侮ることなかれ 恐るべし情報網 | PTAはPTA

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私が経験したことを基にPTAに対して感じたこと・感じていることを綴ってみようと思います。

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私の会社には正社員、再雇用社員に加えて非正規の契約社員、そしてまあまあの人数のパート社員の方々が働いてみえ、同一労働同一賃金があるので、雇用形態に合わせ業務内容を区別しているようです。

今後、AIやRPAツールを活用したDX化が進むと人員削減に向かうかもですが、現段階では社にはなくてはならない存在の皆さんです。

この方々、仕事だけでなく、社内の、特に人間関係の情報収集力、そして情報伝達ツールとしてものすごいポテンシャルをお持ちで、それも単なる噂話ではなく、信憑性のある情報ネットワークなんですよね、これが本当におそるべしです

どうしてそんなことまで知ってるの?って驚くような情報が、パート社員同士で駆け巡っているなんてことは全然珍しくありません。

これは、私の暮らすような田舎町にも通ずるものがあって、小中学校の保護者間も同じようなポテンシャルでした。それこそ井戸端会議の進化版です。

皆さんはご近所情報に始まり、子どもさんの通学班や同級生情報、部活や習い事、学習塾など、生活圏と行動範囲で重なる部分が多いため、年代を超えた様々な方面から情報が集まってくるようです。先生情報も同様で、異動発表後、すぐに新しく赴任される先生情報が広まっていました。

私の家庭はというと、夫婦ともに学区外で働いていて、子どもたちも部活動に参加していなかったので、そういう情報にはとても疎、耳に届いたのは、それこそ一周回った後にやっと・・・という感じで、毎日地元にいるじいちゃん・ばあちゃんの方が情報通でした。

学区内で働いている人たち中心の情報ネットワークは会社のパートさんたちに引けを取らないものだと感じました。

だから、よくネット上で話題に上がっているPTA非会員さんの情報入手も、特に学校からの情報提供がなくても上記のようなネットワークで把握できてしまうんじゃないでしょうか、地域によると思いますが。

というか、中規模校の小学校なら、そんなネットワークがなくても、PTA会員さんの情報と各学級の人数があれば、「○○さんのところ」くらいなら把握できてしまいます

役員の誰かが連絡先を知っていたります。
子どもたち同士が情報を共有していることだってあります。
個人情報保護法が施行直後から学校からの情報提供はありませんでしたが、施行前に知り得た情報を持っている人も多かった

まだNTTハローページの電話帳が現役で活躍していました。
今とはずいぶん認識も意識も違っていて甘かったというのはありますが、それでも教えてもらうときは仮に知っている人がいてもご本人に確認してからというのは徹底されていました。

 

正直、普段のご近所づきあいや保護者同士の会話やおつきあいの中でPTA会員か・否かなんて考えもしないし、話題にもなりませんでした。ましてや会員の子どもか否かなんてなおのことです。

事業や団体のPRをするのに広報誌、チラシ、HP、SNSなど情報発信ツールで最も有効なものは?と聞くと「口コミ」が一番に上がることが多いですが、本当にそうなんだと実感できるリアル情報ツールだと思います。

デメリットというかネックは、会社でも地域でも、噂話、誤情報は飛び交うし、中には意図的な怪情報だってあるはず、その真偽も分からぬままに、それがまことしやかに伝播してしまう恐ろしさ、まるでXのリアル版です。違う意味で恐るべしですね。

いや、リアルの方が、伝播網の範囲が限定されているから、全世界型のXよりも広域でない分マシかもですね。

噂話にはとかく尾ひれはひれがつくものだし、人の不幸は蜜の味とも言いますからデマは拡散されやすく、信じるに足る情報かどうかも、受け取った人の判断に委ねられてしまいますから、見極める知識の必要性を強く感じました。吟味せず、鵜呑みにして拡散してしまえば誹謗中傷の同罪ですものね。

話は少し逸れますが、Xは当初の「つぶやき」、自己発信する場から「自己の承認欲求」を満たすアイテムとして機能しはじめ、その後には、健全で活発な議論の場としても機能し始めていました。しかし同時に「同意なき議論」も巻き起こり、炎上もそうですが、発信者自身が攻撃対象とされる場へと変わってきている現実があります。

