原因不明!脚の骨が変形してしまっている猫『ぶーたん』 | 西東京市 地域猫の会 ~地域猫と愉快な仲間達~

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西東京市で地域猫活動をしている会です。
猫の事はもちろん、ボランティアの在り方を真剣に考えたりしながら日々活動しております。

今日は以前ブログで紹介した『トロ丸』と『サバ吉』と同じ現場で保護された『ぶーたん』の紹介です。

 


ぶーたんは、トロ丸とサバ吉と同じくガリガリに酷く痩せた状態で保護されました。


そして保護直後から「おかしい」と素人目でも分かるくらい4本の脚が大きい状態でした。

すぐに病院に連れて行き、レントゲンを撮影したところ大きく膨らんだように見えた脚は骨のようなものとして写りました。


この脚の骨のようなものが何なのか、悪性なのか良性なのか、どんな症状なのか…『分からない』状態でした。

脚は関節の上まで骨の周りにモヤモヤとしたものが写り、尻尾の骨などにも同じようなものが見られました。

唯一、分かったのは「痛みはなさそう」ということだけ。

本来であれば組織を採って検査をしたいのですが、ガリガリに痩せているぶーたんに麻酔をかけるのはリスクが高くなってしまいます。


預かり宅にて栄養のあるご飯をたくさん食べてもらって、体重を増やしてから去勢手術と病理検査をすることとなりました。

 

 

 

人馴れはあまりしていなかった『ぶーたん』


脚をどのくらい使えるのかも分からないので、注意深く様子を伺いながら預かり生活がスタートしました。

最初のうちはケージの下段で過ごしていたぶーたん。


ふかふかのベッドを置いてあげて居心地の良い空間を作ってあげました。

どの程度、脚を使えるのか分からなかったので、ケージの中にステップを付けてあげると、上り下りも問題なくできるようでした。

ぶーたん自信に攻撃性はあまりなく触ることもできたのですが、しばらくは緊張している様子でした。


そんな最中、トイレの砂をたくさん掻きすぎてしまったため足から出血をしてしまいました。

トイレを掻く音も「カシカシ」ではなく「ゴンゴン」で、結構力を入れて砂を掻いてしまうようです。


色々と試行錯誤した結果、赤ちゃん用の靴下を履かせることでなんとか対処できました。

 

 

 

ぶーたんが栄養をつけている間に、獣医さんも色々と調べてくれたり、譲渡会の『動物相談』などで複数の先生の見解を聞いてみたりしましたが、明確な病名が見つけられませんでした。

保護されてから2ヶ月。
体重も順調に増えて、3.3kgになりました!

獣医さんと相談しながら去勢手術と脚の組織を採って検査をすることとなりました。


取れた脚の組織は硬く、見た目は骨のように見えます。

病理検査の結果は『骨』で悪性ではありませんでした。

そして大きくなってしまった脚について『原因不明の異常な骨増生で骨瘤ができている』ということが分かりました。

恐らくは生まれ持ったもので、骨がどんどん増生されて脚が骨の塊のようになってしまったのだと思われます。


早急に進行する病気ではないこと、悪性ではないことが分かり一安心です。

ただ、治療方法がないので脚を治してあげることはできません。

 

こんな脚では自分で獲物を獲ったりすることもできず、人の助けがなければ生きていけません。

 

 

 

去勢手術を終えてからも、まだ人への警戒心が強いぶーたんですが、ケージの外に出る日がやってきました!

ケージの扉を開けて、遠くから気付かれないように様子を見る預かりさん。


辺りを警戒しながらも、お部屋の中の探検をするぶーたん。

その後は、お気に入りの場所を見つけて巣ごもり生活がスタート。


人が寝静まった夜中になると、こっそり出てきておトイレや食事を済ませているそうで、まだまだ警戒心は抜けません。

コミュニケーションを取ろうと手を伸ばすと、たまに飛んでくる猫パンチの一撃が重い!


でも、少しずつ心を開いてくれたのか、ベッドの中にいるときは気持ちよさそうにナデナデさせてくれるようになりました。
 

ハンデのあるぶーたんを家族に迎えたいと思ってくださる方は、なかなかいないと思います。

それでも、いつかぶーたんを愛してくれる『ずっとのお家』とご縁が繋がることを願って、月に1度の譲渡会にはできるだけ参加をしています。

 

とっても可愛いお顔をしているので、宜しければ是非会いに来てください!

 

 

 

ご支援よろしくお願いいたしますハート

 

西東京市地域猫の会の『ペットのおうち』キラキラ


当会の保護猫を預かってくれているシェルター音符