FVSは監督に囁きかける | にくまん堂の極楽日記

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川崎フロンターレの話題を中心に、おっさんの徒然なる日常を書き綴るブログですずら(●´ー`●)

コンビニエンスストアのバイト。

オラがやりたくないバイトのベスト3に入る職業ですずら。

 

別に人と話すことが苦手とか、コミュ障だからってわけではないずらよ。

いや、面倒くさいクレーマー相手にストレスを溜めそうなのはあるずらけど、一番の理由は、”やる事が多すぎるから”ですずら。

まあ、マニュアル通りにやれば良いって話ずらけど、それでも昨今のコンビニはオペレーションが複雑になりすぎずらよね。

 

公共料金の処理やチケットの発行、郵便物の受付、レジ脇のホットスナックの調理や販売、タバコを銘柄で言われたって分からないずらし、キャンペーン中の商品引換とか、くじ関連などの特殊な対応も定期的にやらないといけませんずら。

はっきり言って年寄りには覚えるのが大変なんずらけど、売り手市場のバイト業界で若手が他職種に行ってしまうので、実際にコンビニのレジに立っている老人率はかなり高かったりしますずら。

まあ、オラもそのうち雇ってくれる場所が無くなっていき、コンビニのレジに立っている可能性はあったりするずらけど、とにかくやりたくない職業のひとつだったりしますずら。

 

続いてやりたくないバイト、いや職業なんずらけど…

やっぱりフットボールの審判員ずらね。

 

だったら最初からバイトって言うなって話なんずらけど、プロの試合が行われるカテゴリーでも、審判は他に本業を持っていて、副業のバイト感覚でやっている人も多くいますずら。

日本でもプロフェッショナルレフェリーとして食べている人はほんの一握りだったりしますずら。

 

さして高額の報酬を得られるわけでもなく、試合の得は常に全方位からプレッシャーを受ける過酷な職業だったりするんずらけど、それでもやる人が確保できて成り立っている職業なのは普通に考えたら不思議だったりしますずら。

見事試合をミスなく乗り切っても、ほぼ誰からも褒められることなく注目されない職業。その反面、両チームのファンやサポーターから見て不満なジャッジがあったりすると、試合中からずっと文句を言われる理不尽な立場だったりしますずら。

 

近代フットボールでは、選手たちのアスリート能力も上がってプレースピードも早くなり、ピッチ上のプレーを審判員3人でジャッジするには難しくなってきましたずら。

第4の審判員がいるとはいえ、あくまでもそれは選手交代や試合運行などサポート的なものであって、実質的には3人でピッチ上の事象を全て監視しないといけないんずらよね。

一時はゴール裏に第3審を置いて、ペナルティエリア内やゴール判定を見張る仕組みも試していたずらけど、今はVARによってそれをカバーする形になっていますずら。

 

でも、そのビデオアシスタントレフリー(VAR)システムはお金がかかりすぎますずら。

VARルームを別に用意し、そこにVARレフェリーとアシアスタントVARレフェリー、そしてオペレーターの計3名を追加で用意しないといけなく、更にはその機材とカメラを設置しないといけないことから、今までの仕組みからほぼ倍の審判員を用意しないといけないずらし、更には機材の搬送や設置などにかなりのランニングコストが発生しますずら。

 

と言うことで、日本国内ではJ1と一部のカップ戦にしか採用されていない高額な審判システムだったりしますずら。

コストカットを考えようにも、FIFAがルールを定めているので、機材や人員の削減は勝手に出来ない状況となっており、JリーグではJ1のみしか運用は出来ないだろうずら。

 

そんな各国のプロリーグを管轄する協会からも不満の声が上がっているずらし、ファンやサポーターからの少なくない批判もあり、FIFAもやっと重い腰を上げて改善に取り組み始めましたずら。

 

VARの映像を使った判定の有益さを残しつつ、ゲームのテンポも落とさず公平性を担保する。

だいぶ前から各方面から提案され続けていたずらけど、ついに他プロスポーツと似たようなチャレンジ性のVTRチェック判定を導入しようとしていますずら。

 

 

 

 

その名もFVS。フットボール・ビデオ・サポートシステムですずら。

テニスなどに代表されるチャレンジ性が取り入れられたビデオ映像を使った判定システムずらね。

 

介入できる事象はVARと同じで…

 

・得点かどうか

・PKかどうか

・一発退場かどうか

・人間違いのカード提示

 

この4点に関連する場合のみ介入が可能となりますずら。

その判定をVARの場合はリアルタイムでずっとVARルームがチェックしているずらけど、チャレンジ性となればVAR審判員は必要なく、ただ単純に用意されたカメラでずっと試合映像を録画しておき、必要な時にそれを審判たちが巻き戻してチェックできるシステムがあればOKとなりますずら。

