セラピストと患者さんの間に強い緊張感が生まれることがあります。
私は精神科の分野で、認知症の人やうつ病の人に
1対1で歩行訓練や起立訓練など、
体のリハビリをすることも多いのですが、
そのような時に感じることがあります。
『○○さんリハビリやりましょう!』
『立つ練習しましょう!』と声かけるのですが、
相手が『いや、やりません。』と嫌がるようなときです。
このようなとき、
『どこか痛いですか?』
『どうしたんですか?』など、
いろいろ話を聴こうとし、なるべく患者さんの話を傾聴するようにしています。
しかし、このようなときに、セラピストと患者さんの間に一種の緊張感が走るときがあるのです。
患者さんにとっては、何度か話を聞き出そうとして、
結局はリハビリをさようとしているんじゃないのか?
そのようにセラピスト側の強い意図が伝わってしまい、
患者さんが固く心を閉ざしてしまう。
ということがあるのです。
私はこのようなとき。
よく第3者を投入するようにしています。
例えば看護師さん。
よくリハビリしていると看護師さんが話しかけてきます。
『ほら、○○さん。リハビリの先生がきているんだから頑張らなくっちゃ!』とか声かけてきてくれるのです。
看護師さんがその人に話しかけてきたりしたら、
なるべくその看護師さんを交えて3人で話すようにします。
そうやって、3人の場を作るのです。
2者関係というのはある種の緊張感を産み出すことがあるのですが、
3者関係というのは、その緊張感がうまいこと緩和されるということがあります。
人というのは、自分に注目が集まりすぎると苦しくなるのです。
リハビリをしない患者さんは、セラピストからの注目が集まりすぎると苦しくなるのです。
そこでセラピストが看護師さんと患者さんに、交互に注目を分配するようにして話しをすると、
緊張感がかなり和らぎます。
そうやって緊張感を和らげてから、その人と一緒にいる時間を長くすると、
その場に安心感がうまれ、うまくいくと、患者さんが気持ちを変えて、
リハビリをやろうとすることもあるのです。
これは家族のなかでも、こういう事ってあるなーって思います。
例えば、私の小さい頃、
よく両親が言い争いになったとき、
その緊張感に堪えられなくなったのか、
父が私に
「あきらはどう思う?」
なんて風に子供の私をその会話のなかに投入しようとして、
母は
「あきらは関係ないでしょっ」と
制止する。
といったようなことがありました。
これは2者関係の緊張感に堪えれなくなった父が、
私を投入して、3者関係にしようとした事例とも、
考えられるなーと今になると思います。
家族療法の本とか読むとこういう複数人で行うコミュニケーションの面白さがいろいろと書いてあり非常に勉強になります。
家族の事だけでなくチームで医療リハビリをする人は読んでみると、
いろんなヒントが得られるのではないでしょう?
ということで、東豊先生の「セラピスト入門」
こちらをご紹介しておきます。
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