頭の中で“ひとり歩き”する顧客像
みなさん、こんにちは。
5年、10年と事務所経営を続けていれば、
お客様の一部、あるいは全体に対して、
従来のサービスにルール変更を
余儀なくされる時が必ずやってきます。
インボイス制度や電子帳簿保存法といった
法令対応に伴う変更などもそうですが、
事務所方針転換に基づく現状変更も、
その一つに数えられます。
最近の例では、
新型コロナウィルス対策として、
顧客訪問頻度を減らしたり、
Web会議形式に切り替えるといった対応も、
わかりやすい事例かもしれません。
ただしルール変更は、
必ずしも会計事務所側、お客様側
双方ともウェルカムなものばかりとは限りません。
とくに会計事務所担当者にとって
抵抗感が強いのは、
「お客様に、新たな費用負担が発生するもの」
「お客様に、プラスの
手間や時間的な負荷を了承てもらうこと」
ではないでしょうか。
経営層から距離が離れている立場であればあるほど、
〝お客様から発せられるマイナスの反応”を危惧して、
できるだけそのような場面には直接
携わりたくないというのが本音だと思います。
理由はどうであれ、
あらたに『お金、手間、時間』の負担を
お客様に強いる提案は、反射的に”ノーサンキュー”なのです。
ところが、お客様はすべてがすべて
そう考えているとも限りません。
会計事務所に支払う金額が仮に増えたとしても、
手間がかかったとしても、
時間を費やすことになったとしても、
経営者から“サンキュー”の反応があれば、
それが答えなのです。
仮に一度”ノーサンキュー”の反応があったところで、
それは未来永劫断られているのではなく、
タイミングや状況の変化によっては
常に”サンキュー”になる可能性を秘めているのです。
事実、私自身この20年、全国の会計事務所の
顧問先企業を担当者の方と一緒に巡り、
自計化の提案や、セミナーへの集客、新しいサービスや
システム導入の営業を行ってきました。
すると、担当者の方からお聞きしていた
ネガティブなイメージとは真逆の反応で、
あっさりとOKしてもらうことも少なくありませんでした。
「とにかくケチでお金にシビア」
「新しいことを覚えるのがとにかく苦手」
「忙しくて時間を割いてくれない」
こういった反応は、大なり小なり
あって当然なのです。
だからといって、
何も提案しないこと自体、
決してお客様への配慮とは言い切れません。
むしろ、場合によっては、
お客様の知る権利、改善する機会を奪ってしまう
結果になっているのかもしれません。
他人がどう反応するかなど、
誰にも断定などできないのです。
ましてや、サラリーマンの価値基準で、
経営者の価値観を読み解くなど
不可能だと私は思います。
だからこそ、
頭の中で“ひとり歩き”する顧客像ほど
危なっかしいものはないのです。
現在私たちは、
弊社セミナー参加者限定で
ZOOM個別相談を実施しています。
昨年4月よりすでに150を超える事務所様から、
ご相談をお受けしていますが、
お客様先での現状変更を伴う提案に躊躇して、
「断られそうなお客様は、
初めから案内しないほうがいいの?」
「ウチのお客様は、
そういうのが苦手な社長が大半で...」
と初めからお客様を”NG評価”
してしまっているケースが実に多いと感じます。
まずは、自らが自信を持って提案に臨むこと。
万が一、その場でポジティブな
反応が得られなかったとしても、
それは未来永劫NGという意味ではないということ。
当たり前といえば、
ごくごく当たり前のことなのですが、
この段階で考え過ぎて、
歩みを止めてしまう事務所は、
実にもったいないことをしていると
私は痛感しています。
まずは、所長先生ご自身が、
自信を持って提案してみてください。
お客様は、金額や条件の良し悪しなども
当然チェックはしてはいるのでしょうが、
何より提案する人の
”意気込み”を敏感に感じ取っているはずです。
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税理士先生だって“生身の人間”
みなさん、こんにちは。
先日、都内の主要地下鉄が、
ダイヤ改正により
さらに減便されたという
ニュースが流れていました。
コロナ要因であることに間違いはありませんが、
従来の「通勤」「移動」といった
働き方のスタイルが、
「テレワーク」をはじめとした、
物理的な移動を伴わない
働き方のスタイルへと変化し、
それが時間の経過とともに
世の中に定着しつつあることを感じます。
いまや都心の中堅、大手事務所では、
「募集条項に“テレワーク可”の
条件が提示されていることは当たり前。
優秀な人材を確保するためにも、
いまさら“テレワークでは仕事になりません”など
口が裂けてもいえない」
という関係者の声を聞きます。
しかし、全国的にみてみると、
テレワークという選択肢が
必ずしも機能的に働いている
会計事務所ばかりとは限りません。
その影響なのか定かではありませんが、
コロナ感染してしまった税理士先生の情報が、
あちらこちらから聞こえてきます。
なかには、生命にかかわるような
危険な状況に陥る経験をされた先生も。
仕事のやり方を簡単には変えられないとはいえ、
決して他人事ではないことがわかります。
もちろん、職員の方々も同様に
十分気をつけなければなりませんが、
もし税理士先生に万が一のことがあったら、
事務所経営そのものが
危険に晒されることになります。
税理士先生だって“生身の人間”です。
決して不死身ではないと思うのです。
まだまだコロナは
おさまる気配がありません。
そろそろ本気で、
「通勤」「顧客訪問」に依存した業務スタイルに
メスを入れてみてはいかがでしょうか。
私が直接お話しを聞く限り、
実はそれを一番ためらっているのは、
所長先生ご自身であることも少なくありません。
将来に向けて、
所内に新しい働き方のスタイルを確立する意味でも
「人の移動」に依存しない、
方法を模索してみてはいかがでしょうか。
いまからでも、決して遅くはありません。
エヌエムシイ税理士法人実践事例公開セミナー(次回は9月7日(水)に開催)
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もはや絶滅危惧種!?
みなさん、こんにちは。
15年20年前であれば、
全国どこでも当たり前のように見られた看板、
それは事務所名とともに添えられた
『コンピューター会計』の文字。
滅多に見かけなくなってしまいました。
それもそのはず。
おそらくひと昔前なら
それは最先端の事務所をPRするための
象徴的な表現だったのかもしれませんが、
今やコンピューターを使わずに
業務処理している会計事務所など
まずありえません。
とはいえ、よく探してみると
全国的に老舗の会計事務所限定
かもしれませんが、
意外とあるところにはあるものです。
その存在を偶然見つけると、
私は“古めかしい”という
ネガティブな感情は一切湧かず、
むしろノスタルジーとでもいうのでしょうか、
懐かしさを感じて
ちょっと得をした気分になってしまいます。
※おそらく私だけだとは思いますが...
『コンピューター会計』の標語どころか、
事務所看板そのものが数を減らしてゆくなか、
仕方ないとはわかっていても、
昭和世代の私にとっては、
完全にゼロになってしまうことには
少々寂しさも感じてしまいます。
ひょっとしたら、
『コンピューター会計』の標語が
街から完全に消え去ったときこそ、
業界全体にしっかりとDXが浸透したと
みるべきかもしれませんね。
みなさんの事務所では、
看板でも名刺でも、
絶滅危惧種となっている『コンピューター会計』の標語、
まだ残っていますか。
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