傘を持つ豚・10 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「俺もニノと居ると楽しいよっ」

「へへっ」

「んふふっ」

「じゃ、一回消えまぁ~す」

「え?」



色と輪郭がなくなって、ニノは上機嫌のまま消えた




…うん、無事にね


ニノがまた素面の状態で表れてくれたらね、言うことなしだよね



だけどさ?



「俺…どうなの?」



パンツ一丁で、全力でモノマネを繰り返した直後に一人きり



「もう絶対飲ませないからな!!」



指先の見えないニノに向かって、宣言した




もちろん、パンツ一丁でっ!











「そんなことしてません」

「はっ?」

「俺がそんなことするわけないじゃんっ」



翌朝、無事に素面で現れたニノに昨夜の事を話したら

全く覚えていなかった




「したの!」

「してません」

「ふにゃふにゃしながら俺と一緒に居るのは楽しいねって、すごく可愛く笑ってたの!」

「笑ってません!」

「ぇえ~?!」



耳が赤いから…半分くらいは記憶があるのかな?



「俺はふにゃふにゃなんかしないんだからな!」

「分かった、分かったよっ」




照れてるニノも、可愛いから…


もうそれでいいや!






「おはよ~」

「いってらっしゃ~い」

「がんばれ!」

「おかえりっ」

「おやすみ、大野サン」



その日もニノは、いつも側に居てくれた



指先でぷんぷんしたり、ぴょんぴょんしたり

時には頭を撫でてくれたり



人前ではこっそり笑い合って

家に帰れば堂々とおしゃべりして



奇妙で楽しい時間が過ぎていった











「…おはよ~」



四日目の朝

いつも元気だったニノの顔色が少しだけ悪く見えた



「ニノ?どうしたの?」

「…ん、大丈夫」

「具合悪い?」

「…大丈夫」



傘を閉じてるのを初めて見た

すごくぼんやりしてる…?



「俺、傷のことちゃんと気を付けるから

しんどかったら、ずっと消えててもいいんだよ?」

「だから大丈夫だってば!!」

「あ…ごめん」



心配して言ったつもりだったんだけど

なんか気に障ること言っちゃったかな…



「…こっちこそごめん

ほら、支度しないと遅れるぞっ」

「うん」



それからはいつも通りのニノで

元気な「いってらっしゃい」も、聴くことが出来た

















つづく




明日の更新、一時間遅れます。