上村愛子選手、有終の美 | うらじょ

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よろしくですー

こんばんは、慣れない雪掻きで首筋痛めました^_^;
今回は、ちょっと趣向を変えましてー
さてソチオリンピック、いよいよ始まりましたが、ご覧になられてますでしょうか!?
上村愛子選手また4位…いやーメダル、ほんと取らせてあげたかったですが、ただ今回のモーグル、ファイナリスト6選手に入れたこと自体が凄いことだと思いました。
戦前の予想、今回の五輪に至るまでの戦績は芳しく無く、決して明るい見通しがあったわけでは無いながらも、きっちり五輪に照準を合わせて調整して来るあたりが、やはり素晴らしい選手だなと思うところです。

ファイナリストで五輪最後のパフォーマンスに、ベストのタイムを叩き出せるとは、メダルの掛かる緊張から逡巡が生まれる自分との戦いの中、なかなか出来ることではありません。
どれだけ最後まで挑み切れたのかは、世界トップレベルで難易度の高いコース設定に、自身の限界まであれだけのコブ斜に、スキーを前に持ち運び続けたのですから、相当の勇気のいることです。
どれだけギャップを吸収出来ても、いつも以上に前に推し進めるなら、不意にバランスをとられるオーバーワークは必ず発生するはずですから(そこは素人目に窺えませんが)、とっさにうまくリカバリーしながら後傾にならずに滑り切ることは、相当容易なことではありません。
持ち味のカービングターンのキレは失われたとしても、世界トップクラスとの競合の中、今何がジャッジにアピールできるかを考えた滑りだったなとは思えました。

タイムもジャンプ台も無く、技術だけを競うなら、難易度の高い急斜での日本人のレベルは、元々高い評価を昔から得て来ています。
ですから長野五輪での、里谷多英選手のスラロームの技術というのは、何度見ても凄いんですよね!
上半身のブレがほとんど(というか全く)無く、両スキーが揃った安定を保ちながらターンが繰り出され続ける。タイムも抜群に速い。金メダルに値するベストパフォーマンスでした。
タイムが乗らない技術を求められる日本の本州の雪質ですし、焦った後続のトップレベルの選手たちが、次々に脱落していった覚えがあります。
あの時の里谷多英選手は、上半身という以上に頭の位置さえほとんどぶれない、基礎スキーの模範中の模範たり得たと、私的には思えます。
日本のスキーが、受け継いで来た様式美のこだわりが、世界相手に形は変われど成就した栄冠だったと思うのです。


今回の上村選手は、結果芳しくないジャッジを受けたとしても、後続の選手にはその攻め続ける姿勢が、プレッシャーになったのではないでしょうか。世界では技術以上に、ダイナミックなアグレッシブさが、まず前提です。
ファイナル最下位からでも4位にまで行き着けたのは、メダルを奪るためにいかに攻めるのか、彼女がずっと追い求めて来た攻め続ける姿勢、臆していた勇気を、最大限に発揮した結果にも見受けられました。
元々そういった部分でいえば、人の良さそうな穏やかな気質を、どれだけ奮い立たせて来たのかとも察します。容易なことではありません。

私などは、4年に一度のパフォーマンスしか垣間見ることができませんが、今回も最後まで楽しませていただきました。
モーグルは、欧州ではメジャーなアルペンには属さないけど、いわゆる回転系の技術でいうなら相違ない技術だと思います。これだけ長きに渡って、常に期待させてくれた選手はいません。

悲願のメダルを奪ってほしかったですけどね…ですが繰り返しますが、4位で大健闘であったことは間違いないです。
欧米各国のトップクラスの選手たちがひしめき台頭もある中、実はもう選手としての盛りは過ぎていたはずですから。

今後は、末長く穏やかに長閑に、本来の上村さんであり続け、お母様やご主人共々お幸せに、過ごしてもらいたいものです。
お疲れさまでした。

いつまでも、愛子スマイルをー