傘を持つ豚・11 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「それではスタンバイお願いしま~す」



今日は身体動かす系の収録

傷には細心の注意を払わないと!




「…ニノ?」



時々呼んでみたけど、現場に入ってから指先にニノの姿は見えない



「…疲れちゃったのかな」



様子が変だったのは、やっぱり気のせいじゃなかったのかも



「ニノ…俺、ちゃんと守るから、安心してね」



どこにもぶつけないように


汗とか水で濡らさないように

大切に守りながら、収録を終えた











「大野さん」

「ニノっ?!」



声が聴こえて、急いで左手を見た



「…私はこっち、ですけど」

「あ…ニノか…」



隣で着替えていた本物のニノの声…



収録が終わっても、こっちのニノの姿が見えない

声も、聴こえない



…どうしたんだろう




「心配事ですか?」

「…まぁ…うん」

「私でよかったら、聞きましょうか?」



ニノの姿形をした妖精のニノがさっきから見えないし声が聴こえないから心配なんだ

…なんてね、言えるわけないよね



「大丈夫、自分でなんとかする」

「…そうですか

あ、その傷、大分よくなりましたね」

「…え?」

「その、中指の切り傷」



そこは、いつもニノが居た場所



「かなりパックリいったなぁって思って心配してたんですけど

治りも早くてよかったですね」



傷口の半分は、新しい皮膚によって綺麗に閉じていた



ニノが頑張ってくれたおかげだよね

ありがとうって、目を見て言いたいなっ



だから、早く出てきてくれないかなぁ…




「その瘡蓋ももうすぐ取れそうだし…よかった

次に捌く時は気を付けてくださいよ?」



……え?




『ブタ?なんで豚?』

『さぁ…よく分かんないけど、かなり高い確率でそう呼ばれてる』





「…ニノ!!」

「はい?」

「違う!ごめん!お疲れっ!」



急いで楽屋を出た



ものすごく嫌な予感がする



廊下を走り抜けて、非常階段へ出る扉を開けて飛び込んだ




「ニノ!大丈夫っ?!

俺の声…聴こえてる?!」



鉄の階段が上下に抜ける場所



「ニノ!ニノ!!」



そこに響くのは、焦った俺一人の声だけ

















つづく




お知らせした時間を守れずに失礼しましたm(_ _)m