そのカメラの配置場所や台数、中継映像に使っているものの利用など、どこまでジャッジに利用可能かなどはまだ実験している最中ずらけど、きっとVARの何十分の一というコストで運用が可能だろうずら。

 

今ではAIを利用した定点カメラで、試合の展開を追った映像データを収集可能ずらし、それにプラスして両サイドのオフサイドが発生しそうなライン上に、ゴール前を中心に録画するカメラを配置すれば、ピッチ上の事象はほぼカバーできるんじゃないずらかね。

 

VARシステムの最大の欠点は運用コストずらからね。

それによってトップカテゴリーと育成世代も含めた下位カテゴリーで、審判員のジャッジの仕方が変わってしまうと言うのが問題でしたずら。

 

VARがあると、副審はオフサイドの認識があっても、オフサイドディレイによって旗をすぐ上げられないずらし、逆にVARが無い場合はすぐに上げないといけないという、反射的に判断しないといけないものが真逆の動作をしないといけないので、カテゴリーによって脳を切り替えないといけないのはすごい大変だと思いますずら。

 

とにかく、トップリーグから育成年代のカテゴリーまで、全てを基本同じ方法の審判運営で統一できるのが良いずらね。

でも、審判員がやる事は統一できるんずらけど、そのビデオ判定を要請する、チームに1試合中に与えられる2回のチャレンジをどう利用するかは、トップと下位カテゴリーではかなりやり方が違ってくるんじゃないかと予想しますずら。

 

それは、プロのカテゴリーでは、ベンチで収集できる試合中の情報量が違ってくることに関係してきますずら。

 

ここ数年で各国のプロサッカーリーグでルールが整備されてきたずらけど、ベンチの中に映像を見れる危機や、外部と連絡を取り合う無線システムの利用を許可するところが多くなりましたずら。

監督とコーチ陣がiPadなどを設置して、試合映像をリアルタイムに見て、ああでもないこうでもないと話し合っているシーンは珍しくもなくなったずらし、コーチはスタジアムの俯瞰できる場所にいるスタッフと常に情報を交換するためにワイヤレスイヤホンを使っていたりするずらから、DAZNなどの中継映像を含めて、審判員たち以上にピッチ上の情報を映像を含めて把握していたりしますずら。

 

なので、判定に不服があった場合にチャレンジを1回消費する時、そのチャレンジには絶対的な自信を持った状態で第4審に申告をしているだろうずら。

監督が「今のジャッジはチャレンジして良いのか?」ってコーチに聞けば、ベンチ外で映像をチェックしている裏側のスタッフがその是非を判断して伝えるずらからね。

ピッチ上の味方選手たちが全員、相手のハンドをアピールしたとしても、監督は冷静に裏方スタッフに判断を仰いで、感情に任せた無謀なチャレンジをすることは絶対ありませんずら。

 

しかし、そんな映像をチェックするスタッフを置くことができないであろう育成年代の現場では、それこそピッチ上の近くで見ていた選手たちに、監督が「本当にファールだったのか?」って訊ねて、それを信じてチャレンジ要請することになるだろうずら。

冒頭に挙げたリンクページの記事にも、チャレンジに失敗する確率が高いと書かれていたずらし、現在行われている実験の場では、ベンチ側が試合映像を見返すことができない環境だからなんだろうずら。

 

こうなってくると、育成年代でも、強豪校と言われる高校や、クラブユースのチームはある程度資金力があるはずなので、常にチャレンジしていいかどうかのチェックを出来るスタッフ、場合によっては学生を置いて情報収集するだろうずら。

高校生年代の一部もそうずらけど、大学なんかではもう当たり前の様に、試合を分析するアナリスト部隊がいるずらからね。

試合を複数台のカメラで追って録画しており、それを次の試合にフィードバックする分析、スカウティングを専門とする人間が動いていますずら。

それがサッカー部員だけに留まらず、プロスポーツビジネスの一つの職業として研鑽を積む学部があるところが増えてきているずらし、それを利用する形で、今回のFVSシステムは新たな道を切り開いていくことだろうずら。

 

ということで、実はこのチャレンジ制度は、トップカテゴリーの中ではVAR以上に試合のテンポを落とし、長時間のアディショナルタイムを生むことになってしまう予想が出来ますずら。

だって、ほぼ失敗しないチャレンジしかしないずらからね。

チャレンジが失敗する場合は、本当にレフェリーの主観によってどちらに転ぶか分からない微妙なラインの判定だろうずらから、なかなかチャレンジの手持ち数が減っていくことはないだろうずら。

