※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「んー…!」
なんだか目覚めのいい朝が続いてた
身体が温かくて、胸の辺りもほんわかしてる
「はよー」
リビングへ行くと、いつものようにニノは居ない
ドラマの撮影が入ると早朝から深夜まで働き詰めだから、一緒に住んでても顔を見ない日が多くなる
「今日は待っててやるかな」
テレビを付ければそこにニノは居て、元気に頑張ってるのは分かるけど
俺だけに向けられるあの笑顔が
無性に見たくなった
「…ただいまぁ」
廊下から聞こえる潜めた声と、遠慮がちな足音
「あれっ?」
リビングの明かりを見付けて、それがタタッと速くなる
「おかえり~」
「大野さん?!なんで?!」
「待ってた」
「ぇえー?!」
「おかえり、ニノ」
「た…ただいまぁー!」
こんな時も本当に嬉しそうな顔をする
うん、俺が見たかった顔だ
「遅くまで大変だな」
「大丈夫!俺には大野さんが居るから!」
居ると言っても、ただ同じ家に住んでるだけで、家事もまだまだ下手くそだし
癒せるアイテムも技術もない
ニノが大丈夫だと言う根拠はどこにあるんだろう?
「今日は顔見て話せたから元気100倍!」
「そっか」
「うんっ」
へへっと笑いながら、自室へ入っていくニノを見たからかもしれない
その夜は、ニノを抱きしめてる夢を見た
「んー…!」
ベッドでする目覚めの伸び
今朝も調子がいい
あんな夢を見たからか、腕に温もりが残ってる気がした
次の日も、その次の日も
目が覚めるとこの腕に残っている感触
「…う~ん?」
本当に気のせいなのか
「いや、違うだろ」
俺は寝てる時に、誰かを抱きしめてる
それが誰かなんて…この家には他に一人しか居ないんだ
「ニノだよな」
その日は、昼寝を延長して、夕方までにたくさん寝た
そして、ベッドへ入っても眠らずに、横になりながら起きていた
つづく