こんにちは
少し前になりますが、Netflixで日本のドラマ「舞妓さんちのまかないさん」を観ました。京都の景色
と食を楽しめそうなドラマだな、と思いつつ、視聴に時間を要するドラマはなかなか食指が動きませんでしたが、ヒョンビンさん
が一瞬出ているという話を聞いて、俄然観る気がおきました
ドラマは、「普通とされるメニューが、思いをこめて丁寧に作られることにより、特別な料理になる過程をたどれる映像作品」という感じで、あたたかさがあり、とても良かったです。たくさんのステキな着物姿を見ることができたのもうれしく、日本国内だけでなく、海外の方にも喜んでいただける
のでは、と思いました。
ヒョンビンさんは、噂に違わず写真で「一瞬」拝謁できました。思わず一時停止してじっくり見ましたが(そういうファン、多いと思います)、飾られたいくつもの写真のなかに、「愛の不時着
」のジョンヒョクを見つけて「OH
」と思ったことでございました。
海を越えて、文化を超えて、多くの人を魅了するヒョンビンさんを称えつつ、今回は「愛の不時着
」で、数多くの心をつかんだセリの人心掌握術
について語りたいと思います。
写真は、今年植えた桑の木です。6月に入って実が色づきました。1年目で実がなって、ビックリでした。そういう品種なのかな
大佐夫人に気に入られるために
【第4話】冒頭で、船渡しによる北朝鮮脱出に失敗したセリは、人に頼るばかりでなく、自分でも努力しなくてはとパラグライダーに挑戦するものの、無謀なことで、ジョンヒョクの機転に助けられました。しかしへこたれるセリではありません
。自分に便宜が図れるくらいジョンヒョクを昇進させようと、人事権がある大佐の愛妻に気に入られるべく行動を起こします
このあたりは実に面白くて、大佐夫人のに乗り込み、まんまと取り入ることに成功します。
セリの人心掌握術を、我が人生において参考にしてみたいと、分析してみました。
①意外性を突いて、自分を印象づける
せっかく大佐夫人の隣に誘われながら「イヤです」と断り、相手を拒絶するかに見せて「美しい方の隣には座りたくないので」と、暗に「あなたは美しい」と伝える高度なテクニック
ふむふむ、「落差」「ギャップ」ですかな。
②ピンチをチャンスに
誕生会にプレゼントを持ってきていないというビハインドを、隣に座ったミョンスンが持ってきた(評価がイマイチの)ワンピースを上手くアレンジして、大佐夫人を喜ばせます。ふむふむ
、自分の得意分野で限界突破ですね。でも、それを自分一人の手柄にせず、利用させてもらったミョンスンへの配慮を忘れないところも賢い
フェア精神を忘れずに、なのですね。それが長い目で見て味方を作る・・・
③その日のうちに目標達成
好印象を与えるだけでなく、帰り際に可愛く「お願い
」して、早くもジョンヒョク昇進めの運動をしてしまう手際もみごとです
そして「オンニ(お姉さん)」と相手の懐に入ったと同然の親しい呼び名を確保する手腕も
さりげなく「まさか年下?」など言いのける度量もみごと
「顔色を窺う生活が長くて勘が鋭いの」(第5話)とク・スンジュンに言っていたセリですが、まさに顔色を窺ってうまく取り入る術に長けています
どれも、参考にしようにも、難度が高すぎてマネできない~~~
もしかして「あの人」も掌握できた?
そうなると、もしかしてセリは場合によって「あの人」と親しくなれたのかもという気がしてきます。
チョ・チョルガン。
【第4話】の中盤にさしかかるあたり、隊員たちが栗や柿の実をむくなどの作業する一方で、ポリポリおやつを食べながらセリがつぶやくシーンです。
宿泊検閲に来た怖い顔の軍人(チョルガン)がジョンヒョクより地位が高いと知り、「チョ少佐の家の前で迷子になっていればよかった」と平気な顔をして言います。この衝撃発言に、隊員たちも、私たちもビックリ!
「いや、セリさん。あなた、ジョンヒョクさんだったから守ってもらえたのであって、チョルガンだったら、どんなことになっていたか
」と、誰もが思ったはず
でも、セリの人心掌握術をもってすれば、もしかしてチョルガンの心もとらえることができたのかな。ちょっと怖いけど、それも見てみたかったような
。あはは
1歩進んで2歩下がる?
ところで、セリの衝撃発言。ちょっと違和感を覚えたこともありました。
船倉キスやパラグライダーでの危機脱出で、ジョンヒョクとの距離感が縮まったかのように思えるのに、この庭のシーンでは「リさんはショボすぎ」と言うなんて
!
庭シーンの前、おこげポリポリシーンでも「リさんは当てにならないわ」と言っていました。
オイオイ、セリや と、ツッコミたくなるシーンです。
一般的に見て、船渡しの失敗はジョンヒョクのせいではありません。でもセリはあまりに残念すぎて、あの場面でもっとジョンヒョクが機転をきかせれば脱出できたかも、と思っていたのでしょうか、不思議なくらいジョンヒョクに八つ当たりしています。ま、ハリウッドの発言あたりの掛け合いは面白くて好きだからいいんだけど。
ともあれ、【第4話】中盤以降は自転車お迎えシーン、貝焼きパーティ
、朝のコーヒー
と、恋の予感に満ちた
ときめきシーンが目白押し
なのに、どうして、セリは【第4話】序盤においてジョンヒョク下げの不思議発言を繰り返したのでしょう
なぜ
考えてみました。
心惹かれるジョンヒョクへの照れもあって、反対のことを言ってみた?
確かに「セリを守るようジョンヒョクから命じられた」とジュモクから聞いて、舞い上がったセリではありますが、セリの様子を見ていると、ホントに「当てにならない」「ショボすぎ」と思い込んでいるように見えます。うーん、違うかな。
今のところ思い至るのは、【第4話】ラストのアロマキャンドルシーンを盛り上げるために、反対の振れ幅を見せたのかな、ということです。
真っ暗な市場で迷子になり、過去に置き去りにされたトラウマを思い出したところへ、アロマキャンドルを捧げ持ったジョンヒョクを見つけたシーンは、セリの心の暗闇に明かりが灯されジョンヒョク(=愛)を見つけたシーン、すなわち「恋に落ちた
」重要なシーンです。
これまで何度か言及しましたが、セリを演じたソン・イェジンさんがNHK番組に取材されたとき「台本を読んで、市場でアロマキャンドルを捧げ持ったジョンヒョクを見た時が恋に落ちた
瞬間と理解し、そのために計算して演じた」と語っていらしたとか。
すでに何度も「胸キュン」しているはずのセリに、脚本家の戦略でいくつか衝撃発言させて「まだ恋に落ちていないアリバイ作り」を見せられているような気がしています。そのあと一気にときめき
シーンを連発し、仕上げに「アロマキャンドル」を投下して
、運命の恋を発火
させたのでしょうか。
ギャップって、人の心を動かしますものね。
【第4話】全体で、私たち視聴者はセリの人心掌握術さながらに「心が掌握された」かのようです