を指示します。

たとえば、「理想とする人間像」のひとつである「究」の場合です。

『ガリヴァー旅行記』の課題文を基に、「究」をテーマにした場合

あなたは未知のことに出会ったとき、どのように探ろうとしますか。

主人公は海を越え、未知の土地で小人たちと出会いました。もしあなたが答えのない問いや未知の世界に直面したとき、どのように探究し、学びを深めていきますか。読んだ文章を引用しながら、500〜800字で意見を書きなさい。

AIに指示すれば、１０の「理想とする人間像」に関するテーマをすべて作ってくれます。

だから、1種類の課題文があれば、１０のエッセイテーマで練習できるんですよ。

１０の「理想とする人間像」のテーマを使って、海外生活で得られた気付きや学びを組み込んで書くエッセイの特訓をしておけば、立命館宇治の合格に直結しますよね。＾＾

「３」についてです。

『ガリヴァー旅行記』と『鼻』の内容、つまり、物語文・小説文で示されている教訓から、出題されそうな作品群を推測できます。

先日、立命館宇治中学ICコースの２０２５年度国際入試（帰国子女枠入試）A方式の小論文(エッセイ)の特徴とその対策について記事を書きましたが、こちらで紹介していますよ。

最後に、立命館宇治中学高校の国際生入試A方式の応募状況です。

・２０２５年度中学A方式出願者数９名：　２名合格者数
・２０２４年度中学A方式出願者数１３名：　１０名合格者数

・２０２５年度高校A方式出願者数８名：　４名合格者数
・２０２４年度中学A方式出願者数１１名：　５名合格者数

立命館宇治中学高校を受験するみなさんは、対策をバッチリ行ってくださいね。

もし、立命館宇治中学高校の小論文（エッセイ）対策が上手くできない場合は、【2026受験】「できない」を残さない。帰国子女受験.comの過去問講座を受講されると良いです。

物語文・小論文の課題を使って、立命館宇治中学高校が求める１０の「理想とする人間像」のテーマで、入試直前にA方式のエッセイ特訓ができますよ。

では今日も笑顔の一日を！

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