宮間あやとカミール・アビリ | うらじょ

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いよいよ今日夜(日本時間24時すぎ)、日本とフランスの親善試合があります。

実力的に、なでしこジャパンに匹敵あるいはそれ以上と評されるフランス女子代表。

高い個人技と組織力を有し、最近の欧州では無敵の戦績を誇り、ロンドン五輪金メダルの有力候補にあげられています。


そのフランス代表の主力として、長らくチームを牽引してきた攻撃の中心選手が、MFカミール・アビリ選手(Camille Abily)

フランス女子の司令塔10番、特にキック力の精度は注目、ミドルレンジからのシュート・フリーキックに優れた能力を発揮しています。ゴール前に上がってきてうまくスペースをみつけ、シュートを決める決定力も相手にとっては脅威です。



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Camille Abily


  MF / 167cm

 1994年3月3日生(27才)

 所属クラブ / Olympique Lyon(France)

 




【主な経歴】

・フランス代表:97試合出場23得点(2001年~)

・2002~2003年 CNFE Clairefontaine(仏)
・2003~2006年 Montpellier HSC(仏)
・2006~2009年 Olympique Lyon(仏)
・2009年      Los Angeles Sol(米)
・2009~2010年 Paris Saint-Germain(仏)
・2010年      FC Gold Pride(米)
・2010年~    Olympique Lyon(仏)

※2004~05年 モンペリエHSC(Montpellier HSC)でリーグ優勝、をはじめ、06~09年リヨン(Olympique Lyon)でリーグ連覇。

2010年、アメリカプロリーグWPSのゴールドプライド(FC Gold Pride)に所属しリーグチャンピオンシップ制覇

2011~12年、リヨンで欧州女子チャンピオンズリーグ連覇



アメリカと欧州の両方でチャンピオンになった選手は、他に覚えが無く(ドイツの選手とかにいますかね!?)、とても輝かしい栄光の戦績に満ちております。

そんなアビリ選手ですが、アメリカのプロリーグWPS(Womens professional soccer)が2009年に発足したとき渡米し、ロサンジェルス・ソル(Los Angeles Sol)に入団しました。

そこでチームメイトとなったのが、宮間あや選手。(ご存知の方も多いかと)

2選手ともに主力として起用され活躍し、チームは2009年リーグ戦のレギュラーシーズンチャンピオンとなりました。(チャンピオンシップ・プレーオフでは敗退)

ソルは宮間、アビリ他、マルタ(ブラジル)やシャノン・ボックス(米)、韓端(中国)らを擁したドリームチームでしたが、1年でチームは消滅してしまいました。



当時の状況を知る記事があります。

河崎三行氏の「なでしこ in USA」 という日刊スポーツ連載されていた、なでしこ選手たちのアメリカでの活躍をレポートしていたコラムです。

宮間選手とアビリ選手は、こんな感じでしたー



2009年3月31日:
「宮間にあり、沢にはなかったチームの信頼 」

http://www5.nikkansports.com/soccer/sangyou/entry/20090331_77216.html


ロサンゼルス・ソルは紛れもなく、宮間が動かしているチームだった。

司令塔争いのライバルだったフランス代表のアビリーの体調が戻ってトップ下に入ったため、宮間は左MFとして先発。キックオフ直後から積極的にボールを呼び込み、少ないタッチでシンプルに前線へパスを供給した。

 見せ場はすぐにやってきた。ソルが6分にペナルティーエリア右外、約30メートルの距離からの直接FKを得る。練習時からそうであるように、キッカーは宮間。彼女はゴール前に詰めていた183センチの長身DFのフォークと相手GKスカリーの間のわずかな空間にピンポイントでライナー性のボールを送り、これがWPSファーストゴールのアシストになった。フォークが頭で合わせた後にスカリーと接触してキャッチミスを誘っていたから、レフェリーによってはキーパーチャージを取ったかもしれない。しかし宮間が両者の位置を冷静に見極め、ここしかないという場所に蹴ったからこそ生まれた得点であったことは確かだ。

 「アヤから信じられないくらい素晴らしいボールが来たから、私はただ合わせるだけでよかった」。
 22歳の誕生日を2日後に控え、プロサッカー選手として初めて出場した公式試合でリーグ第1号ゴールを決めたフォークの言葉である。この初ゴールのボールと、試合前に両監督の間で交換されたスタメン表は、ニューヨークにあるアメリカ・サッカー殿堂に所蔵されることになった。