アメリカの大学の研究では、Xで価値観(立場)が違う人の意見を読むとお互いに反対の価値観(立場)を受け入れる傾向は見られず、かえって自分の意見に凝り固まる傾向がみられ、XなどSNSで異なる価値観(立場)の意見を伝えることは逆効果だと結論づけています。

先日、久しぶりにXでPTA関連の発信を見ていて、それと同じような印象を持ってしまいました

異なる意見を持つ人たちは、お互いにブロックして直接絡まないけど、気にはなるのか、別のアカウントや他者を通じて発信を確認、お互いが空中戦で相手の発信の批判に終始する仕草
空中戦なので、何に対してのことか傍からはよく分からない状態

中には自分の意見に凝り固まり、強い言葉を使って、歪曲した解釈で同意なき議論を吹っかけて攻撃するという仕草も見受けられます。

Xは比較的ルールが少なくて自由な場、だから利用する年代層も幅広く開かれたツールですが、お互いに理解し合うのではなく、対立を深めてしまうだけではせっかくのツールを活用する意味がないように感じてしまいます。

いや、世の中には自分と同じ価値観の人がいることがわかって安心感が持てるという点では意味あるツールかもですね。

でも、これを傍から見ていると、立場は違えど、やってることも言ってることも同じに見えてて、例えばお揃いのTシャツを作って団結なんて同調、気持ち悪いと非難する人たちが自分たちはネット上でお揃いのマークを使って協調路線を張っている、たまに立場の違う意見が飛び込んでくると同じ立場の人たちが集まってきて一斉に集中攻撃をかけたりする仕草などは双方にみられたりします。

 

2月・3月は例年のごとく、PTAの話題として卒業記念品問題と違法・不法が挙がってきています。

過去に全国では何件かPTAが訴えられ訴訟になったケースがありますが、PTAが敗訴した例は聞いたことがないので、PTAを違法行為で追及・糾弾するのはかなりの無理筋かもしれません。

 


よく言われる入退会申込書がない=違法は、契約の自由の原則から言って成り立たない
学校教育法第137条は「社会教育その他公共の」都合の良い誤解釈
コサージュ裁判においても、判決文で、被告(保護者会)にはすでに退会している原告の申し出をすべて受け容れる義務はなく、被告が任意団体である以上、構成員の子どもと原告の子どものあいだで取扱いに差異が生じるのはやむを得ないと言及しています。

自動加入=強制加入=違法が法的に立証できるかどうか?

消費者契約法の重要事項説明がなく、努力義務違反もだとしても違法とは言えないし、

所属PTAが説明しなくてもPTAが任意であることは誰でも簡単に調べられるし、消費者側も知る努力はあるし

 

 

PTA問題の専門家としてメディアや雑誌で発信されている人たちはじめそこに気づかれた一部の人は、これまでのご自身の発言などなかったように、法令違反はしれっとPTAではなく、個人情報保護法違反やできる規定をもとに本丸は学校や市教委側だと言ってターゲットと問題点をシフトされています

ずっと以前に私も知り合いの弁護士の先生にもうちょっとわかりやすく教えてと聞いてみたら、
法律は、道徳や常識、倫理とは全くの別物だと回答がきました

世の常識に従ったら法令に違反する場合がある
法が非常識な働きをすることもある
反倫理的状況に対して法令が沈黙してしまい、救済の手を差し伸べられないこともある

つまりは、倫理とか社会道徳とか秩序とか常識とかに違反していても、明確な法令に違反していなければ法令違反にはならない。仮に道義的責任を問われても、法的にはまったく責任を取る必要がない。
と教えてくました。

一般の人は、法律というと、あれこれと杓子定規に人を縛りつけ、人から自由を奪うモノと思われているが、逆説的に考えれば、明確に書いてないことは、何をやってもいいということ、常識とか道徳のように曖昧なもので縛るのではなく、明確にすることで個人の自由を認めているのが法律なんだそうです。


なるほど。そうなると、PTAがらみの問題を違法・不法で糾弾するのはちょっと恥ずかしくなりませんか。


道義的・倫理的責任、いわば、これまでご自分たちが散々忌み嫌い、馬鹿にして非難してきた「お気持ちの面」から「人としてどうよ」と追及されたほうが違法・不法よりは最もらしく、効果的なのかもしれませんね

 

 

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