野菜ソムリエコミュニティ新潟会員のみなさん、こんにちは。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言下、
外出自粛に協力する中どのようにお過ごしでしょうか。
全国の野菜ソムリエの間では、料理を紹介するバトンを繋ぐ企画等も広がりを見せています。
前回までに紹介しました「野菜ソムリエ産地応援プロジェクト」はご覧いただけましたでしょうか。
すでに完売となる商品もあるようで、ご好評のようです。引き続きよろしくお願いします。
さてこれを機会に本を読むかたも多いかと思います。
今回は野菜ソムリエに関係がありそうな書籍を何点か、
筆者の観点からご紹介させていただきます。
トマトが野菜になった日
毒草から世界一の野菜へ
数ある野菜のなか、世界でトップクラスの生産高を誇るトマト。
しかし、一般に食べられるようになったのは、わずか200年前のことだ。
現代の食卓で最も身近な野菜、トマトには、興味つきない歴史が秘められている。
起源はペルーかメキシコか。新大陸を発見したコロンブスはトマトを見たか。
かのメディチ家にトマト料理のレシピはあるのか。
そして、文明開化の日本にやってきた西洋野菜トマトは、
どのようにして人々の食卓に取り入れられたのか--。
各国を旅し、古い文献をひもときながら、世界でいちばん愛される野菜の謎に迫る！
（以上はカバー裏にある本書の紹介文です。）
トマトの起源とされるペルーなどの地域では、トマトよりも早く食されていたのが
ホオズキであることをこの本で知りました。
最近、日本でも食用のホオズキが見られるようになりましたが、普及は逆だったのですね。
トマトは野菜ソムリエにとっても一丁目一番地の野菜ではないでしょうか。
その証拠に野菜ソムリエのテキストでも最初に出てきますし、
それなりのページがさかれています。
トマトの知識を改めて確認したり、ちょっといい話を仕入れたりしてみてはいかがでしょうか。
発行：草思社 橘みのり著
定価（本体1500円+税）
ジャガイモのきた道
--―文明・飢餓・戦争
栽培面積では全作物中、第四位のジャガイモ。南米で栽培種として誕生した後、
どのようにして世界中に広がり、人々の暮らしにどんな影響を与えてきたのか。
アンデスの農耕文化を中心に、四十年にわたってヒマラヤ、アフリカ、ヨーロッパ、
日本で調査を続けてきた著者が、ジャガイモと人間の関わりに秘められた歴史ドラマをつづる。
（以上はカバー裏にある本書の紹介文です。）
ジャガイモは現在の日本では、どこでも一年中入手できる作物であり、品種の種類も様々です。
ジャガイモも南米アンデス山脈に起源があり、ヨーロッパに伝わってから、
芽による中毒のため栽培が禁止されたりしました。
そんなジャガイモの渡来経路や歴史が少し学問的ですが詳しく記載されています。
でも分かりやすいですよ。
ジャガイモもトマトと同じく、野菜ソムリエにとって重要な品目の一つです。
自身の知識の確認をすることもできますが、新しい気づきもあるかもしれません。
この機会に一読してはいかがでしょうか。
発行：岩波書店 山本紀夫著
岩波新書（新赤版）1134
定価（本体820円+税）
世界のじゃがいも料理
南米ペルーからヨーロッパ、アジアへ。
郷土色あふれる100のレシピ
世界中の食卓で愛されているじゃがいも。
紀元前に南米アンデスで生まれ、16世紀にヨーロッパへ渡り、世界各地へと広まっていきました。
どんな土地でも豊かに育ち、おいしくて栄養豊富。いつも人々の味方だった強くて優しい野菜。
そんな愛すべきじゃがいもが、世界各地でどのように料理されているのか、
伝統料理を中心に各国料理のシェフ、料理研究家のみなさんに教えていただきました。
ペルー、ポルトガル、アイルランドの現地取材や、
じゃがいもにまつわるさまざまなエピソードも満載です。
（以上はカバー裏にある本書の紹介文です。）
地域別・国別に100のレシピをまとめたもので、写真も豊富なので見ているだけでも楽しめます。
お気に入りのレシピでお子さんと作ってみるのも楽しそうです。
落ち着いてからポテトの料理教室開催の参考にして企画を立てるのも良いでしょう。
発行：誠文堂新光社
定価（本体2800円+税）
（野菜ソムリエプロ 木村純一）