欲望のバランス3.【欲望の制御】 | 始まりはアドラー心理学

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より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

人間には、生きる上において様々な目的があります。
この目的を持って行動する事により、
我々は思いを遂げ、何かを掴み、人として成長していきますアップ
その源泉となるのが欲望です。

 

欲望は、人間を行動に導く最大の動機になります。 
あらゆる面において、
人間は死ぬまで行動し続けなくてはなりません。
従って、我々の欲望は尽きる事がなく、
これに付随する痛みと快楽も消える事はないのです。

前回は、欲望のバランスを取るための

『理性』と『習慣』について触れました。
今回は、過剰な欲望を抑える方法について考えてみたいと思います。

欲望には、
「充たせば充たすほどエスカレートする」という問題があります。
人間が欲望を充たすと、必ず快楽が付いて回りますよね?
快楽には依存性があり、
これによって、欲望はさらに強化されます。
そうなると、行動する本来の目的が無視され、
快楽を充たす事に意識が集中してしまいます。
結果的に『やり過ぎ』てしまい、
逆に苦しみを味わう破目になる訳ですガーン

例えば、食べ過ぎや喋り過ぎ、遊び過ぎや買い過ぎなど、
何事も『やり過ぎる』とろくな事がありませんあせる
金銭や時間を浪費するばかりか、
健康、対人関係、仕事、生活などに

支障をきたす恐れがあるからです。

対人関係においては、『自己承認欲求』、

『自己顕示欲』、『征服欲』などが大きな障害になります。
人間ならば、誰もが「他人に認められたいおねがい」、

「他人に自分の意向を聞いて欲しい照れ」と思うものですが、
それが行き過ぎると自分勝手な言動となって、
周囲に迷惑を掛けてしまいます。
自分の欲望を充たすために他人を利用するような事を繰り返せば、
いずれ誰からも相手にされなくなるでしょうガーン

欲望をコントロールするには意志と理性が必要となります。
本気で欲望を抑えたいならば、
その目的に明確な動機を与えるべきです。
欲望を抑えない事によるリスクと抑えた場合のリターンを考え、
これを意志に刻み込むのです。
後は欲望を果たそうとする行動を制限し、コツコツと継続する事。
繰り返し行動を抑えれば、
快楽の依存も徐々に薄れていきます。

過剰な欲望の害から逃れる際には、この欲望を充たす行動を
完全にシャットアウトせねばならない場合もあります。
酒や煙草やギャンブルのように依存性が強いものは、
回数や量を減らしても、簡単に元通りになってしまいますあせる
このような特殊な欲望を除けば、完全に止める必要はありません。
制限によって、害のないレベルに留める事が出来れば、
問題ないどころか、むしろ理想的といえます。
目指すべきは、少し物足りない状態を維持する事です。
適度に欲望を充たして、適度な快楽を味わう状態が習慣化されれば、
肉体的にも精神的にもベストバランスが維持出来るようになります。

当然、欲望を抑える事は、そう一筋縄にはいきません。
世の中には、欲望に負け続け、自信を失い
ヤケクソになっている人も大勢います。
たかが欲望一つを抑えられないだけで
「どうせ自分はダメ人間だからショボーン」などと決め付けてはいけません。

人間には様々な欲望があり、
全ては生きるために必要な『行動の源泉』に当たります。
それが、誰の迷惑にもならない事ならば、無理をせずに諦め、
安心して継続していいのですOKOK
これによって、自分という人間の価値が下がったり、
他の可能性が潰える事などは、けして有り得ません。
後は、他の欲望(希望)にも意識を向け、建設的な目的を持って、
自分に出来る事をやり続けていけばいいと思いますほっこり


次回も欲望を抑える方法について考えてみます。