LOVEDOLL・18 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

嵐さんが好きです。二宮さんが好きです。大宮さんが好きです。

こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















「雅紀…がっかりさせちゃって、ほんとごめん」



期待する全てに応えることが出来ない俺なんかで、本当にごめん



「え?見た目も中身も立ち振舞いもお家柄も、全部駄目なの?」

「…うん」

「へぇ~、そうなんだ」



それだけ言って、雅紀は朝の掃除を始めた




「……それだけ?」

「なにが?」

「だって、自分の勤めるお屋敷の旦那様の横には、それに相応しい素晴らしい人に居て欲しいでしょっ?」

「う~ん…でも、旦那様がお選びになった方なんでしょ?

旦那様が幸せなら、きっとお相手様も幸せだし、俺も漏れ無く幸せだから」



旦那様が幸せなら、皆が幸せ…


雅紀って、凄い奴だなぁ



「カズもそうだろ?」

「…うん」

「お屋敷を離れる慣例もそんなの気にするなって大旦那様がおっしゃってたし!

お相手様と仲良くやろうぜっ」



がしっと肩を組まれると、ぽろっと涙が溢れてしまった



「…ありがと、雅紀」

「えー?!なんで?!どうしたの?!お腹痛い?!」

「約束の儀の相手…俺なの」



心配そうに俺の顔を覗き込んできた雅紀が、固まった



「あ…俺なんかでほんとごめ…」

「めでてぇーーー!!」



…鼓膜が破れるかと思った




「なにそれ!おめでたすぎて訳わかんないんですけど!」

「だから…旦那様と約束の儀を交わしたのは俺で…」

「めでてぇーーー!!」

「うるさいっ!」



あまりにも素直に喜んでくれるから


俺もつられて嬉しくなってしまった



「カズちゃんおめでとー!!」



俺の両手を握ってぴょんぴょん跳ねて

そのまま走って回るから俺もぐるぐる振り回された



「おめでとーっ


おめでとー!!」

「うん…ありがとっ」



受け入れてもらえて、すごく…すっごく嬉しかった



雅紀、ありがとう






「おはよう、雅紀」



裏庭で騒いでいた俺達の声が届いてしまったのか

旦那様が雅紀を出迎えに来てくださった



「旦那様っ おめでとうございます!」

「ありがとう」



変わらない勢いで、旦那様にもおめでとうって言ってる

それも、すごく嬉しいよ




「和也、遅れるぞ」

「はい」

「気を付けて」

「はい、行って参りま…す?」



急に静かになった雅紀を振り返ると、わざとらしく距離を置いた場所で

口を押さえて盛大ににやにやしていた



「…なんだよ」

「絡み合う視線が…あっまぁ~いぞっ」



一足跳びに勢いよく近付いてきたと思ったら

背中をパンッと叩かれた



「いってー!」

「帰ってきたらお祝いしようぜっ」

「痛いわっ」


「ごめんごめんっ 嬉しくってつい力加減がさっ」


「でも…ありがとう、嬉しい!


行ってきまーすっ」




二人に見送られて、いつものように松本家へ向かった

















つづく