※BL妄想日記です
苦手な方はお気をつけください。
こちらのお話は『卒業』、二宮さんご生誕記念祭・2『1年3ヶ月後』の続編です。
件名:会いに行け
本文:女の話なんか嘘だよ、ばーか
目ん玉が飛び出るかと思った
だって…え?結婚は?おめでとうじゃないの?
なんだか素敵過ぎる人とおめでとうじゃないの?
最後のメッセージを開ける
件名:無題
本文:行かなかったら、親友やめるからな
…親友
俺のこと、まだ親友って言ってくれるんだ
それで「会いに行け」って言ってくれるんだね
…潤くんが俺を好きだって言ってくれたこと、嬉しかったんだ
それなのに俺は、先生に結婚の約束をした相手がいなかったことに
こんなに安堵してる…
酷いよ、酷すぎるよ
自分の気持ちが分からないからって
大切な親友を巻き込んで振り回しちゃった
潤くんの気持ちは…どうなるんだろう
俺は、潤くんと向き合ったほうが幸せなんじゃないかな…
件名:ありがとう
本文:会う約束取り付けてきてくれてありがとう
でも俺は潤くんと
そこまで打つと、またメッセージが届いた
件名:無題
本文:くだらないこと考えてると今度は本当に犯すぞコラ!凸゚Д゚#)
…あははっ
そうだよね、自分の気持ちもよく分かってないのに
優しい人へ流されるのは違うよね
ちゃんと自分で決着つけて
自分の意思で
想う人へ向かっていかないとダメだ
作っていたメッセージを消去して、覚悟を決めた
12時に美術大学の正門ってことは、10時の電車に乗れば充分間に合う
今日はなにも考えずに寝ちゃおう!
「…眠れるわけがな~い」
あれから一睡も出来なくて
空が白くなっていくのをぼんやりと眺めていた
「…よしっ」
いてもたってもいられなくなって
この決心が鈍らないうちに、部屋を出た
「今日も気持ちいい天気だなぁ…」
先生探し…じゃなくて、先生に会う日和だよ
よく考えたら、途中でお腹痛くなって
何本も電車を乗り過ごすかもしれないし
恐くなって、何回も電車降りちゃうかもしれない
うん、早めに出て正解だったかも
最寄り駅に着くと、ほとんど人が居なかった
時刻表を確認する
「…あれ?ほぼ始発じゃん」
そういえば空は明るいけど、まだ太陽が見えてない
「すでにテンパってますね…」
ベンチを見付けて、電車が来るまでそこで待とうとすると
「…おい、そこの馬鹿」
酷く不機嫌な声が、確実に、俺を呼んだ
つづく