二人に名前があるとしたら・7 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















終始浮かれていたニノの顔が歪んだのは


それぞれの寝室へ入ろうとしている時だった




「ニノ?」

「…おやすみなさいっ」

「ちょっと待て、なんか顔色おかしくないか?」



急いで部屋に入ろうとする肩を掴んで止めた



「え~?全然おかしくないよ?」

「まさか…」

「明日も早いので、もう寝ますねっ」



今さっきシャワーを浴びてさっぱりしたはずなのに、じっとりとした汗が浮かんでる

確実にさっきのが原因だな…



「吐いたら楽になる、来い」

「やっ…ゔっ…」



腕を掴んでトイレへ連れて行こうとしたら、口を押さえてしゃがみ込んだ



「あんなもん食うからだよ、ほれ、トイレ行くぞ」

「んん゙」

「やだじゃねー、吐かないとずっと苦しいまんまだぞ」

「んーん゙」

「よくねーだろっ」

「ん゙ー!ん゙ー!」



口を押さえたまま頑なに抵抗するニノを引き摺って、トイレへ押し込んだ




「吐け!」

「ん゙ー!」

「吐けって!」

「んん゙ー!」



真っ青だった顔が土色になってきた

これはいよいよヤバイ


どうにかしないと



「ニノ」

「んん゙!」

「どうしても吐きたくないんだな?」

「ん゙っ」



力強く頷いたニノは、意地でも吐かないつもりだ



「…分かった


じゃあ風邪引くから、汗だけ拭くぞ」



脂汗で張り付いてる前髪を指で分けて、額にチュッと唇を付けた




「……」




瞬きを忘れた真ん丸な目



思考も停止した?



よし、チャンス!



口を押さえてた手を素早く退けて、顎を下に押す


そうして出来た唇の隙間へ指を突っ込んだ



ゔ…


ぅげぇーー…



ニノの体内で全く消化されずに居座っていた晩飯が、滝のように戻ってきた



「ゔげ…はぁっ…ゔっ…はぁっ…」



一回吐いてしまえば、あとは自動的に全部出てくる

これで少しは楽になるだろ






背中を擦りながら待ってると、強張っていた身体から少しずつ力が抜けていった



「楽になった?水飲む?」

「はぁっ…はぁ…」

「ニノ?」

「う…ぅ…」



まだかな?もう一回吐くか?



「ぅ…うぇっ…うぇーん…うわぁーん…」



顔色を見ようと思って便器に向かっていた顔を覗くと、涙がボロボロ零れてた



「ニノ…ほんと、ごめん」



こんなに苦しかったなんて…


あんなの、作らなければよかった




「なんでぇ…」

「…ん?」

「吐きたくなんかなかったのにぃ…


大野さんが…作ってくれのにぃ……うぇーん…うぇーん…」



頑なに吐かなかったその理由が


俺が、作ったもんだから…?



「…俺のっ…身体にっ…なるとこっ…だったのにぃ…うぇーん…」



ならねーよ


ちっとも消化されずにまんま出てきたじゃねーか



「もー…やだぁ…俺のばかぁ…」


「ニノ」



酷い顔して泣いてるニノを、抱きしめた



「また作る、今度は吐かなくてもいいやつ作るから」

「ほ…ほんとぉ…?」

「うん、だから泣くな」

「…うん…ぅ…ゔ…」



嗚咽とは違った音が響いて、まさか?と思って身体を離すと


安心したようにまた便器に顔を突っ込んだ



…まだ身体に溜めてたんかいっ




「次もあるから!全部吐け!」




うげー

うげー



う…



げー…





やっと全部を吐き出したニノは、体力を失った身体をなんとか壁に預けて



「へへっ…うれしぃ…」



ふにゃふにゃ笑ってた

















つづく



嵐さん結成17周年

おめでとうございますっ(≧▽≦)