LOVEDOLL・20 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「カズカズ~!お帰り!そんでもって改めて~

おめでとー!!」



朝に少しだけしか話せなかった雅紀が

俺の帰りを待ち構えていた



「はいこれっ!」



野に咲く花が、綺麗に束ねられている



「…ありがと」

「まさかカズが旦那様と約束の儀を交わすなんてなぁ!

夢にも思わなかったよっ」

「俺も…思ってなかったよ」

「これでカズが…じゃなくて、和也様が旦那様と契りを結ぶのかぁ~」

「いいよ、カズで」

「え?そう?じゃ、カズ!その時は俺、お仕度、張り切るからな!」

「うん、ありがとう」



こんなに素直にお祝いしてくれる雅紀には、相談出来ないな…




「…はぁ~」



贅沢な悩みだと思う

この人生で、お二人から契り候補として見初められるなんて



「…はぁ~」



そしてそれを、お断りするなんて…






約束の儀を交わしてから、旦那様と共に食事をすることを許された俺は


夕げの仕度を済ませると


台座を二つ持って、食事の間に入った




「どうした?」


「え?」


「なにか悩み事でもあるのか?」


「…いいえ」



角が立たないようにお断りする方法ってあるのかなぁ…



「和也」



このお屋敷にも、旦那様にも、ご迷惑お掛けするわけにはいかないし



「和也」



誰にも相談出来ない…



「和也」

「…え?…わー!!」



ふと耳へ届いた声に顔を上げると、旦那様が視界いっぱいに居た

なんで旦那様がこんな近くにっ?!




「ため息ばかりで箸も進まない

私が呼んでいるのにも気付かない」

「あ…申し訳ございませんっ」

「後悔、しているのか?」

「…後悔?」

「私と約束の儀を交わしたことを」

「とんでもございません!

後悔なんて、そんなことあるわけない…」




気持ちは決まってるんだ



なるべく早く、お断りしなければ…











「いつこの屋敷に入るか決めた?」

「…いいえ」



いつ切り出せば…



「思えばさ~、この屋敷ってデカイけど閉鎖的じゃん?

そこに閉じ込められてた俺に風を運んでくれたのは、カズなんだよなぁ~」

「…俺、ですか?」

「顔も知らない契り候補とやらに嫌悪してたんじゃなくて

初めからカズだって、思ってたんだよ、きっと!」

「ありがとう…ございます」

「楽しみだなっ!」

「…そう…ですね」




楽しそうに笑う潤様



このお顔を、俺ごときが曇らせるの…?

















つづく