※BL妄想書庫です
苦手な方はお気を付けください
はち切れた欲を一度拭き取り、オイルを取り出す
これはゴムと共に携帯する癖がついているオーガニックローション
植物由来で料理に使うことも出来る
潤滑だけを目的とした品物より値は張るが、彼の体内に入るものだ、妥協は許されない
購入後、すぐに自分で試した
肘の内側に塗り、少し放置する
その後、あえて乱暴に拭き取って熱いシャワーを当てても肌は荒れなかった
当然、舐めてもみた
とろりと滑らかで無臭、無味に近いがほのかに豆のような味がするこのオイルを、惜しみ無く使う
「少し浮かして?」
「ん」
うつ伏せになってもらった腹の下にクッションを入れる
「膝も、もう少し開ける?」
「…ん」
無理のない、疲れない体勢になってもらうのは基本中の基本だが、尻をこちらに向けて持ち上げている無防備で 扇 情 的 な光景に、ブルッと身体が震える
白い太ももに 歯 を立てたくなる
無理矢理 抉 じ 開 け て 、 俺 を 捩 じ 込 み た く な る
「痛かったらすぐ言えよ?」
ガツガツ エ ロ セ ッ ク ス だと言っても、ここで暴走したら自分で自分を軽蔑する
「指入れるから力抜いて」
滑らかな尻に手を添える
入口はもちろんのこと、引き裂いてしまわないように、内側も丁寧に解す
指を増やす度に、それを抜き差しする度に、オイルがぷちゅりと鳴る
可愛い音だからこそ、破壊力がある
「ねぇ、ちょっと」
「ん?」
「ちょっと待って、ねぇってばっ」
「なに?」
指を動かすと身体をもぞもぞと動かし、指を揺らすと腰をくねくねと揺らし、すでに 熱 り 立 っ て い る 俺を 煽 っ て 楽しんでいるのかと思っていた
「あなた、なんか…違くない?」
が、彼の声には戸惑い色が見える
肩越しに振り向いた顔にも困惑が張り付いている
指を急に抜くと驚かせるから、というのは自分に対する言い訳で、指を彼の中から抜いてしまうことが寂しくて、二本だけ体内に残したまま、顔を近付ける
「どうした?どこか痛い?」
「それは…なんなの?」
「え?どれ?」
オイルは二回目の夜から使用しているし、爪は常に短く切り揃えている
マナーもエチケットも問題はないはずだ
「違うじゃん…もっと、ダメだったじゃ…んんっ」
彼がまたもぞもぞと動いた為に、残していた指も中で動いてしまった
「やっ…んっ」
「何がダメ?ちゃんとやってるつもりなんだけど」
ゴムを巻いた指には必要量のオイルをたっぷりと垂らした
痛みを感じさせないように尻にもオイルを垂らしてある
指を動かす時も慎重に、一ヶ所重点は避け、入口、中、少し奥、右壁、左壁、腹側、こりこりする場所はそっと優しく触れた
どこが、なにが駄目なのだろう?
「はぁ…ちょっと待って、一回、キスしたい」
「ん、分かった」
名残惜しいが仕方ない
指を抜いて、クッションを引き抜き、彼を仰向けに変える
このキスは何回目になるだろう?
もう数えきれない
「んっ…んんっ…」
舌 と 舌 で 感 じ て いる間、ぴくぴくと小さく跳ねる胸に手を這わせる
ここをゆっくりと愛するのも初めてだ
小さくて、弾力があって、ぷくりと主張してくれている
「ぷはっ…だからぁっ」
唇が弾かれて、どんっと身体が押された
手も、舌も、彼から離されてしまう
「ご、ごめん、辛かった?苦しかった?」
「違うっ!」
「な、なにがっ?」
「あなたもっとヘタくそだったじゃん!」
これほどまでにブスッ!と突き刺さる言葉を言われるのも二回目だ
もちろん慣れ…るわけねぇー…
つづく