桐生一馬が主人公のいわゆる「龍が如く」本編とは別のシリーズとして(時間軸は一緒)、右京龍也という未成年の主人公、独特のグラフィックによるドラマパート、PSPでのプラットフォームなど、大きな転換を図って作られた初めての作品で、翌々年には「2」も発売し、2作品がリリースされています。
最初はゴツゴツした未熟な少年の龍也が、主に裏社会や繁華街で生きる様々な人の生き様に触れる事で人間的にも成長し、同時に自らの過去に決着をつけていく物語は、シリーズは違えど紛れもなく「龍が如く」
名越監督原案のストーリーの出来はかなり良くて、決して龍が如く本編にも引けを取らない・・・どころか、この前後の龍本編の作品(「3」とか「4」とか)に比べても遥かに地に足ついて軸もしっかりしたストーリーで完成度は高いです
当時、ハードがPSPというだけで、龍ファンを自称してた人達の中にも食わず嫌いしてる人が結構いて、勿体ないな~と思ってました
バトルも体力ゲージが自分も相手も可視化されない仕様だったり、頭・腕・胴・足と部位ごとにダメージを受ける(与えられる)システムでバトル後も蓄積されたりと、本編とはかなり違う仕様ながらこれはこれでスリリングで面白かったです(2ではもっと進化してさらに面白くなる)
「アタマヲネラウノハヒキョウヨ(棒)」
覚えてる人いるかな?笑
ショーパブの警備員やラーメン屋の湯切りなど、バイトのミニゲームもボタンを押すだけのシンプルなものだけど、PSPだからこそついついやってしまうような、妙にクセになるゲームでしたね(お金も稼げるし)
ネコ探しはジャッジアイズにも受け継がれたし。
あと(今から見ると)キャストが超豪華
主役が高良健吾、ヒロインが波瑠、あとショーパブのダンサー役が実は中村アンだったり、今から見ると正直本編より豪華じゃね?と思うようなメンツ
当時は3人ともブレイク前で全然知らなくて「誰だよ?」と思ってたけど、(ドラマ版と2の主演の)斎藤さんも含めて、出演者が揃って後に大出世を遂げたというのも、クロヒョウ10周年を迎えるにあたっての特徴的なトピックだと思います
クロヒョウを語る上でもう一つ欠かせないのが、今も少し触れたドラマ版
時間の関係で、今回この記事を書く前にゲーム版は通しで出来なかったけど、ドラマ版は手持ちのDVDで久しぶりに全話通しで見ました。
基本の設定が同じこと以外はゲーム版と全く違う展開だけど、話に関しては正直ドラマ版の方が好きです
ゲーム版は龍也(と泰山)を中心に、よりメッセージ性の強いストーリーでそっちはそっちで良いけど、ドラマ版の方が龍也と各キャラクターとの人間関係の描写の配分が良くて描き方が丁寧なので、よりドラマとしてコンパクトにまとまってると思います。
あと歌舞伎町ロケやってるので、見覚えのある景色がバンバン出てくる楽しみも!🏢
wiki情報だと斎藤さんは民放ドラマ初主演だったらしいけど今や人気俳優の一人だし、ヒロインも当時は演技ヘタだなと思ってたけど(失礼)、今や朝ドラ女優ですもんね
でもヒロインは今よりこの時の方がカワイイよな(髪型のせいかもしれないけど)
個人的には由里香役の女優さんが綺麗で一時期好きでした
最近ほとんど見かけないけど、出てた頃は(「龍1」にも出た)みひろの自伝映画の主演とか、アウトレイジで椎名桔平の愛人役とか、主に脱ぎ役を結構やってたな。
あとこのドラマ、何気にウルトラマンが3人も出てるんだなw(ガイさん、カイト、ジン)
石黒さんもこのドラマで初めて知ったけど、今やすっかりニュージェネの顔ですもんね
この時は「電王」のカイの三年後か。
ドラマ見たら分かるけど、良い役もらったよね。
青山さんはカイトの時と全然違うイカレたファイター役を怪演、ジン(セブンX)はエピローグで龍也と戦うファイター役で最終回のラストにちょっとだけ御出演
ウルトラだけじゃなく、ライダー関係者も
龍也の友達の赤城役は後のハート様(蕨野さん、若い!)、他にも戸田はケタロスだし、二岡はシド・・・と、何というか、特オタホイホイなドラマでもあります。笑
余談ですが、2のドラマ版ではカッガーミン(佐藤祐基さん:右)がレギュラーの他、6話のゲストで佐野岳くん(左)が出演し(鎧武の1年前!)、二人が直接絡むシーンも
ガタックと鎧武の擬似共演(しかも一方はライダー出演前)という、今から見返したからこそ「ウォォ~~!!」となれるシチュエーションの発見も振り返り視聴の醍醐味
佐藤さんは後に「0」でカツアゲ君としても出演するなど、何気に龍シリーズともご縁のある俳優さんです
2は他にも黒幕の側近がホージー(デカレン)だったり、最終回にチョイ役でアヤセ(タイムブルー)も登場したりと、こっちも大概です。笑
そして極め付けは我らが名越監督
「龍が如く劇場版」に続き2度目のカメオ出演デス
川尻組組長・川尻役として、時にドスの効いた台詞で啖呵を切るシーンもあったりと、(当時の自分がそうだったように)名越さんファンは必見の内容
ちなみに2のドラマ版でも引き続き御出演で、出番も台詞もかなり増えます
悪い奴の事務所に乗り込んで証文ビリビリ破って机蹴っ飛ばす川尻さんw
(2のドラマ版より)
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ということで、後半はやや脱線しつつも(失礼)、クロヒョウについて色々振り返ってきました。
2012年(8年前)に「2」が出て以降、龍公式でクロヒョウ関連はリリースどころか内容さえ触れられず全く音沙汰ない状態で、過去に作品にハマった人間としてはちょっと残念です
今更新作出して欲しいとも思わないけど、例えば「2」に出た九鬼の息子とかドラゴンヒートなど、本編や他作品にも流用出来そうなリソースはあるし、そもそも龍也はどこ行ったんだ?って話で、クロヒョウ関連で使えそうな物があれば、今後チラっとでも出てきてくれたら嬉しいかなと思います。
でも嫌な話、ジャッジのキムタクと一緒で、龍也も役者が二人とも大物になっちゃったから、それ故に龍也というキャラそのものさえ出しにくくなっちゃってるからな~
新作とか再登場とかは相当難しいと思うけど、現存する2作品は両方ともストーリーもゲーム面もしっかりしてるんで、埋もれさせるには勿体ない良作だと思います
雑多な内容ですが、ちょっとでもクロヒョウシリーズの魅力が伝わればと思います。