LOVEDOLL・24 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















目の前の旦那様だけに集中していて


背中を、意識していなかった



後ろに引かれた身体は軸を失って、受け身も取れずにその勢いを増した



…やばっ


次に来る衝撃に備えて、歯を食い縛った




「…っ…ぁ……?」



だけど、いつまで待っても、脳を揺らすような痛みは襲ってこない



…なんで?




片方の耳に温度を感じて、不思議に思って目を向けた



固い床に打ちつけるべき後頭部は


旦那様の手に、守られていた




「なん…で…俺なんかを…」



旦那様はこんな時でもお優しいのに

なんで俺は、こんなに駄目なんだろう





「…もうよい」



床に手をついて見下ろす旦那様

部屋が暗くて、お顔が…見えない



「嫌です…旦那様…


終わりにしないでください…

これから必死に頑張って旦那様のお側へ添うに相応しい者になりますからっ

だからどうかここに…

お側から離れたくありません…


…旦那様っ」



見えないお顔に伸ばそうとした腕は

手首を取られて、床に固定されてしまった




「嫌…嫌です…ごめんなさい…離れたくありません…」

「泣くな」



俺、涙…出てるの?



止めて…出てこないで…



そんなの流したら余計に疎まれるに決まってるのに

なんで出てくるんだよっ



「ごめんなさいっ ごめんなさいっ」

「頼むから、泣かないでくれ」



冷たく固まる身体に、旦那様の重みを感じて

とくん

とくん

鼓動が聞こえてきた



「…すまない

こんな感情が自分にあるとは思わなかった

やはり和也と居ると、立派な旦那様ではいられないな」



いつの間にか声が変わっていて、いつもの柔らかい響きが身体に伝う



「…旦那様」



この方以外、欲しくない

分かっていたのに、なにをぐずぐずしていたんだろう



「ごめんなさい…ごめんなさいっ」

「お前がこの腕の中に居る…それだけで充分だ」



一人で悩んでないで、早く打ち明けてしまえばよかったんだ



「ごめんなさい…」

「お前が謝る必要はない

己の感情をもて余し、和也に当たってしまった

泣かせてすまなかった…」

「…旦那様っ」



自由を許された腕で、ぎゅうぎゅう抱きついた



「これからは、お前と並び立つに相応しい者になる

だから和也、私から離れるな」

「…はい…はいっ

俺も…ちゃんと…だから…だから…」

「あぁ、共に成長していこう」




…よかった


この場所を失わなくて、本当によかった

















つづく