日韓女子チャンピオンシップ、大事な試合を前に浦和は選手が揃わない中、それでもやりくりして底力を十二分に示してくれたと思います。
前半、森本麻衣子は、高陽大教ヌンノピ女子サッカー団(長ったらしいから、以下大教)のエースFWプレチナ(日本にいるときゃプレチーニャ、ブレッタやら…)に、二度振り切られて失点を喫してしまった責任を大きく感じたでしょうか…
熊谷と櫻本が代表合宿で怪我、西田の状態も思わしくなく、こんな状況で矢野とのセンターバックコンビを担えるのは、レッズレディース稀代のユーティリティプレイヤー森本麻衣子。
右・左のSBにボランチも起用にこなせる、和服の着こなしもレディースNO.1の森本が、しかし大事な試合でプレチーニャにかわされ決められてしまった…しかし、これは慣れないポジションやらミスやらとは思わないでおきましょう。のちに彼女がくつがえすに値する活躍をみせるのだから、今は前振りとして申し上げておきます。
(布陣)
…………17後藤……28荒川………
…24加藤…………………18柳田……
………8庭田…………25岸川………
…26竹山…3矢野…4森本…15堂園…
………………1山郷………………
マリーゼフェスタ最終日マリーゼ戦でみせた布陣と明らかに変わったには、FWの荒川とDFの森本だけ。
堂園が左から右へ(フェスタ時は左右どちらもこなす)、加藤千佳を左ハーフとしてそのまま抜擢となりました。
私が駒場に着いたのは試合開始10分過ぎ、つまり大教の先制がすでに決まった後でした。
後に録画を見ると、ゴール前右でプレチーニャに対峙した森本が、背走しながらも必死に喰らいつくも、右左に揺さぶられて加速したプレチーニャに抜かれシュート&ゴールを許してしまった感じでしたね。悔しいだろうなあ…
ボールポゼッションは浦和が優勢に見受けます。
しかし中盤以下でがっちりとラインを揃えて侵入を容易に許さない大教の堅牢さを感じます。フィジカルも強い様子。
中盤で奪えば、手数をかけずに前線の縦にシンプルなパスを放ちFWを走らせる→そこで終わり。
サイドから中盤から、特色ある攻撃の仕掛けがあるわけでもない印象です。
ただ浦和ゴール前へ近づくと、常にプレッシャーをかけてきて、機を窺う姿勢は虎視眈々。
そんな間隙とでもいうか前半22分、逃さないのはまたしてもプレチーニャ。
大教からゴール前に圧力をかけられて、GK山郷からのパスを、山郷から見て右にいた森本がPA付近(前だったか中だったか)で慌て気味にうまく受け取れなかったのを、詰めて来たプレチーニャにかっさわれてシュート、2失点目を喫してしまいました。
うーん、
さすがにきつい追加点を許したでしょうか…私が体調良かったらすぐにでも応援にぶっ飛んで行って反撃を喚起したい衝動に駆られます。今までどんな気持ちにも応えて頑張って来てくれているレッズレディースだからこそ、今の自分の状態を歯がゆく思います。見守るだけ…
そんな劣勢、流れをレッズに呼び戻したのは、荒川恵理子の頑張りだったと思います。
DFを複数引きつれながらも粘れるポストの強さ(アメリカでもオリンピックでも通用)、前を向いてシュートまで行ける最強の日本人プレイヤーが、よくぞ浦和に来てくれました!今まで何度浦和が泣かされたことかー
荒川は前線へのパスに飛び出して来て、PA前まで迫るチャンスを何度か見せています。
そして前半29分、浦和の左から展開された浮き玉を後藤(たしか後藤だったと)がバックヘッドで後方に流すと、大教DFのヘディングクリアが届かず逸らし、左前方でフリーの荒川のもとへボールが渡ります。
GKと1対1になり、GKの左脇を見事に抜いてゴールを決めました。
前半29分、2失点目から早いうちに荒川のゴールで1点返せたのは大きかったと思います。
駒場の雰囲気にも活気がみなぎってきた様子(勝手に思いましたが)です。
左SBの竹山から左SHの加藤がサイドライン際を駆け上がり、後藤が荒川のトップ下で競り粘る。複数で囲む大教DF。
後藤は左サイドラインPA横でもよくポイントを作ってたと見受けましたが(前後半通じて)、できればここにフォローが入る選手がいてPA内に入るシュートチャンスが見たかったのですが。
左での応酬に右で待ち構えている柳田がフリーです、その下の堂園も次第に高い位置に張り出して来ています。
左から右に渡ったボールに、荒川が右からのグラウンダーのラストパス(たしか柳田のパス)に飛び込んで惜しくもゴールを割りました、惜しい!
柳田のコーナーキックが、リフレクトされ再び柳田の下に→蹴り返すとゴールサイドネットに当たったり、柳田からのコーナーが続き岸川にヒットするもゴール上方へ外れていきました。
前半40分あたりまで、浦和の攻勢が続きましたが、同点に出来る可能性が十分に感じれただけに残念ではありました。
しかし、
好事に一瞬のピンチが42分、ややカウンター気味に大教が左からのクロスをゴール前に入れて来ました。
入りこんで来た相手FW(プレチーニャ!?)の眼前で見事なスライディングカットしたのは、森本麻衣子でした。
これは前半のおおきなファインプレーであったことは間違いありません!
(後半につづく)