パース画については言葉のみでその中身について見えていないと思います。まずはパース画の一端をのぞいてみましょう。

 ある形を説明しようとするときどうします。例えば取っ手付きカップです。言葉で説明するより絵を見せる方が理解し易いはずです。では絵を描いて説明することに。少し上から見た形がわかりやすいなと、ここまではスムーズに進みます。ここではて?斜め上から見たカップをどう描き始めればいいのかなと考えてしまします。スケッチ力があればカップなんか簡単に描けるはずです。でもスケッチ力が無かったらどうしましょう。やみくもに描くしかありません。中々納得のいく絵にはなってくれません。結果は独りよがりの絵になってしまいました。そんな絵でその形を皆に説得させることが出来るでしょうか。

 ではどうすれば確かな絵を描くことができるでしょうか。ここでパースとしての絵が登場します。パースは約束事を順番立てて絵を描き進めます。約束事を確かめて一つ一つ描き進めれば形のある絵が見えてきます。

では実際に描き進めてみましょう。今回はさほど作図法にとらわれないスケッチ感覚の図法で進めてみます。この図法で進めるにあたっては一つとても大事なことがあります。正六面体が描けるかということです。正六面体を描けてはじめて次に進めることが出来ます。でもさほど心配する必要はありません。身の回りの花や建物など複雑な形ををスケッチするわけではなく四角い箱を描くだけです。ただどの面も正方形に見える様にですけど。これは練習しかありません。開講まで練習してみてください。上達のカギは他の人に正六面体に見えるかどうかを見てもらうことです。。辛辣な感想を聞きそれを励みに描く練習をすれば結果は見えてきます。正六面体の描き方については以前の投稿を参考に見てください。

3回目 正六面体を正しく描くにまずは平行線をどう表現するかです。

4回目 正六面体をスケッチする

 では作図に戻りカップが収まる正六面体を上から見る形で描いてみましょう。取っ手は六面体の外にします。下図はスケッチの流れです。①は斜め上から見た正六面体のスケッチです。基本の正六面体です。全体が収まる六面体です。②は六面体の底に正円を描きます。カップの底の形は正円です。対角線を引き底の正方形を4分割。円の孤は辺に接する形になります。③上部の正方形も4分割し、辺に接する円を描きます。上下つなげば筒の完成です。取っ手は六面体から出た位置に取り付けます。取っ手の形は六面体の辺の方向と同じ方向なので消失点を共有します。④は③の下絵をベースに上からトレぺをのせて描き上げました。これがパース作図の一連の流れです。

 

 パースは約束事を一つ一つ理解してはじめて描くことが出来ます。絵は好きなところから描き始めますがパースは順番立てて描き進めます。本講座ではその約束事を学び絵を作り上げていきます。

講座を受講するにあたって下記の投稿も一読していただければと思います。

外苑キャンパスを受講する皆さんへ

こんなことを学ぶのかと一読していただければ結構です。理解は本講座で。