彼女が貢献したのは自分が直接攻撃に関わっている時だけではない。ボールを持った自軍選手にパスコースを示す。自陣がまだ整ってないと見るや、GKにパントキックのタイミングを遅らせるよう指示を出す。ワシントンと攻守逆転するとすぐさま激しいチェックでボールを奪いに行く。あるいはスペースを埋めたりパスコースを限定したりして、相手のアタックを遅らせる。時に最終ラインまで戻ることさえあったが、ワシントンの微妙なスルーパスに対してすかさず手を挙げて線審にオフサイドの旗を上げさせたのも、宮間だった。

 ピッチのどこにでも、彼女はいた。
 もちろん宮間の本来の役目はディフェンスではない。守備の要としては主将のボックス=アメリカ代表の主力であるボランチ=が身体能力の高さを生かし、ことごとく相手の攻撃の芽を摘み取る役目を担っている。このボックスがワシントンのボールを奪うたび、必ず居場所を探してパスを出す先が宮間だった。アメリカを代表する一流選手が、練習に合流して1カ月とたたない宮間の実力をすでに認めているのである。試合後のミックスゾーンで宮間と少し話をしたのだが、マルタへのパスの質の素晴らしさを評価したことなどより、ボックスから得ている信頼の大きさについて触れた時、「そうですかねえ」ととぼけながら何よりうれしそうな顔をした。


 後半42分にソルの2点目となるだめ押しゴールを挙げたのは、ドリブル突破したマルタからフリーでパスを受けたアビリーだった。強烈なライナーを予想して低く構えたGKの頭上を越える絶妙なループシュート。前半の彼女は運動量が少ない上にプレーのアイデアが乏しく、攻撃の流れをせき止めてばかりいた。そこでロサンゼルスのロジャーズ監督は後半からアビリーを右MFに回し、宮間をトップ下に据えていたのだ。宮間のライバルが、最後に意地と技術を見せたわけだ。


 アビリーと宮間の間では、試合中に次のような場面があった。
 【その1】相手ペナルティーエリア前、ちょうど2人の中間地点にルーズボールが転がってきた。両者とも自分が拾おうとボールに走り寄ったので接触。だが宮間は決して譲らず、アビリーから奪い取るようにして自分のボールにした後でスルーパスを出した(もちろんその後で、ぶつかったことをアビリーに謝っていたけれど)。

 【その2】後半、アビリーが右MFに回ってからのこと。ロサンゼルスが攻めにかかっていて、宮間が中央の絶好の場所でフリーになっていた。パスを受けられれば全員の攻め上がる勢いを殺さずに、様々な選択肢が広がる地点だった。右サイドでボールを持っていたのはアビリー。当然宮間は自分にボールを出すよう、彼女に要求していた。だがアビリーは宮間ではなく、マイナス方向の味方へパス。おかげで攻撃がスローダウンし、チャンスがついえた。すると宮間は大声と身振りで<なんでよ!>とアビリーに怒りをあらわにしていた。

 宮間のアビリーに対するライバル心について言及したいわけではない。アビリーに対してだけでなく、練習でも試合でも彼女は日本にいたころより、自分という選手を強くアピールしている。
 チームメートの好プレーには大げさなほど拍手や賞賛の声を送るし、仲間から受けるちょっかいにも全身で楽しげに反応している。練習の合間にはアクロバティックなリフティングを披露し、周囲の目を丸くさせる。と思えばミニゲームの最中で同僚に対して急に声を荒げたので聞いてみると「競り合いの中でわざと足を踏んできたんです。あの選手、いつもやるから『やめて』って言ってたのに」。

 アメリカはとにかく、<自分はここにいるのだ><自分はこんな人間なのだ>と言い続けなければ認めてもらえない自己主張の国。プロスポーツの世界ともなればさらに弱肉強食の度合いは強まる。しかも彼女はまだ英語で自由に意思疎通をすることができない。それに加えて、日本とアメリカでは選手がスポーツに取り組む姿勢や周囲の雰囲気がまったく違う。そうしたことを踏まえて彼女はあえて新しい人格に自分を切り替え、アメリカやソルでの立ち位置を固めようとしているのだろう(だからといって、マリナーズ城島がホームランを打った後のようなアメリカかぶれのパフォーマンスを披露したりしないのが、彼女の賢明なところである)。



~ちょっと引用が長くなってしまいましたが、アビリ選手にライバル心が出ている感じがうかがえます。

1stキッカーを巡ってのよきライバル!?だったでしょうかー


当時の、ソルのアビリ選手の得点シーンダイジェストです。

ほとんどのアシストや得点に絡んでいるのが、宮間あや!さすがですー

きょうは久しぶりの顔合わせとなり、今度はお互いが対峙する試合となります。






日本を代表するキッカーとフランスを代表するキッカーの対戦。

もちろん、宮間選手に制していただきましょう。

(それより、アビリ選手が出場するのか、わかりませんが・・昨日のスポ紙のフランススタメン予想に名前が無かったので)