続・傘を持つ豚2 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「は?!なんで?なんでこんなに居るわけっ?」

「俺が呼んだ」

「…呼んだ?」



足元を見ると、俺が担当する傷のすぐ側に違う傷があった


そのすぐ横にも、そのすぐ横にも


指には無数の傷がある



どの傷も極々小さいものだけど

これだけあればかなり痛いだろうに

どれも止血なんてされていなかった




「…なんでこんなこと」

「キミに会いたくて」

「俺に…?」




俺が感じていた二宮サンは

聡明で冷静で、物事に動じない柔らかい人



その印象は、対面してからも変わらない



「キミにお願いがあるんだ」



でも…なんでだろう?

にこやかな笑顔なのに、すごく悲しい顔に見える




「お願いって、なに?

さっきも言ったけど、傷を治すこと以外、出来ることなんてないよ」

「本当はキミが大野さんの前から消える前にお願いしようと思ってたんだ


でも会えなくて…焦ったよ


やっと出てきてくれて、改めて説明聴きながら考えてた

この推察は間違えてないと思うんだけど」

「だから、なに?」

「大野さんの傷を、治してください」

「…は?」



治したよ!


二人で笑ってちゃんとお別れして、それから完治を見届けた

だから俺はまたこうして次の傷を担当してるんだから!



「大野さんにはキミが必要なんだ

あの人、飄々としてるように見えて、意外と寂しがり屋だったでしょ」



確かに、お別れの時にメソメソしちゃうくらいだから

寂しがり屋さんかもなって思ったけど



「それにあの人、傷付きやすいんだよね

優しくて単純で信じやすいからさ

感受性が豊かで繊細で…

そこがいいところではあるけど、時にそれは弱点になる

誰も気付かないところで傷付いたりしてる

でもキミが側に居てくれれば安心だから」

「ちょっと待て」



言いたいことは分かる

側に居たのは短い時間だったけど

優しくて繊細でってことは俺でも分かった



でもこの違和感はなに?



イライラする




「説明聞く限りだと、物理的な傷以外も対応出来るでしょ」

「出来るよ!上級になればそういう傷を担当することあるよっ

けど!そうじゃなくて!」

「傷が出来なくてもキミが側に居てくれたら、大野さんは楽しく過ごせるから

実際にそうだった

目がキラキラしてて、楽しそうに笑ってた」

「俺が居なくたって大野サンはキラキラしてるだろ!」

「してるよ、でもさぁ…

あの人は他人に頼ったりしない

俺にも頼らない

…キミも見てたじゃない」

















つづく