にっけいしんぶん新聞 -3ページ目

見てるだけ? -動向-

-2面「寸言」-

「朝もマーケットが開く前に、首相に今日の段階での見守り方の話をさせてもらった」(仙谷由人官房長官が記者会見で、外国為替市場について菅直人首相と意見交換した事実を明らかに)

わはは!
見守り方の意見交換!!
こんな感じですか!?

「…今日の段階では居間に寝転んで肘枕で見守りましょうか?」
「いや、ぼちぼちソファに腰掛けたほうがよいのではないか」
「では洋間に移りましょう。お酒はビールでよろしいでしょうか?」
「居間に寝転んでならお盆に載せた瓶ビールが似合うが、ソファとなるとやはりブランデーじゃないか」
「ちょっと気取り過ぎではありませんか?」
「ではウイスキーにしようか」
「スコッチの好いのを用意します」
「うむ。ちょうど円高だしな」
「ユーロはおととしより3割以上安くなりましたから」
「おいおい、どこのスコッチを用意する気だ?イギリスはポンドだろう」
「ああ、そうでございました」
「そういえばポンドの相場はどうなっているのだ?」
「さて…?円安ということはないとは思いますが…」
「事務方にでもきいておいてくれ」
「かしこまりました。やれやれ、また見守るものが増えてしまいましたな」
「で、ポンドはどのように見守ればよいだろうか?」

…って、どっかの主人と執事かよ。

けどまあ、これくらい暢気な感じはするよなあ。
マーケットの動向にも、小沢氏の動向と同じくらいは気を配ってほしいものです…。

SQ値が強弱の目安? -目安も何も…-

-14面「まちかど」-

○…13日に発表された日経平均オプションのSQ値9188円79銭が、当面の株価の強弱感を測る目安として、市場関係者に注目されている。過去の経験則からSQ値を上回ると、株価は強含みやすく、下回ると弱含む傾向があるという。(以下略)

わはは!
株価が上がってたら強含みやすく、下がってたら弱含む傾向!
何だよその経験則!

いやー、「まちかど」はたいがいデタラメな「経験則」とやらが載ってるんだけど、今回のは絶対間違いないわ。
テッパンの「経験則」だわ。

ところで、実はワタクシの長年の経験則から、晴れてたら日が射しやすくて雨の日は雨雲が出てることが多いことがわかったんですけど、これ、新聞に載せてくれますか!?

円小幅反発、終値85円85銭 -分からん-

3分で分かるマーケット -14面-

◇円相場は小幅反発。終値は前週末比7銭円高・ドル安の1ドル=85円85銭。4ー6月期のGDPが市場予想を下回り株価が下落。投資家がリスクを取りづらくなるとして、ヘッジファンドなどが円の買い戻しに動いた。

わはは!
日本の成長率が悪かったのでリスクを回避して日本の通貨買いだって!
正気かよ!

ていうか投機筋って円買いポジションを膨らませてるってこないだ書いてなかったっけ??
今度はリスクを回避して円を「買い戻し」??

そんな話、3分で分かるかよ!

NEC 人事関連業務 中国に -TPO-

$にっけいしんぶん新聞-20100712200849.jpg

…こんな日にこんな記事、こんな無理して割り込ませんでええて。

子ども手当、“使って”生かそう -生めよ使えよ-

$にっけいしんぶん新聞-20100707195633.jpg貯蓄だけが「将来のため」じゃない! -12面-

子ども手当の「貯蓄以外」の使い方を、アンケート結果に沿って紹介しているこの広告。
一般紙にも掲載されていましたが…


誰が何のために出稿してんの!?


H.I.S.??

下に宣伝の載ってるH.I.S.が家族旅行へ行こうって訴えてんの!?

それとも政府??

景気浮揚効果を狙いたい政府が貯め込んでないで使ってくれってお願いしてんの!?

あ、もしかして民主党??

バラまきとかなんとか批判されたりする政策を、選挙前に地味に前向きなものとして宣伝しようとしてる??

もちろん、やっぱり政府の予算で…。

財政赤字協調削減の落とし穴 -シルエットクイズ-

-17面「大機小機」-

トロントで開催されたG20において「先進諸国は2013ねんまでに財政赤字を少なくとも半減させ、16年までに政府債務のGDP比率の増加を止めるか減少させる」ことが宣言された。(中略)
一国だけで財政赤字の削減を行う場合には・・・(中略)
主要国が一斉に財政赤字を削減する場合には・・・(中略)
この結果・・・景気を悪化させ・・・財政再建をさらに困難にする。
この状況は、典型的な合成の誤謬(ごびゅう)といえる。この誤謬は、一人に都合のよい行動でも、みんなが同時に同じ行動を取ると、全員が不利益を受けるような状況を指す・・・(以下略)


えーと、、、

山河さんって、さてはリチャード・クーさんですか??