 

でも、チャレンジするにしても、それを申告するタイミングや、どこまでさかのぼって判定できるのかは基準が難しそうずらね。

基本はVARと同じ基準で、アタッキングフェイズと呼ばれる、攻撃がスタートするタイミングと、それが途切れるシーンのタイミングを一括りとし、それが次の攻撃がスタートする前にチャレンジしないと駄目なんだろうずら。

でも、VARがリアルタイムで主審と無線でコンタクトをしているわけでもなく、監督が声をあげたり、専用のカードを第4審判に渡して伝えるなどのタイムラグがあるので、結構遅れてから「あのシーンのジャッジでチャレンジしたいんだけど」ってやりとりがありそうですずら。

そのタイムラグがあるチャレンジに対し、どこまで審判団は遡って受け入れるのかも気になりますずら。

 

あとは、そのチャレンジを伝える際にも、監督がどのプレーに対してチャレンジしているのか、それをどこまで明確に明瞭に伝えないといけないのか、通訳を通してだったりすると、また色々と混乱しそうずらよね。

「さっきのゴール前のGKへのチャージについてチャレンジしたい」と言っても、それがGKがボールを触りに移動しようとした時に受けた妨害なのか、それとも競り合いに行った時に接触したものなのか、それともオフサイドになるような視界を遮ったり判断を迷わせる妨害だったのかとか、ふんわりした伝え方になってしまう場合もあるずらし、だったらもっと詳細に「相手7番が自チームの5番を押したことにより、GKがボールへアプローチできなかったのを見てくれ」とか、すごく細かい説明になるのは面倒ずらからね。

更に言うと、監督がチャレンジを申請した事象とは別のところで、ゴールを取り消すに値するファールを審判が見つけてしまった場合、それを見なかったことにして試合を続行するのか、それとも、危険な行為に対してのみイエローやレッドカードを提示し、ゴール自体は取り消さずに試合を続行するのか。ゴールを取り消して、チャレンジ自体は失敗にして、自身の下したジャッジを取り消して試合を続けるのかなど、実際に運用テストをしている現場の人に聞いてみないと分からない細かい疑問が色々と浮かんできますずら。

 

他には、延長戦に入ったら、交代枠が一つ増えるのと同じように、チャレンジ回数が1回分復活するのか、そしてそれは残っている2回分に足されて3回になるのか。

更にはPK戦になったらチャレンジを利用できるのか、その回数はまた別カウントになるのかなどもルール設定が必要ずらね。

 

今のところチャレンジできる権限は監督のみとなりそうずらけど、その監督が退場処分となっていたら、その後は誰がチャレンジの権限を委譲されるのか、もしくはチャレンジ自体が出来なくなるのかってもあるずらか。

 

これは無さそうではあるずらけど、選手交代を状況によって取りやめる様に、一度チャレンジをコールしたけど、ゲーム展開が自分たちに有利になったり、後からチャレンジ失敗の確率高しの情報が入って取り消しが出来たりするのかも気になるずらね。

「あ、今のチャレンジ、やっぱり無しで」って言う監督は絶対出てくると思うずら。

 

と、VAR導入期と同じく、いやそれ以上にいろんな問題が噴出するだろうずらけど、それは時間と共にこなれていくだろうずらし、低コスト化も図れるずらし、それによって下のカテゴリーまで同じ運用方法で利用できるようになるのは大事なので、オラはVARを無くしてこのFVSシステムに統一していくのは応援していきたいところですずら。

 

でも、審判が大変な職業でやりたくないのは変わらないずらね。

最近ではこのVAR見直しと並行して、オフサイド判定の見直しや、GKのボールをキャッチしてからの8秒ルール強化、選手の集団で審判へ抗議するのをやめさせるため、両キャプテンのみ審判に近寄れるルールとか、有用だと思うずらけど、新しく覚えないといけないものがまた沢山出てきそうな流れとなっているずらしね。

そんな増え続ける審判のオペレーションを、まるで進化し続けるコンビニで一番皺寄せを受けている店員にダブらせて書きたかったというお話でしたずら。

 

そんな大変な審判を評価してあげる基準が今までは無かったずらけど、もしかしたらこのFVSシステムの導入により、数字でレフェリーの技量が見える化出来るんじゃないかと期待していますずら。

 

