兄と弟の秋・5 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「あ…えっと…地震…和は大丈夫だった?」

「どこも揺れてないけど」



揺れてない?

さっきのは地震じゃない?


だとしたらなんで俺はベッドの上で倒れているんだろう

なんで和はそれに覆い被さるように、俺の上にいるんだろう




「避けてるよね?」

「え?なに…」

「俺のこと、避けてるでしょ」

「…避けてない」

「じゃあ前みたいにリビングで仕事しなよ」

「そう…そうだよね」



無かったことに…

普通の兄弟のように…



「迷惑かけちゃうと思ったからさ、ついこっちに籠りがちになっちゃって」

「は?迷惑?誰が?」

「俺が」

「誰に」

「…みんなに」

「なんで?理由は?」

「だから…」



普通ってなんだっけ

どうやったら普通になるんだっけ



「ほら…せっかく楽しい雰囲気なのに俺が居たら息苦しくなるかなって」

「だから、誰がそんなこと言ったの?

翔ちゃん?まー?潤くん?」

「…誰も……でもっ」



好きだと自覚する前のことなんか覚えていない

だから、どんなに普通にしようと頑張ってみても上手く出来ない


この体勢だって早く変えてあげたいけど、少しでも動くと和に触れてしまう



俺は一体どうしたらいいのか…



パンク寸前の頭で聞かれたことに必死で答えたけど

言葉を返す度に、和がイライラしていくのが分かった




「キス、する?」



キスなんて普通はしない

だからNOと答えれば正解だ



「キスなんて…」

「したいんだよね?

強引に舌まで入れて掻き回してたじゃん

あんなキス、俺としたいんでしょ?」

「……」

「なんで黙るの」

「和…」

「なに?」

「…ごめん」




無かったことになんかしてくれる訳が無かった



なんて狡くて汚い思考だろう



ちゃんと謝罪して、けじめを付けろ



これはそういうことだったんだ

















つづく