第9章 「やらない力」の限界
思考や感情や欲求を抑えつけようとするのは逆効果。
そうするとかえって自分がどうしても避けたいと思っていることを考えたり、感じたり、行ったりしてしまう。
「禁じる」ことこそ最悪の処方箋である。
無理に思考からい追い払わずに、向き合って、いい方向に転じて、折り合いをつけるようにしたほうがいい。
【解説】
人間の脳は「考えるな」と言われたことを考えてしまう(そのことで頭がいっぱいになる)。
思考はコントロールできないが、行動はコントロールできる。
甘いものが欲しくなってもがまんすることだってできる。
だから、頭に浮かぶ考えを無理に押さえつけず、感じるがままに感じようと腹をくくるほうがいい。
あるいはむしろ、やってはいけないことよりも、むしろやりたいことに注目!
ステップ1:誘惑や欲求を感じていることに気づく。
ステップ2:自分の欲求や気持ちを素直に受け入れる。
ステップ3:落ち着いて考える。※思考や感情はコントロールが難しいが、それに対する行動は自分で選択できる。
ステップ4:大事な目標を思い起こす。そのためにも、今したことを記録する。
<マイクロスコープ>
◇皮肉なリバウンド効果を検証する。
◇自分に何を禁じていますか?
<意志力の実験>
1)欲求を受け入れる。 ←ただし、従わないように!
2)やらない力をやる力に変える。
3)欲求の波を乗り越える。
※無理に追い払うより、食欲なら「噛むこと」に意識を集中して、正面から向き合って満たされたほうが効果的。
最終章 おわりに
一人の人間の中には、目先の快楽に走ろうとする自分と、もっと大事な目標を忘れない自分が存在する。
生まれつき誘惑されやすい、その一方で、誘惑に抵抗する力も持っている。
しっかりと自分をコントロールできる人は、自分と戦ったりせず、せめぎあう様々な自己を受け入れ、折り合いをつける。
【最後に】
意志力の科学の考察および実験で、とりわけ印象に残ったことは何ですか?
新しい方法をどんどん試し、あっと驚くアイデアにも心をオープンにし、失敗と成功の両方から学びましょう。
さらに、学んだことを他者とシェアしましょう。
※好奇心と自分への思いやりを忘れずに行うことが最善で効果的。
<訳者あとがきより>
意志を強くするために必要なのは、失敗に対する罪悪感や自己批判ではなく、自分に対する思いやりと、自分の心と体の反応を科学者の目で観察し記録することだ。
正しい方法を実践すれば、誰でも意志力を鍛えることができる。
自分の意識と行動を変えれば、「なりたい自分」になれる!
>>>総まとめと感想<<<
足るを知る、日々是好日、Life Is Beautiful !
これにつきる。
つらく厳しい人生に救いはあるのか?
世の中には理不尽があふれている。それでも人生にYESという人がいる。
生命は不思議で美しい。
それでいいのだ。

