こんばんは。
NLPフィールドの酒井です。
今日も、リチャード・バンドラー博士のワークショップに参加しました。
バンドラー博士は午前中だけの登場です。
(午後は、ジョン・ラバーユ氏による実習を行ないます。)
スタートは、皆さんの質問にお答えすることから始まりました。

早速、モデリングについての質問がでてきました。
彼にとってのモデリングは、数式を引き出すことに等しい。
昨日も優れた人々の成功要因を分析してアルゴリズムをつくるもので、その人の物まねや演技をすることではないし、誰もミルトン・エリクソンにはなれない。
バンドラー博士自身は私自身でいたい。だから、そのシステムを引き出すことが目的だ、ということを明確にしていました。
「バンドラー博士はいつも幸せなんですか?」という質問もありました。
興味深い質問でしたが、彼の答えは、また最後にお伝えしましょう。
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昨日に引き続きNLPの背景や歴史には興味があるのですが、今日もバンドラー博士からいくつかの昔話も飛び出しました。
彼が大学の博士論文を書き終えた頃、となりにベイトソンが引っ越してきたそうです。
ベイトソンも忙しい方でしたが、彼は、その論文をあなたのやっていることと関連しているから読んで欲しいと頼んだそうです。
その結果できたのが、「魔術の構造」でした。
また、NLPの名前の由来も、噂通り、ハイウェイパトロールの人に
「お前の仕事は何だ。」
と尋ねられて、近くに「神経に関するタイトルの本」「言語に関するタイトルの本」「プログラミングの本」があったので、
「神経言語プログラミング」
だ、と話したそうです。
ここまでは聴いたことのある話でしたが、それに付け加えて・・・
彼は音楽をやっているので、この言葉のリズムや響きがとても良かったようです。
周りの人からNLPは何ですか、と尋ねられると
空の椅子でセラピーをするものでもなく、自我理論でもない、質問と暗示をするだけでステイトを変えていく、過去を掘り下げていくものではない方法論だと話していたそうです。
それでもバンドラー博士にとっては、「神経言語プログラミング」と言っても誰も理解できないため、「これはいいや!」と感じたそうです。
なぜなら(誰かの受け売りではなく)自分のやりたいようにやれるものだから、この名前が大変気に入ったそうです。
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さらに、午前中はバンドラー博士の「トラウマ治療」を生で見ることが出来ました。
まずは、トラウマ治療だけれども深刻にならずに、意図的に聴衆を含めて笑いを引き起こしたり、楽しい雰囲気をつくっていきます。
そして、どんな体験かはいっさい尋ねずに始めます。
「過去にひどい目に合ったことか?」「動画か?」「画面はどれくらいか?」などサブモダリティを尋ねて、逆順で回すということをしていきました。
しかし、この逆順でクライアントさんは、まだ嫌な感じが抜けませんでした。
さて、どうするんだろう? と興味深くなりました。
すると、バンドラー博士は、思いもよらない方法でそのパターンを壊し、「嫌な過去の体験を思い出す」のではなく「考えることで自由になるため」の方法を脳に学習させていきます。
やり方に柔軟性のある素晴らしいデモンストレーションでした。
バンドラー博士は、ギリガン博士がメタファーや元型的なエネルギーなどに着目しながら暗示をするのとはまた異なる暗示の仕方も特徴です。
脳のオキシトシンが広がることなど生理現象や免疫系統への暗示などもかけていきます。
そして、最後に丁寧にテストをする。
結果、クライアントさんも途中のプロセスから笑顔になり、その日が終わった後の懇親会のときもスッキリした顔で「効果がありました。」と答えていらっしゃいました。
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今日は、午後の実習は「サブモダリティ」と「タイムライン」
学ぶ方のレベルがまちまちなので、非常にベーシックなことでしたが、タイムラインの実習では、新しいバージョンを修得することができました。
ジョン・ラバーユさんは、初心者にもわかるように自分の意図や狙った効果について話してくれます。
とくに、未来のスタート地点を目の裏に入れる、という微調整は、私たちが参照体験を過去から持って来がちなところを未来のアウトカムを参照できるようにしていく非常にユニークなやり方でした。
実際、今回の実習後、体調が優れなかった方にジェネラティブ・コーチングの手法を付け加えて、こちらのタイムラインを活用したところ、元気になって頂けました。

(懇親会でのアート作成中です。)
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今回の私にとっての気づきは、3つありました。
現在のNLPフィールドのプラクティショナーコースでアンカリングの実習にサブモダリティを組み入れているのですが、それを支えるリソース体験ができたこと。
今回のワークショップは、17時過ぎで終了します。
NLPフィールドのプラクティショナーコースを18時終了にすると、15日間ほどの内容になります。
私の土日の許容量では、やはり10日間コースのなかでさらにコンパクトにどう伝えることが出来るかを検討すること。
バンドラー博士も自分がやりたいように「NLP」を始めたのであれば、私自身ももっと自由にNLPをつくったり、もっと多くの方に体験をしてもらいたい、という気持ちと同時に、NLPに縛られることのない独自のワークショップをつくっていく許しができたこと。
今日、新しくお会いした方とお話ししてNLPがもっと社会に貢献できるポテンシャルやリソースがあるにも関わらず、まだまだその片鱗を見せていないことを感じている方が多く、i愛NLP協会の活動について興味を持ってくださったり、参加したいという方がいらっしゃったことが嬉しかったです。
バンドラー博士が伝えてくれたように、このなかから一緒に行動を起こしてくれる人がいてくれることを期待しています。
また、私の個人的な方向としてもディルツ先生も話していましたが、伝統的なNLPを土台にしながらも進化させていくことがとても大事なんだということを感じました。
i愛NLP協会でも来年は、そのことをテーマに活動をしていく方向性になっていきそうです。
■NLPを学んでいる人の力を向上させていくために…
催眠言語セミナーを開催します。(NLP既学習者向け 残席僅か)
主催 一般社団法人i愛NLP協会
http://www.reservestock.jp/events/50945
■NLPを身近に自分の力にするために…
NLP1dayセミナーを開催します。(NLP初心者中心、既学習者にも好評)
http://nlpfield.jp/nlp_o/index.html
■バンドラー博士はいつも幸せなんですか?
そうであるときもあるし、そうでないときもある。
人と幸せは比べることはないし、恐怖や心配をデザインしたり、プランニングしたりすることはありません。
生産性を上げることに脳を使っていきます。
ベイトソンに博士論文を見せたことでNLPの扉が開いたのです。
未来から自分がしていることを考え、どういった扉が開くのか?を考えてみてください。
(上記はバンドラー博士の発言の要点になります。)
追伸
帰り道、お花たちが独自の表現をしていました。
NLPを学んだ後では、とても素敵なメタファーになりますね。