「発言にブレ」野党批判 -発言のズレ-

首相、年収水準触れず -2面-

菅直人首相は1日の熊本市と長崎市での街頭演説で、消費税増税について「軽減税率や還付方式などを考えなければいけない」と発言したものの、対象となる年収水準には触れませんでした。前日は繰り返し言及しましたが、200万から400万円と金額は二転三転しました。野党は「ぶれている」と批判しました。

菅さんの発言の場合、何かの根拠を前提に私はこうしたいというような「方向性」を言ってるんじゃなくて、ほとんど思いつきなのか誰かから聞いたのか、とりあえず言ってみただけみたいなもんですから、「ぶれている」っていう問題じゃないような気がしますよね。

まあ、そのへんは主観の問題でしょうが、しかし先日野党になった社民党の阿部智子政審会長のこのリアクションはいかがなものでしょうか?

「庶民の所得水準を知らないんじゃないか。400万円はちょうど真ん中くらいだ」

え?そういう問題??
ていうか、この文脈からすると、「400万円も所得があったら低所得者じゃないぞ!」「そんな人に税金を還付するなんてとんでもない!」に聞こえちゃうんですけど、社民党さん、それでいいんでしょうか?

さらに野党だけじゃなくて、民主党の内部からも批判的な声が上がってるようです。
ついこないだ菅さんと党首を争ったタルトコさんからなのですが・・・

「菅さんは私みたいに文科系の頭ではないから、緻密な話をして誤解が広がる。本当は私の方が総理にふさわしかったかもしれない」

いやいや、そういう問題じゃねーだろ!
文科系とか理科系とか、そんなレベルの話じゃねーし!
おまけに言うに事欠いて俺の方が総理にふさわしかった!?
この時期にそんなこと言っちゃうようじゃふさわしくないんじゃねーの??

・・・今回の金額の二転三転について、仙谷官房長官は「議論の材料提供として言っている」と説明していますが、議論の方向はしっちゃかめっちゃかになっているようです・・・。

-ない!-

ピーク日、1087社開催 -11面-

3月決算企業の株主総会が29日にピークを迎え、全国で1087社が総会を開きました。

集中日開催の総会も一時に比べるとだいぶ減りましたが、それでもまだ1000社以上あるのですね。

さて、総会翌日の新聞のお約束と言えば、もちろん決算公告。

だったのですが・・・

何年か前にとりあげたとおり、昨今はWebによる電磁的方法による公告が認められ、経費節減の折、新聞紙上で公告しない企業が増えてきました。
いや、増えてきたというよりも、もはやわざわざ新聞紙上で公告する企業なんて、ほんのごく一部になってしまいました。
以前は別冊で第5部くらいまでぎっしり決算公告でにぎわったのが、今年決算公告を掲載したのはなんと・・・


23社!


たったの23社ですよ!
それも非上場企業も込みで!
もちろん別冊なんて出やしません。
昨日は1087社が株主総会を開いたというのに!

いやもう、なんという寂しいことか・・・。
新聞受けからあふれて困るのが梅雨時の風物詩だったのに・・・。

なんて話を会社の若いのに話したらまったくピンとこないようで、へぇ~と冷めたリアクションをされてしまいました。
違った意味でまた寂しくなった、株主総会集中日の翌日の記者であります・・・。



※悔しいので、決算公告に対する記者の熱い思いを描いた過去記事のリンクを張っておきます。「4期連続で経常増益 -薄っ!-(06/06/30)」

報酬1億円以上 200人超 -対価-

創業家出身者 外国人 目立つ -11面-

今年から始まった総額1億円以上の役員報酬開示。日本経済新聞社の集計では、29日までに明らかになった役員数は240人弱になりました。主な高額報酬者には外国人や創業家出身者、在任が長い経営者が目立ちました。

