休養期間 | 奈良藤ノ木台 小児科開業医の独り言

奈良藤ノ木台 小児科開業医の独り言

にいのみ小児科・・・2007年4月開業。



このブログでは小児科医として日々感じることや、

一人の母親としての日常を綴っていきます。

思わぬ長い間、お休みをいただきました。

 

人生初めての骨折体験、

 

しかも、腰椎の圧迫骨折だなんて・・・

 

 

 

当初はさすがに痛くて、

 

横になっていても、座っていても、何をしていても痛くて、

 

ひたすら8時間おきに鎮痛剤をのんで、寝ているしかなかった。

 

 

2週間ほどで、痛みは改善してきたけれど、

 

まるで鳥かごのような固いコルセットを着けているし、

 

ここで無理して、骨がくっつかなくなったらどうしよう、という恐怖で

 

安静生活を続けるしかなかった。

 

 

そろそろ、退屈になってきたけれど、

 

テレビやタブレットは腰が疲れるし、

 

読書も前かがみになるし、目が疲れてしんどい。

 

 

そんなとき、役にたったのが、オーディオブック。

 

 

読みたいとおもいながら、まだ読めていなかった本を

 

いい声の声優さんや俳優さんたちが読み上げてくれる。

 

ジャンルも、フィクション、ノンフィクション、自己啓発本、ポッドキャストもあって、いろいろ。

 

倍速も選べるし、何回も元に戻れるし、なかなかよろし。

 

ちなみに、わたしは1.2倍速が限界。1.5になるときついです。

 

療養中に10冊ほどは読んだ(聴いた)だろうか。

 

心に残ったのはいっぱいあったけれど、あえて2冊選ぶと、

 

辺見じゅん、収容所(ラーゲリ)から来た遺書

 

(これは、魂を射抜かれたような衝撃、人間はすごい)

 

藤岡陽子、リラの花咲くけものみち

 

(女性の成長物語、私の大好きなジャンル)

 

 

ただ、小説は、声優さんがセリフを読み上げるとき、大阪弁がネイティブじゃないと興ざめしてしまう

 

どのジャンルもそうだけれど、頭の中で漢字がうまく変換されないとイメージがわかない

 

たとえば、主人公の名前があきみちゃんだったとき、

 

わたしの頭の中では、秋美と変換されていたのに、実は暁海だったとか。

 

そういう意味では、

 

紙で読むのがやはり読書の王道なんだと実感するが、

 

こういう読み方でも楽しめるようになって、本当に世の中ありがたい。

 

 

将来、年とって、目がみえにくくなっても、読書の楽しみは続く

 

そう思うと、うれしい。

 

あと、休み中に読んだ本の一節にあったことば、

 

年をとって最後にのこるものは、名誉とかお金とかではなく、

 

ヒトとヒトのつながりである

 

そういえば、いままで、忙しかったり、コロナだったりで、

 

せっかくの人間関係をわたしはぶつぶつと切ってしまっていたのかな?

 

そんなことを考えて、反省したり。

 

 

すこしずつ、普通の生活にもどると、

 

今まで当たり前だったこと、

 

外を歩けること、ひとりで買い物ができること、クルマの運転ができること、等々

 

なんとありがたいことか、といちいち感激。

 

 

みんなに迷惑かけた、休養期間もそろそろ終わり・・・