残念だと思うのは80年代の初期に出た「ゲルニカ」である。当時(いま調べると1982年)、アルバム『改造への躍動』も面白かったが、ほどなくEPで出た『銀輪は唄う』は戸川純の歌を照れだと思えば、この路線でいけば、もっと面白くなるぞと期待させるものだった。





しかし、その期待はあえなく潰れ、その後は、やれやれやっぱりこの路線かと思わせるもので、つくづく残念であった。もちろん、彼女のキャラクターは大好きであったが、熱心な追っかけはやめてしまった。




※ 上のオリジナルはもちろん野坂昭如である。1974年の藤田敏八監督、秋吉久美子(当時19歳)主演の同名の映画は、出来とは関係なく70年代を代表する作品だと思う。

その後、ピクッときたのは、なにかの拍子で聞いた『或る雨の午后』である。





これは、ディック・ミネの曲である。本当にいい曲だと思う。





マキノ雅弘監督の大傑作『鴛鴦歌合戦』(1939) には、服部富子(服部良一の妹)の『満州娘』とともにこの曲のメロディーが折り込まれている。




市川春代の歌も聞いてみよう。