OSAⅡを使っている作業療法がわかってくる!ような気がする・・・ | 作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

作業療法士杉長彬(すぎながあきら)のやる気を高めるコミュニケーション

現役の作業療法士が、リハビリ職のためのやる気を高めるNLPコミュニケーション術をお伝えいたします!NLPを用いたコミュニケーションセミナーを行っています!

精神科の訪問作業療法を始めてから半年くらいたつのですが、最近、OSAⅡっていう評価法をだいぶ使うようになってきました。

最初は、なかなか使い方になれず、おっかなびっくり使っていたのですが、何回か使っているうちに、だいぶ使い慣れてきました。




OSAⅡは作業療法の独自理論である人間作業モデルの評価で、
クライアントのニーズ、望んでいる事、考えている事を知るのに、非常に良いツールだなと思います。





OSAⅡは、まず『自分について』で21個の項目があり、
それぞれについて、
遂行度を4段階、重要度を4段階で聞き、さらに自分が変えたいと思う項目を4つ決めるというものです。

その21項目というのは、以下の


1 自分の課題に集中する
2 体を使ってしなければならないことをする
3 生活している所を方づける
4 身体に気をつける
5 めんどうを見なければならない人を見る
6 行かなければならない所に行く

7 金銭の管理をする
8 基本的に必要なこと(食事、服薬)を行う
9 他人に自分を表現する
10 他人とうまくやっている
11 問題をはっきりと認めて解決する
12 くつろいだり楽しんだりする
13 やらなければならないことを片づける

14 満足できる日課がある
15 自分の責任をきちんと果たす

16 学生、勤労者、ボランティア、家族の一員などの役割にかかわる

17 自分の好きな活動を行う

18 自分の目標に向かってはげむ

19 自分が重要だと思うことに基づいて決めている

20 やろうと決めたことをやり遂げている

21 自分の能力をうまく発揮している

という事になるのですが、
この21項目について、遂行度を4段階『問題あり』『やや問題』『良くできている』『非常に良くできている』で付け、さらに、重要度を4段階で『大事でない』『やや大事でない』『大事である』『非常に大事』とつけるのです。


私は、このOSAⅡを4~5年前に人間作業モデルの勉強会で知り、非常に興味を持ちました。


クライアントにとって、『大切な作業は何か?』『もっとうまくなりたいと思う作業は何か?』に焦点を絞ったOSAⅡの質問紙は当時の自分にとっては衝撃的な考えでした。


当時自分はまだ作業療法士1年目で作業療法ってなんなのか?自分のなかでも、うまく理解できず、人に満足いく説明もできず、ヤキモキしている状態でした。




ただボンヤリと作業療法とは『作業を使って人を健康にするお仕事なのかなあ・・・』と考えていた自分にとって、
人間作業モデルや作業科学など、作業行動系理論の考え方は、
今まで自分の思っていた『治療手段としての作業』という考え方を、打ち砕くもので、非常に衝撃的でした!

(その他にも埼玉県立大学の大橋秀行先生の語っていたreal occupationの考え方も衝撃的でした。)



『そうか!作業療法とは、作業を使って人を治すのではなく、
その人にとって大切な作業をできるように支援する仕事なのか!』
と、わかった時は何やら非常に自分の中で作業療法が納得できた感じがあり、感動した事をよく覚えています。




しかしながら、そういう思いがありながら、臨床で働いていると、そうとは思えない状況だなあとよく理想と現実のギャップにヤキモキしていました。



私は精神科で働いていますので、精神科ではグループ単位で患者さんを見る事が多く、一人一人の大切な作業をインタビューして、それを支援するというよりは、
集団で人に何か作業を提供して、穏やかにさせるといった考え方の方が作業療法を捉えやすいなあと考えられる事が多かったのです。



ただなんとなくその考え方だけでは、自分にとってしっくりこず、いつも人間作業モデルや作業科学の事例を読んでは、いつかこんな作業療法をやってみたいなと思ったものでした。


ただそんな私ですが、ここ半年で訪問リハビリに行く機会が出来まして、そこでふとOSAⅡを使う機会がありました。


使ってみたら、こちらの心配とは違い、意外と患者さんはスムーズに理解してくれました。


やってみて思った事は、『OSAⅡってなんだこんなに簡単な事だったのか!?』という驚きと、OSAⅡを使う事で『作業に焦点を当てる事ってこういう事なのか!?』と、評価を通して自分が作業療法を理解する事ができました。



OSAⅡを使っている作業療法がわかってくる!ような気がする・・・
今はそんな感覚があります。

もう少しOSAⅡを使い続けてみて、自分なりに納得のいく作業療法ができるように、いろいろ試行錯誤してみたいなと思っている今日この頃です☆


以上OSAⅡについてあれこれ思う今日のblogでした。あまりまとまらないですが、すいません。







メルマガを書いております。

リハビリ職のコミュニケーションスキルについてのメルマガです。

こちらからどうぞ↓

メルマガ登録はこちら