歩く言葉は我が身を振り返らず | にくまん堂の極楽日記

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川崎フロンターレの話題を中心に、おっさんの徒然なる日常を書き綴るブログですずら(●´ー`●)

どれだけネット社会が発達しても、どれだけ簡単に情報が得られるようになっても、間違った情報を見分けるのは、結局のところ自身が積み上げてきた知識と教養に頼らざるを得ませんずら。

 

でも、自分の信頼している情報源を疑うのはなかなか難しいですずら。

それが個人や企業であれ、社会的に信用度が高い情報は流用され、広域に使われたそれは真実へと昇華していきますずら。

権力者や利益を感受し続ける者たちは、それを利用してミスリードを作りだすずらけど、悪気の無い誤情報はそれを指摘する反対勢力もなく、野放しに広まってしまうことも多いですずら。

 

ことサッカー界でも、同じ様なミスリードがたまに発生しますずら。

フットボール界ではなくサッカー界と書いたのは、日本で特に多いであろうという意味も込めていますずら。

そう、サッカーの事をフットボールと呼称している国では、文化としてこのスポーツが根付いており、ピッチ上で起こり得る事象を、自分たちの母国語で表現し、更には単語に落とし込んでいるんずらよね。

 

近代フットボールはイングランドが発祥なのだから、英語が基本で用語が統一されていると思いがちずらけど、日本で使われるサッカー用語は混沌としており、イングランド、スペイン、イタリア、ブラジルなどから入ってきた外来語が入り混じっていますずら。

日本サッカーはドイツ人のクラマーコーチから始まったと言っても過言では無いんずらけど、なんとなくドイツ語のサッカー用語が少ない気がするのはなんでだろうずらね。

まあ、それはさておき、いろんな国の言葉が入り混じり、日本独自のサッカー用語が生まれることがあるのが面白いところずら。

 

ダブルボランチも良い例ずらよね。

 

ボランチはポルトガル語で「舵取り役」みたいな表現で使われるんずらけど、それだったら英語のダブルではなく、ポルトガル語のドイスボランチが妥当なはずなんずらけど、なぜか英語+ポルトガル語のダブルボランチとして浸透していますずら。

たまに解説者の方で、そこら辺を気にしてなのか「ダブルボランチ」と言った後に「ツーボランチ」って言い直していたりしていて、いやいやどっちも同じだよ!って突っ込みたくなる時もあるんずらけど、オラも結局は人に分かるように説明し直そうとすると、「二枚のボランチ」と言っているずらからね。

 

目くそ鼻くそ…って言葉が汚いずらか。

50歩100歩?どんぐりの背比べ?…それも違うずらか。

 

まあ、オラのボキャブラリーの無さはさておき、ポルトガル語の数字の数え方なんて誰も知らないずらから、日本ではダブルボランチくらいが丁度いい表現なんだろうずらね。

英語圏だとセントラルミッドフィルダーがそのポジションに当てはまるんだろうずらけど、なんとなく役割も攻撃と守備のどちらに軸を置くかで違うずらし、ピボーテもまた少しニュアンスが違うずらし、本当に国によって、言葉によって微妙なニュアンスを含めた、それを指し示す単語というのは千差万別となっていますずら。

 

これぞフットボール文化。

日本もそういう意味では、ダブルボランチでなんとなくチームがやりたい事がぼんやり分かるずらし、ここまで浸透すると、もういちいちドイスボランチと言い直すのもどうかと思う瞬間はありますずら。

でも、なんとなく気持ち悪いので、オラのブログではドイスボランチで書いていくこととしますずら。

 

で、なんでそんな事を書いているかというと、先日とある記事、というかTwitterの話題が取り上げられていたのが発端ですずら。

 

そのツイートがこちら。

 

 

 

 

海外リーグの解説などで有名なベン・メイブリーさんのツイートなんずらけど、最近日本で良く使われる「インバーラップ」が、実は和製英語なので補正したいというものでしたずら。

正しくは「アンダーラップ」らしいんずらけど、ここ数年はずっとインナーラップで刷りこ込まれてきたので、これが本来の使い方だとしてもピンと来なかったりしますずら。

というか、ほぼ初めて聴く言葉なんずらよね。

なんで今まで聴いた事が無かったのだろうずらか。識者の中には英語も堪能な人が多いだろうずらに、その人たちが疑問に思わず指摘もせず、あまつさえ自分から率先して使っていたりしているので、オラたち末端のサッカーファンには間違いに気付けるはずもありませんずら。

もしかしてアンダーラップという言葉を耳にしていても、それが何か分からずスルーしていた可能性はあるずらけどね。

 

モーターレースの世界では、タイヤが路面を捉える具合を、食いつき過ぎる時にはオーバーステア、グリップが足りずに横滑りする際などにアンダーステアって言っていたずらし、各スポーツでもオーバーハンドの逆はアンダーハンドって表現しているずらし、それなりに普段使いをしていた表現だったんずらけど、ことサッカーに関しては1ミリも疑問に思わず、オーバーラップの反対で内側に侵入していくことをインナーラップと呼んでいましたずら。

 

と、正しい言葉と使い方を知った今、それを修正できるかと言うと…

 

難しいずらよね。

個人が正しいと思ってアンダーラップと言っても、日本のサッカーファンには通じませんずら。

これはもうメディアで発信している人たちが間違いを正して、意図的に修正していくしかないだろうずら。

でも、もうここまでインナーラップが定着してしまうと難しいんだろうずらね。

 

誰だ、最初にインナーラップって言ったやつは!!

