作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション -7ページ目

作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

現役の作業療法士が、リハビリ職のためのやる気を高めるNLPコミュニケーション術をお伝えいたします!NLPを用いたコミュニケーションセミナーを行っています!

今回は、

「人を萎縮させない指導の仕方」

について書いていきます。

人に何かを指導する時

萎縮させず

心地よく承諾していただく。


例えば、遅刻が多い後輩に対して、

「遅刻するな」

というのではなく

「もう少し早く来れるかな?」

の問いかける。

こういう風に言い方をちょっと変えるだけでも

相手に伝わる印象は変わります。

ポイントは

否定文ではなく

肯定文で伝える事です。


「○○はダメ」

このように伝えるのではなく、

「○○してほしい」

このように伝えると

やんわりと伝わります。

私の臨床の場面では

歩行が不安定な方がいて、

急に立ち上がると

危険という場面があるのですが、

その方に

「急に立たないでください」

と言うより

「立つときはスタッフに声をかけてもられますか?」

こんな風に言います。

否定文ではなく

肯定文で依頼する。

基本的なことかもしれませんが、

自分の言葉遣いを少し見直してみると
案外改善のポイントがいくつかあったりしますので、

日常に取り入れてもらえると嬉しいなと思います。

前回に引き続き

「人を萎縮させない伝え方」

について書いていきます。

自分が何か人にやってもらいたいことを伝える時。

言い方の工夫で、

やんわりと伝わる言い方があります。

例えば、ある患者さんのADLを評価したくて

まず、立位を見たいとします。

車椅子に座っている患者さんに

「立ってください」

と声をかけるより

「立てますか?」

とか

「立ってもらえます?」

など質問形式で伝えた方が

相手にはやんわり伝わります。

こんなこと当たり前のようで、

皆さん普通にそうしているかもしれませんが、

これ、「要求会話」という会話の技法なのです。


何かやってもらいたいことを

質問の形で、

相手に問いかけることで、

相手にスムーズにやってもらう方法です。


この要求会話というは、実は高度な使い方をすると

相手を催眠にも誘導できるという

言葉の使い方と言われています。



このやり方は、いろんな場面でやることができます。


例えば、報告の遅いに対して

A)「ちゃんと報告しろ!」

と怒るのではなく、

B)「もう少し早く報告できる?」

と聞いたり

C)「どうやったら早く報告できるかな?」

と聞いたりします。

A)のような言い方だと、

怒られたと感じて

萎縮してしまうことも多いですが

B)やC)のような言い方だと

A)よりは萎縮することは少なく、

どうやったらもう少し早く報告できるかな?

と解決に向かって

建設的に考えるようになります。


もっとも、場合によってはA)のように

はっきり言わないと伝わらない。

そういう場面もあるでしょう。

その辺りは、状況をよく見ながら

使い分ける必要があるのですが、


こういった言い方の違いを知っておくと

相手を見ながら戦略的に

伝え方を工夫することができます。


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「人を萎縮させない指導の仕方について教えてください。」

今日はこの質問について考えていきます。

後輩や学生を指導する時、

言うべきことはきちんと伝えなければいけないけれど、


言いすぎると、相手が萎縮してしまのが心配。

このような思いがある人に結構出会います。


確かに現場でそのようなことって結構あるかと思います。


今回のそう言うパターンで提案したいのは、

まず言い方の工夫の前に

物理的な距離感や位置関係の工夫についてです。


まずこのような指導をするときに

相手とどのような位置関係で伝えるか?

1)真正面に座って伝えるのか?

2)斜め90度くらいに座って伝えるのか?

3)それともお互い顔が見えないくらいの横に座って伝えるのか?

1)〜3)のようなバリエーションの他に、

立って伝えるか?

座って伝えるか?

狭い個室で伝えるか?

それとも、他の人もいるフロアで伝えるのか?


などなど物理的な位置関係や環境設定など

あれこれ工夫できることがありますう。

忙しかったり、

指導する内容についてあまり意識がいきすぎると

このような物理的な距離感や位置関係についてまで

配慮できずに伝えてしまう方がいらっしゃいます。

例えば、他の人が見ているまで、

大きな声でその人を指導してしまい。

相手を萎縮させてしまったり、、


特に他の人が見ている前で、指導するというのは、

あまり良い効果を生むことはありません。

できるだけ、人目を避けて指導することがいいと思います。


また、萎縮させないと言う意味では、

相手の真正面に立って、指導するというのは、

こちらもあまり良い効果を生まないと思います。

萎縮をさせない伝え方を意識するのであれば、

まず、このような物理的な距離感や位置関係について

よく工夫してみると良いのではないかと思います。