How to fly・39 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想書庫です


苦手な方はお気を付けください





















「ヘタで…ごめ…」



出来る限りの勉強をして無知を脱したつもりだった

実践を重ねた今、自信とまでは言わないけれど、下手糞ピラミッドの底辺からは這い上がっていると思っていた

そこへ来ての「ヘタくそ」は非常に重い



「ごめ…どこかな…改善…」



泣きたい



「なんで落ち込んでんの?!落ち込みたいのはこっちなんだからねっ」

「そう…ですよね」

「なんで?なんで急にそんなエロくなってんの?!」

「急に…エロ?」

「突然上手くなってんじゃん!指とか舌とかエロエロじゃん!今まであっさりしてたくせになんで急にネチネチしたりペロペロしたりしてんの?!」

「ネチネチで…ペロペロ?」

「なんで?!なんなの?!まさか…またハッテン場行った?そんで俺以外から講義受けたりしたんだ?!誰としたんだ!このばかぁっ!」



ヘタくそ…は、昔の話?

今はネチネチでペロペロのエロエロ?

かなりの早口で言われたから半分くらいしか理解出来なかったけど、どうやら底辺からは脱しているらしい

よかった



「驚かせたならごめん、けど、お前以外とするわけねーじゃん」

「じゃーなんで?急にそんなんなるなんておかしいじゃん!」

「…ベッド、だからかな?確かにいつもよりテンション上がってる」

「は?ベッド?あなたさっきも念願がなんとかって言ってたけど、それがなにっ?」



ステージで踊る彼が好きだから、それに影響する行為は避けていた

痣や痕なんて問題外、もろもろの関節や筋肉にも負荷を掛けないように、ゆっくり、大切に抱いていた

でも今はベッドだから

少し力が入ってしまってもスプリングが吸収してくれる

反射的に身体が跳ねても、身体を支える力を失っても、固い床に転ぶこともない

全力で、本気で、彼を抱ける



「…本気?今、本気って言った?」

「うん」

「じゃあなんですか、今まで手を抜いていただいてたってわけですかっ?」

「そうじゃなくて、負荷を掛けないってのを第一優先にして抱いてただけ」



これまでの行為で手を抜いたことは一度も無い

毎回真剣に、集中して、慎重に触れていた



「それはそれはご配慮いただきましてどーもありがとーございましたっ」



しかし、彼にしてみたら余計なお世話だったのだろう

ぷりぷりモードが終わらない



「配慮とかじゃなくてさ…」

「そしたら遠慮ですかっ、そんなのさせてしまって申し訳ございませんでしたねーっ」



不機嫌になっても、怒っていても、可愛いことに変わりは無い

テンションも下半身も下を向くことはない

しかし、このまま抱き合ったとしても、彼は心から楽しむことが出来ない気がする

それは嫌だ



「遠慮…してたのかなぁ、いや、遠慮じゃない、尊重だと思う」

「はー?そんちょー?」

「地下で飛ぶお前に対しての敬意だよ」

「…敬意?」

「ステージでポールを使って華麗に踊るお前がかっこよくて、すごく好きで、だからその身体を何よりも尊重したかった、だからすごく慎重になってた」

「そんな言い方ずるい…」

「ほんとのことだから」



丸め込もうとしているのではない

お互いにもう丸裸なんだ

腹にある想いを言葉にすれば、空気に乗って、肌に触れ、すーっと染み込んでくれると思う


しっかりと伝わると思う



「今も尊重してる、敬意もある、だけど全力で本気だよ、そもそもこの状況が今までと全く違うだろ」

「そうだけど…」

「もし手を抜けって言われてもそんなの無理だし」

「…手加減、出来ないんだ?」

「出来ない、そんな余裕ない」



キスをした時から、余裕なんてものは微塵も無い

















つづく