 

イメージ的には分かり易いんずらけど、日本人だけ間違った使い方をしているとなると、今のうちに修正しておいた方が良いんじゃないかと思いますずら。

これが日本発信の新しい言葉だったら良いんずらけど、明らかに間違った使い方で広まってしまったものずらからね。

元々が日本語の「くさび」とかは、日本のサッカーファンや経験者が、なんとなく「くさびのパス」って言われると、どんな性質のどんなシチュエーションのパスなのかが共通イメージとして持てるので、その手の日本独特のサッカー用語が出てきてくれるのは大歓迎なんずらけどね。

 

そういえば、元日本代表監督の岡田武史さんが、FC今治でそこら辺のサッカー用語を、曖昧なものから共通した認識の単語に統一し、そこからクラブのチームフィロソフィーを確立させていくなんて構想を持っていたずらね。

それがその後上手く行っているのか、そして今回のインナーラップみたいな日本語英語で共通認識されている、サイドの選手が内側に侵入して縦に入っていく動きを、どんな言葉で共有しようとしているのか聞いてみたいものずら。

 

本来は、そこら辺の指針を日本サッカー協会が主導してガイドラインを作ってくれると良いんずらけど、この手の言葉はトップダウンではなくボトムアップで生まれてくるのが価値があると思うずらし、どっちが良いとも言えないところずら。

ただ、トップである協会と、底辺であるファンや競技者たちの間にいる、情報を発信するメディアの人たちが、ある程度は横の繋がりで情報を共有し、上手くリードして行って欲しいものずら。

 

そう言えば、言葉ではないずらけど、プレイ時間の表記がいつまでも統一されないのはなんとかならないんずらかね。

ハーフタイムを挟んで前半と後半がある競技なので、45分に区切って後半10分とかいう表現があるのは分かるんずらけど、公式の記録表記で、それが55分と書かれていたり後半10分と書かれていたりと、発信するメディアによって違うのはなんとかして欲しいところずら。

 

昔は前後半で分けた45分表記しかなかったので、日本人にはそちらの方が馴染みが深いし分かり易いところではあるんずらけど、Jリーグによってサッカー観戦が日常的になり、それだったら海外の90分表記に合わせて行こうって事で、2000年代からはそちら寄りになった気もするんずらけど、近年になって45分表記にする中継が増えている気がするのはオラだけずらかね。

DAZNがJリーグを独占して中継する様になったので、一般視聴者に分かり易い45分表記は消えていくものかと思っていたんずらけど、なぜかそれに逆行するかのように最近増えている気がするんずらよね。

 

オラとしては、もう45分表記よりも90分で考えた方がしっくり来る様になってしまっているんずらけど、普段Jリーグを見ている人たちはどっちの方が良いと思っているのか気になるずらよね。

普段サッカーを見ていない人からすると前後半で分けて考えた方が分かりやすいんずらけど、オラとしては「後半15分なので、そろそろ選手交代がありますかね」って表現より、「60分過ぎたので、そろそろ選手交代がありますかね」って解説の方が分かり易いというのがありますずら。

90分間でどうゲームをコントロールしていくのかを考えるのがベースとなっており、前後半でゲームを区切るって感覚があまり無いんずらよね。

 

これこそ日本サッカー協会やJリーグが主導してメディアへガイドラインを提示すべき案件名んずらけど、この時代になってもそれが出来ていないのは、何か難しい問題を孕んでいるということなんずらかね。

確かに普段サッカーを見ない人が視聴する日本代表戦などで90分表記にしてしまうと、初心者に優しくない放送になるかもしれないずらけど、そこら辺の配慮が、ここまで統一されずに来た要因なのかもずら。

 

ん〜、だいぶ日本にもサッカー文化が根付いてきたとは言え、まだまだライトな層を取り込んで行かなければ発展していかないのは事実なので、これは用語とはまた別で難しい問題ずらね。

 

最近は大手メディアではない人が簡単に情報発信できる様になりましたずら。

限られた電波や紙面の中では、限られたソースの中で必ず取捨選択が行われ、末端のユーザーが目にするまでに何人かのチェックが入っている情報がほとんどでしたずら。

それが今では情報の鮮度が重視され、個人の言葉がそのままダイレクトに大勢の目に晒されることが多くなりましたずら。

最近の若者は情報の信憑性を疑ってかかるクセがついているずらけど、年配の人ほど目にしたものをそのまま鵜呑みにする傾向が強いですずら。

まあ、これは仕方ないずらよね。だってそうやって育ってきたんずらから。

 

オラもこのブログで散々誤情報を垂れ流し続けているずらけど、たかだか100人ちょっとが閲覧しているくらいの記事なので、それが大きな問題になることもありませんずら。

これが何万人もフォローする人がいるインフルエンサーだったりすると、その情報発信にもそれなりの責任が伴ってきますずら。

そんな大勢の閲覧者がいても、アフェリエイトやスーパーチャットなど、広告収入や投げ銭での収益が無ければ、その発言に責任を問うことはちょっとかわいそうなところなんずらけど、少しでも収入を得ている人はその点を考慮しながら情報を精査して欲しいところずら。

 

と、自分がそんな収益にタッチしていないので好き勝手書いているずらけど、こういった事は他人に指摘されるまで自分では気付かないことが多いので、たまには客観的に自分のブログの内容を見つめ直したいところずらね。

 

…と思っているだけで、今までそんな事はしたことないんずらけど。

 

さて、今日の雑記はこれくらいにしておくずらかね。

インナーラップという言葉はなるべく封印して、これからはアンダーラップ普及にしそしむ決意を新たに、今回の記事は終わるとしますずら。

 

では、ロスタイムは短めにここまで(●´ー`●) ノ