インドネシア語の文字はラテン文字(アルファベット)だし、英語と同じSVO型だが、
be 動詞がないし、その他の一般動詞には時制による変化はない。格変化もない。たとえば 「私」 saya は所有格だろうが目的格だろうが saya である。名前は nama というが、修飾は後ろにくるので「私の名前」は “nama saya”である。be 動詞はいらないので「私の名前は太郎です」は、

Nama saya Taro.

でよい。「名前」は、日本語では 「ナマエ」 で、英語では nameで、またベンガル語でもヒンドゥー語でもほぼ同じ発音である。語源は全然詳しくないがほぼ世界共通ではないかと思っている。「南無阿弥陀仏」 の「南無」は「名前を称える」ということであり、「ナマエ」はこのあたりからきているのだろう。ちなみに 阿弥は a-measure で 「はかれない」 「陀仏」は語順が逆転しているが、もちろんBuddah のことである。名前は、インド=ヨーロッパ祖語では「ノーメン」みたいな語になるが nomen 自体、英語では「学名」の意味で使われており、

nomenclature

は「命名者」のことだ。以下の語はみな同一語源になる。

nominate

anonymous

nominal

noun

pronoun

denominate (命名する),

renown (有名な、名前の反復)

synonymous

onomatopoeia (オノマトペ)

この語は、onomat/o/poeia と分解でき、”onomat” はラテン語で「語」を意味し、”poeia”は poetと同じ語源で「創作する」ことを意味する。