運動会が近づいてきました。我が家の息子は運動が得意ではありません。
小学校一年生の運動会のとき、皆と同じように走ったり踊ったり出来ない姿を見て、とても心が痛かったことを思い出します。本人は恐らくその時、その事実に気づいてすらいなかったのではないかと思いますが、学年が上がるに従って、運動だけではなく勉強や友達との関係などで躓くことが増えてきました。心身ともに疲れ果てて、学校に行きたくなくなってしまう様子の時もありました。それを、彼の成長と捉えることも出来るでしょうし、学校でしか出来ない経験が出来ているとも言えるでしょうし、乗り越えて欲しい壁だとも言えるでしょう。
足が遅いとわかっているのに、頑張っても下の順位だとわかっているのに、何故わざわざ大勢の前で走らなくてはならないのか?
止めどない涙と共に「やりたくない」「悔しい」という言葉が出てきました。そのモヤモヤした気持ちを言葉に出来るようになった息子に接し、親としては嬉しいような切ないような気持ちになりました。
「お母さんはね、あなたが走るのが苦手だと思っているのは知ってるよ。でも、あなたが全力で頑張っているのを見に行きたいし、他のお友達が頑張っているのも応援するつもりだよ。それにあなたが皆と一緒にダンスをしているのを見るのがとても楽しみなんだよ。一生懸命練習してきたものね。苦手でも良いんだよ、頑張ってる姿をお母さんは見に行くよ。何か自分の目標を決めてみたらどう?」
私がそんな言葉をかけられるようになったのは、実はナイロビ日本人学校のおかげなのです。
ナイロビ日本人学校には、様々な子供達がいます。生まれも育ちもケニアの子、駐在で数年間だけ居住予定の子、ケニアが初めての海外生活の子、インターから途中転入してくる子etc.・・・。もっと言えば、先生達も日本各地から派遣されていますので、本当にバラエティ豊かです。違うことが当たり前で、苦手なこと、得意なことが各々あることが当たり前なのです。
「◯◯ちゃんが生まれたのは□□□っていう国なんだって」
「◯◯くんは一年に何回も日本に帰れて良いよなぁ。」
「◯◯くんのお父さんは、日本人でもケニア人でもないんだよ。」
「中学生の◯◯ちゃんはめちゃくちゃ優しい。中学生って凄いんだよ。」
「◯◯ちゃんの髪の毛みたことある?くるくるふわふわなんだよ。どうやって洗っているんだろうね?」
「◯◯くんはずっと日本に住んでいたから、英語を話すのが初めてなんだって」
息子の言葉から、お友達の様々な違いをただ事実として一つ一つ捉えているのを感じます。
「人には個性がある」と言うことは簡単ですが、それを認めるのは大人でも簡単ではないでしょう。それを学校という日常の場で肌身で感じることの出来る子供達は幸せだなと思います。もちろん、様々な違いゆえに(全校生徒数が少ないので子供達の交流には学年も関係ありません)、ぶつかったり感情がもつれたりすることはあるでしょうが、この学校ならお任せして大丈夫だろうと思えます。そして、そのような子供達の成長を見ることが、親として何よりも幸せなのです。「私もこんな学校に通いたかったなぁ」と息子にはいつも言っています。
運動会が楽しみです!
A子
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今年の運動会のスローガン!!手書きです!!
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