人は人を愛せます・4 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。



~青志先生とへっぽこ釣り部の大野くん~





















10月




青志先生は相変わらず、部活のない日はここでぼんやりしていた



今も、窓の外の色づいていく葉を遠い目で眺めている




…僕は対策を練ることにした



常識で挑んでもダメだ

世の中の素敵に見える気分転換の大半は

先生には通用しない



空気が読めない人ではないけど

無駄に合わせたりもしない



会話をブツ切れにしないためには

最低限の興味があるものじゃないとダメ



生物の研究者なんだから…



対象は亀って言ってたような…



それでいて僕と会話が途切れないような…




「…難しい問題か?」

「えっ?!」

「さっきから、眉間のシワが深い」



いつの間にか僕に向き直っていた先生が

自分のおでこを指差して「ここにくっきりだよ」と、微笑んでいた



「いやっ…難しいというか」

「専門は生物だが、どの教科も満遍なく好成績だった

勉強に関しては神童と呼ばれたこともある

どこ?私も一応は教師だ、教えるよ」



えぇー!どうしよう!



勉強教えてもらえるのも嬉しいんだけど

今は青志先生と会話したいってゆうか

先生にイキイキしてもらいたいってゆうか…



ぎゃっ!

こっち来たっ!




「科目は?」

「か、かもく?!」



ほら、先生が少なからず興味ありそうで



「どんな問題?」



なんでもいいから会話が続きそうな…



「恋!」



これなら万人が経験してるはず!



「鯉?」



ちがぁーう!!



「ドキドキのほうの恋について、難しい問題だなと!

思っておったりましたっ」



…噛んだぁー!




「そんなに動揺するほどの深い悩みか…」



違うけど…ま、いっか



「大野は恋してるのか」



それも違うけど…

先生と話せるならなんでもいい!




「はい、実はそうなんです

先生は…恋、してますか?」

「自分逹の子孫を共に残し、共に育てていきたいと思う相手は、いない」



多分、結婚のことだ



「その手前は?」

「手前?」

「好きだなぁって思う相手はいないんですか?」

「好きという感情は、生物的に人間だけであって

一般的にフェロモンと呼ばれる分泌物に惹かれるわけだが

それも、より良い子孫を残すために本能的に脳が精査をし

行為を潤滑にするためだけの一時的な錯覚であって

持続性のないそれに"好き"とかいう言葉を当てはめることに意味を感じていない」



「…一度も?

人を好きだと思うことはなかったんですか?」

「若かりし頃はあったかな…?忘れた」




やっぱり青志先生と話すのは面白い

同級生とは絶対にしない、有意義な会話が出来る



そして、先生のことを知ることが出来る



あ~ワクワクする!

















つづく