ベジフルインフォネット87号 いちご王国「栃木」 | 日本野菜ソムリエ協会認定 「野菜ソムリエコミュニティ新潟」

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栃木県が開発した「とちおとめ」は東日本ではシェア1位を獲得以来、

現在でも親しまれる品種です。

栃木県農業試験場には「いちご研究所」が設けられていて、

新しい品種の開発などが日々行われています。
現在、栃木県では「とちおとめ」や大型品種の「スカイベリー」、

新品種の「栃木i37号」を中心に白いちごの「ミルキーベリー」、

夏いちごの「なつおとめ」、観光農園専門品種の「とちひめ」の6品種を中心に

栽培と販売戦略を確立しています。
今回はその戦略の中心品種である

とちおとめ」、「スカイベリー」、「栃木i37号」を紹介いたします。

 

 

とちおとめ

 

 

 

とちおとめは1996年に品種登録され、食味など品質が安定していることで

東日本での人気品種となりました。

果実が大きく多収性のある「久留米49号」と大きく甘味に優れた「栃の峰」を交配して

出来たのが「とちおとめ」です。
「とちおとめ」は糖度も高く酸味もほどよくあります。

果実はしっかりし大きめ、果汁もたっぷりです。

 

 

【とちおとめ】

 

「とちおとめ」を選ぶときは、つやつやとした鮮やかな赤色で

果実がおおきく円錐形のものを選ぶと良いでしょう。

自宅用としては大きさや形にはあまりこだわらなくても甘く美味しいと思います。

 

 

 

 

スカイベリー

 

 

「とちおとめ」の育成者の権利が期限切れとなり全国で栽培されるようになったため、

高級品種として多くの組み合わせから選抜し開発されたのが「スカイベリー」です。

(「大きさ、美しさ、おいしさ」のすべてが大空に届くような素晴らしいいちご)

という意味がこめられ、

栃木県にある百名山「皇海山(すかいさん)」にちなんでいます。

 

 

「スカイベリー」は果実が大きくきれいな円錐形が外形上の特徴です。

糖度は「とちおとめ」より少し低めですが酸度が低いため、

糖酸値は「とちおとめ」と変わりません。

 

 

【スカイベリー】

 

ジューシーで少し硬めの食感、香りは強いのですが淡い感じもするといったとこでしょうか。

 

 

 

栃木i37号

 

 

 

 

栃木県のいちご研究所では毎年1万株以上の中から新品種候補を選抜しており、

そんな中から2018年に品種登録出願したのが「栃木i37号」です。

愛称などは現在募集中です。

 

品種の特徴としては

①酸味が少なく、甘さが際立つ。

②耐病性に優れるとともに、収穫始めが10月下旬と早く、収量性に優れている。

③切り口はへた部分がくぼむハート型である。

 

 

【栃木137号】

 

いちご新品種「栃木i37号」の名称を決めるために、

6つの候補からどの候補がふさわしいか、

実際に食べた方から投票してもらうキャンペーンが

3月15日まで行われています。


その候補は

あきね(秋から収穫でき、いくつ食べても飽きないいちご)

えみか(みんなが笑顔になる果実)

とちあいか(とちぎの愛される果実)

とちあかり(家庭に「明かり」を灯してくれそうないちご)

とちまる(みんなが「元気ニコニコ」になる、丸いいちご)

とちれいわ(新しい時代を切り開くいちご)

だそうです。

 

参考:栃木県ホームページ いちご新品種「栃木i37号」の名称投票キャンペーンを実施しています

http://www.pref.tochigi.lg.jp/g04/documents/ichigoi37.html

 


写真にあるようにパッケージにQRコードが表示されており、

こちらから応募ページにアクセスすることができるようになっています。

どんな名称になるのか楽しみです。
また、3月には栃木県真岡市で全国いちごサミットが開催されます。

その内容については改めてご紹介できればと思います。

 

          (野菜ソムリエプロ 木村純一)