青年部の主張 第24号 カボチャはパンプキンではなく、ハロウィンもカボチャではない | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

新潟の野菜ソムリエが集う、野菜と果物を楽しく学び活動するコミュニティです。新潟の魅力を全国へ発信中★

南瓜はパンプキンではない

 


カボチャは英語ではパンプキンpumpkinとは言いません。

スクォーシュsquash(知人のウィスコンシン州育ちのアメリカ人による)と言います。

いわゆるレモンスカッシュのスカッシュと同じ綴りです。
 

綴りは同じでも、由来は違います。

レモンスカッシュやスポーツのスカッシュは「押しつぶす、潰せる」、

カボチャのスクォーシュはマサチューセッツ州の言葉に由来します(Wikipedia調べ)。

パンプキンはハロウィン用や家畜の餌用にされる、オレンジ色の丸いカボチャをさします。

我々が普段食べるような緑色のカボチャや、バターナッツカボチャ、

金糸瓜、コリンキーなど諸々、全てスクォーシュと呼びます。

アメリカでは、ズッキーニはサマースクォーシュ、

普通のカボチャ等硬いものはウィンタースクォーシュと呼ぶようです。
 

 

ただ、ネットを見ると、ニュージーランドやオーストラリアでは、

緑色のカボチャもパンプキンと呼んでいるようです。

 

 

 

 

ハロウィンも元々はカボチャではない


ハロウィンは、元々は古代ケルト人のお祭りでした。

ケルト人が住んでいたアイルランドやスコットランドにカボチャがあったわけではなく、

かつてはカブでジャックオランタンを彫っていました。
 

19世紀になり、アイルランド・スコットランドからアメリカへ移民が増大し、

アメリカでハロウィンが定着し始めました。

そこからアメリカ大陸原産のカボチャになったのだろうと考えられます。

ハロウィンは、移民の窓口となったアメリカ東海岸から20世紀初頭には西海岸に達しました。

1950年代には「トリック・オア・トリート」の合言葉が製薬会社や映画会社、

テレビ局などの仕掛けもあり、全米に普及しました。

そして、世界各国で活動するアメリカ人が増えるのに伴い、

アメリカ風のハロウィンの風習が広がることになったようです。



つまり、ハロウィンの広まり方は、

日本でのバレンタインデーのチョコのような広がり方をした、とも言えます。

ハロウィンは前述のとおり古代ケルト人の行事のためキリスト教とは関係ありませんし、

日本のバレンタインデーも宗教色はほとんどありません。

アメリカ人はみんな敬虔なクリスチャンと思っていましたが、

日本人のような「無宗派」「自然信仰」「パリピ」なところもあるんですね。
 

 

(野菜ソムリエプロ 青年部主任 本間)