チャレンジされた回数と、それによって覆ったジャッジの割合が数字で表されると、審判団がどれくらい瞬時に正しい判断をしているのかが見えてきますずら。

主審のジャッジに関しては、チャレンジされても自分の判断でそのまま押し切ることが出来るずらけど、副審のオフサイド判定とかはちょっと可哀想ずらね。

人の目では追いきれない部分を、VTRチェックをした上でベンチからチャレンジされたら、結構覆るシーンが今のVARと同じく沢山発生するだろうずら。まあ、このオフサイド判定に関してはもうしょうがない部分があるので、そこまで問題にはならないだろうずら。

 

書きながらも色んな疑問が浮かんでくるずらけど、審判への異議とか、プレー以外の部分での退場判定についても少し考える部分はあるずらね。

審判への暴言とかジェスチャーで退場になることがたまにあるずらけど、それに対してチャレンジ出来るのかも気になるずら。

まあ、これは第3者の判断を仰ぐわけにもいかないので、主審が感じたその判断がそのまま最終判断になりそうなんずらけど、チャレンジしようとする監督は出てきそうずら。

その判断には映像だけではなく、主審に取り付けた収音マイクや、ピッチ脇に設置されたマイクに入った音声も巻き戻して再生できる環境が必要となってきますずら。

まあ、これは喧騒のスタジアム内でチェックするには難しいのでチャレンジ判定外となるだろうずら。

絶対、選手はそんなこと言っていないとか、水掛け論になって終わるんだろうずらけど、これはもう主審をリスペクトして受け入れるしかないところだろうずらか。

 

そんな異議による退場は選手たちだけではなく監督にもあるんずらけど、もし監督自身が退場処分を受けたら、その監督は自分でチャレンジを申請できるんだろうずらか。

多分、退場になった監督にはその権限はなく、その後に権限が委譲されたコーチとかが申請することは可能なのかもずらね。

 

その他の懸念としては、一部のニュースサイトのコメントとかで見られる”終盤の時間稼ぎ”に使われるかどうかって問題もありますずら。

まあ、これは主審がしっかり時計を止めてアディショナルタイムを追加していけば問題は無いんずらけど、選手交代とかでも見られるように、試合終盤でリードしたチームが選手交代で時計の針を進めるのは有効だったりしますずら。

これは選手交代も基本的にはオンプレー中のものと考えいるから時間を稼げるんずらけど、やはりベンチに下がる選手がゆっくり移動したり、タンカに乗るのか乗らないのか曖昧な態度をとって時間を稼いだりと、曖昧なのを良いことに色んな手段で時間を消費しようとしますずら。

きっとチャレンジに関しても、何かしら時間を進めるズルを開発していくことだろうずら。

主審は厳密に時計を止め始めたら、アディショナルタイム20分とか普通に行っちゃうずらからね。そこはベンチ側がゆっくりチャレンジ判定を行わせようとして、なんとなくアディショナルタイムを短くするんだろうずらね。

 

と言うことで、チャレンジ回数を残すと次節以降に良いことがあるようにしようよってオラは考えますずら。

 

例えば、チャレンジ回数を1回残すと0.2ポイント貯まり、それが1ポイントになると次節の試合でチャレンジ回数を1回増やすことが出来て3回利用可能になるとか。

1試合で使える回数は3回が上限で、貯めたポイントは繰り越し可能でシーズン終了まで有効になるとか。

そうすれば、5回分のチャレンジ未使用で1回分のチャレンジが得られるので、終盤になって重要な試合で少し有利に試合を進めることが出来る形にすれば、アディショナルタイムや試合終盤で時間稼ぎのために使い切ろうというチームは少なくなるだろうずら。

 

もし現行のルール上に足し込む形なら、フェアプレーポイントに加算されていくとかもありずらね。

まあ、ほとんどの監督やクラブはそんなもの気にもしないので、あまり抑止力にはならないかもしれないずらけど。

まあ、せめてJリーグアウォーズとかで表彰される、名誉な数字として取り扱って欲しいのはあるずらか。

審判に関しても、チャレンジの成功回数が少ない審判を表彰してあげたり、監督もチャレンジ失敗回数が少ないのも評価してあげたいずら。

いや、監督に関しては難しいずらか。リーグ中に1回もチャレンジしない監督は審判をリスペクトしているとも言えるずらし、それでも少ないからと言って監督としての責務を果たしているとは言えないずらし、評価基準にする数値を計算するのは難しそうずら。

 

さて、この話はこれくらいで終わりとしておくずらか。

書いている最中にも色んな疑問が浮かんでくるずらし、これは実際に試合で運用されているのを見ないとどんな問題点があるのか分かりづらい部分がありますずら。

とりあえずFIFAが進めているテストの結果を今は待つしかないずらね。

 

では、今日の雑記はこれにて終了としますずら(●´ー`●) ノ