93歳の方にリハビリをする事があるのですが、
その方に
「もう老い先短いので人様の迷惑になってはいけないんですよ。」
とか
「こんなに身体中痛いんじゃ、早くお迎えが来て欲しい。」
とか
そういう事を言われる事があります。
30歳の若い私にとっては、「お迎え」とか「死」というものに対して、
どのように言葉を返していいのかわからなくなります。
「いやいやまだまだ長生きしてくださいよ~」
なんて言うときもありますが、
それでいいのかな?
と疑問がわいてくる時もあります。
もし自分も93歳まで生きとしたら、
その時、若い人に「もっと長生きしてください」って言われたらどんな気分になるんだろう?
そんな事を疑問に思います。
なんせ自分も93歳になった事がないから分からないなあ
っていうのが本音です。
人生の終わりが直ぐ目の前に見えているような感覚。
想像はしますが、
どんな感じなのか分からないです。
なので、
ただその時その時で、今が自分が言える最良だと思う事を、心をこめていうしかない。
そんな風に思います。
たぶん自分自身が「死」に近づいていくにつれて、
自分が生きていく中で、「人生」とか「死」とかいうものについて、考えが深まるにつれて、
そういう時に、かけれる言葉の質が変わってくるんだろうなと思います。
ただそういう意味で、
たくさんの高齢者の方と接する仕事をしているという事は、
自分の人生の質や自分の「死」についての考えを深める機会にもなり、本当に良い仕事をさせてもらっているなあと思います。