ということで、日経には報酬が高額だった主な役員が「一覧」と称して5人だけ掲載されてましたが、こんなもん一覧じゃねえよと思い、毎日新聞を見ると上場企業役員のランキングやら注目経営者の報酬やら、個人情報保護法前は恒例だった「長者番付」の発表が廃止された憤りをぶつけんばかりの勢いで、お金持ちのお偉いさんの個人情報を取り上げてました。

ではせっかく公にされているのでもはやプライバシーじゃなくなっている個人情報を、ここでもとりあげてみましょう。

主な上場企業の高額報酬上位20位(毎日新聞より)
①日産自動車 カルロス・ゴーン社長(56) 8億9000万円
②ソニー ハワード・ストリンガー会長兼社長(68) 8億1400万円
③大日本印刷 北島義俊社長(76) 7億8700万円
④武田薬品工業 アラン・マッケンジー前取締役(57) 5億5300万円
⑤双葉電子工業 細矢礼二前会長(85) 5億1700万円
⑥日本調剤 三津原博社長(62) 4億7700万円
⑦セガサミーHD 里見治会長兼社長(68) 4億3500万円
⑧プリヴェ企業再生グループ 松村謙三社長(51)3億1900万円
⑨コーセー 小林英夫前取締役(78) 3億 700万円
⑩野村HD 渡部賢一社長(57) 2億9900万円

(以下略)

10位の野村の渡部社長、開示対象は3億円以上になると踏んでギリギリに収めたつもりが結局開示基準が1億円で落ち着いて開示する羽目になってしまった、なんて裏話があったら相場観ねえなーと笑い話になるのですが、しかし笑えない方もさらに上位にいらっしゃいますね。
決して業績が芳しい訳ではない会社で、到底現在の報酬に見合う働きをしているとは思えないながら、創業者ということで相当高額の報酬を受け取ってらっしゃるおじいさま。

ま、総会も開かれたことですし、株主の皆様がそれでいいとおっしゃるならまったく構わないのですが、赤字を拡大させながら、過去から貯め込んだキャッシュを報酬の後払いのごとくご高齢の創業者さんに払い続ける企業、決して投資したいとは思えませんよね・・・。

あ、だから割安にほったらかされてるのか、あの会社。

景気「改善」7割超 -判断-

社長100人アンケート -1面、13面-

日本経済新聞社が28日まとめた「社長100人」アンケートで、半年前に比べ国内景気が改善したと回答した経営者は73.6%と、前回調査(3月)から12.3ポイント増えました。中国などの新興国の経済成長が主因としており、2010年度の主な経営課題も「新興国など海外事業の拡大」がトップでした。

東証一部上場企業を中心に、日本を代表する大企業140社の社長に対して定期的に行っているこの「社長100人アンケート」。
4月に入ってギリシャはじめ欧州問題の悪化なんかはありましたが、結果をみると、4-6月まではなんとか景気回復は続いているようですね。
個人的には「二番底懸念」は3月よりもかなり高まっているように思うのですが、調査によるとそれも後退しているとのことです。
法人企業景気予測調査なんかを見ると、大企業とは違って中小企業なんかは回復期待が外れてむしろ景況感は悪化してるようなのですが、しかし大企業の景気さえ悪いようじゃどうにもならないので、まずはよしとしましょう。

それはよしとして、この手のアンケート、記事の表面だけじゃ分からないので詳細な結果が掲載されていた日経産業新聞を読んでみたのですが、日本のトップ企業の経営者の現在の景況感やグローバルな景気に対する認識、あるいは政策についての見方など、なかなか興味深いものがあってよかったです。

たとえば「問1」、表題にもある国内の景況感の認識についてですが、原調査結果はこんなでした。

問1 現在の国内景気は半年前と比べてどう変化したと思われますか。
①よくなった 23.6%
②すでに改善の兆しが見えてきた 50.0%
③ほとんど変化が見られない 25.0%
④すでに悪化の兆しがある 0.0%
⑤悪くなった 0.0%
⑥わからない 1.4%

・・・ん?
んんん???

⑥わからない 1.4% ???

おいおいおいおい!
半年前から比べて国内の景気がよくなってるかどうかもわからんて、どういうことやねん!!
その認識でどうやってこれからの経営戦略立てたり今期の活動計画実施したりしていくねん!!
なあ、140人中の2人!!
「そんなこというてもわかりません!」て正直なんはええけど、そんな答えを投資家や株主はききたくないぞ!!

・・・「景気や相場に対する判断は控えさせていただきます」というのは、本日集中日だった株主総会の想定問答としてはありがちなんやろうけど、ねぇ・・・。