※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
いつも通りだった
傷が発見された事を報せるサイレンがたくさん鳴っていて
次々に仲間へ出動命令が出て
任務を終えたばかりの俺にも指令が回って来た
だから、いつも通り、張り切って行ったんだ
「止血ルンタッ止血ルンタッ止血ルンタル~ン♡」
「ねぇ」
「はいはいっ なんですか~?
…なーんてね!俺じゃないっつーのっ
止血ルンタル~ン♡」
いつものように担当する傷へ舞い降りて状態を確認すると
傷から血が出っぱなしだったから、まずは止血しようと思った
「そこでルンタルンタ言ってるキミへ話し掛けてるんだけど」
「ルンタル……えっ?」
前の任務がすごく楽しくて、その影響でいつもより少しだけ上機嫌だったことは認める
だけど…
「…聴こえるの?」
いやいや…まさかね!
いきなり聴こえるとか、そんなことあるわけない…よ、ねぇ?
「キミの声が聴こえるし、キミの姿も見えるよ」
…マジかっ!!
まさか二回連続でそんな楽しいことになるなんて思わなかった!
「その傘、キミによく似合ってるね」
褒められたーっ!
いい奴じゃ~ん♪
「キミのこと、詳しく教えて欲しいな」
確率で言ったら、驚かれるほうが多いんだよ?
「えっ?えっ?!」とか「なんだこれ?!マジやばい!!」とかね
一つ前の任務みたいに、一部例外は居たけど…
だけど今回も、俺が見えて俺の声も聴こえるのに
一つも驚く様子を見せないばかりか、にこやかに話し掛けてくる
いろんな奴がいるんだなぁ~
人間って面白いっ!
「うん、いいよっ」
見えた人には大抵聞かれることだから、いつものように説明した
「…ってこと、分かった?」
「分かった」
え?!一発で?!こいつ理解はえぇ!
「キミは、俺のこと、分かる?」
「…へ?」
いきなり話し掛けられてテンパっていたのは俺のほうで
「分かる?」と聞かれて、その時初めてちゃんと顔を見た
「…え?…まさ…か…」
「分かるの?」
…ニノ?
えっ?二宮サン?!なんでっ?!
「分かるんだね?やっと当たりだ
でさ、今の説明を聞く限りだと…」
「ちょっ!なんで?!ニノだよね?二宮サンでしょ?!」
「そうだよ」
うわー!こんな奇跡あるのかー!
大野サンが傷作った時に想ってた二宮サンが次の担当だなんて!
「まさか二宮サンの傷の担当になるなんて思ってもなかった!ちょーびっくり!」
「ごめんね、無駄に仕事増やして」
「え?無駄に…?」
そういえば、周りがやたらと騒がしい
不思議に思って見渡すと
よくもまぁこれだけ集まったな!という数の仲間が居た
つづく