二人に名前があるとしたら・6 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「そうですか、そうですか」

「じゃ、そゆことで」



さっきの部屋へ戻って、こっちはいいかんじに収まったことをおじいちゃんに報告した



「つまらない物ですが」



マネージャーらしき男はもう居なくて、代わりにこの前家まで来た奴が居た

これまた重すぎな手土産を渡されそうになったから、手をポケットに入れる



「いらねーよ」

「改めてご挨拶に伺いますが、うちのタレントがお世話になりますので」

「世話なんかしねーし、頼まれたから一緒に住むんじゃねーから」

「…そうですね、大変失礼しました」

「ニノ、もう帰れんのか?」



俺の後ろにくっついてたニノを振り返ると、涙は止まってたけど真っ赤な目をしてた



「まだ…ある」

「そんな顔で出来んの?」

「ラジオだから…大丈夫」

「じゃあ、がんばれ」

「うん」




それからあっという間に準備が整って、ニノとの生活が始まった











「ただいまー!」

「おかえり~」

「たっ…ただいまぁーっ!」

「だから、おかえりってば」

「ふふっ…ふふふっ」



疲れすぎてるのか、妙にテンションが高い



「なんだよ、気味悪りぃな」

「大野さんからおかえりって言われちゃったっ!」

「言うだろ普通に」

「元気出ちゃうな~、癒されちゃうな~、頑張れちゃうなー!」

「はいはい、座れ、飯にすっぞ」

「め…めしぃー?!」

「言っとくけど、旨くないからな」

「めーしっ!めーしっ!わぁーいっ!」



ニノは小さなことでも、すごく喜んでくれる



こんなに素直に喜ばれると、この次もやってやろーかなって思う俺は


自分で思うより単純なんだろう





「まっ…ずっ!」



味見という行程があることも知らなくて、なんとかなるだろう精神で作った初めての晩御飯

グロテスクな見た目通りエキサイティングな味に仕上がっていた



「駄目だこりゃ」

「おぶ…」

「おい、無理すんなよ」

「…ぅぐっ…はぁー、美味しい!」

「は?」



皿に乗っけてテーブルに並べた俺が言えることじゃないけど、食い物として成立してない


その味覚はどう考えてもおかしい


これは確実に、不味い



それなのにニノは、箸で持ち上げたらズラズラーっと全部くっついてくる黒い塊を迷うことなく頬張った



「ちょ!おい!」



もぐもぐ、もぐもぐもぐ

額に汗浮かべながら食べ続けてる



「そんなの食ったら身体壊すって!」

「ふふっ…おい…ぅぶっ…おっ…」

「バカ!飲み込むな!吐き出せ!」



膨らんでる頬を掴んだら、喉がゴクンと鳴った



「おいしーっ」



涙目でそれ言われても…



「おかわりは?」

「んなもんねーよ」

「えー?もっと食べたかったのに~」



なんでそんな嬉しそうなんだよ

なんでそんな楽しそうなんだよ



「ニノ」

「はい?」

「お前は…ほんとに…」




マジで可愛い奴だ

















つづく