※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
「俺もニノと居ると楽しいよっ」
「へへっ」
「んふふっ」
「じゃ、一回消えまぁ~す」
「え?」
色と輪郭がなくなって、ニノは上機嫌のまま消えた
…うん、無事にね
ニノがまた素面の状態で表れてくれたらね、言うことなしだよね
だけどさ?
「俺…どうなの?」
パンツ一丁で、全力でモノマネを繰り返した直後に一人きり
「もう絶対飲ませないからな!!」
指先の見えないニノに向かって、宣言した
もちろん、パンツ一丁でっ!
「そんなことしてません」
「はっ?」
「俺がそんなことするわけないじゃんっ」
翌朝、無事に素面で現れたニノに昨夜の事を話したら
全く覚えていなかった
「したの!」
「してません」
「ふにゃふにゃしながら俺と一緒に居るのは楽しいねって、すごく可愛く笑ってたの!」
「笑ってません!」
「ぇえ~?!」
耳が赤いから…半分くらいは記憶があるのかな?
「俺はふにゃふにゃなんかしないんだからな!」
「分かった、分かったよっ」
照れてるニノも、可愛いから…
もうそれでいいや!
「おはよ~」
「いってらっしゃ~い」
「がんばれ!」
「おかえりっ」
「おやすみ、大野サン」
その日もニノは、いつも側に居てくれた
指先でぷんぷんしたり、ぴょんぴょんしたり
時には頭を撫でてくれたり
人前ではこっそり笑い合って
家に帰れば堂々とおしゃべりして
奇妙で楽しい時間が過ぎていった
「…おはよ~」
四日目の朝
いつも元気だったニノの顔色が少しだけ悪く見えた
「ニノ?どうしたの?」
「…ん、大丈夫」
「具合悪い?」
「…大丈夫」
傘を閉じてるのを初めて見た
すごくぼんやりしてる…?
「俺、傷のことちゃんと気を付けるから
しんどかったら、ずっと消えててもいいんだよ?」
「だから大丈夫だってば!!」
「あ…ごめん」
心配して言ったつもりだったんだけど
なんか気に障ること言っちゃったかな…
「…こっちこそごめん
ほら、支度しないと遅れるぞっ」
「うん」
それからはいつも通りのニノで
元気な「いってらっしゃい」も、聴くことが出来た
つづく
明日の更新、一時間遅れます。