こんにちは、野菜ソムリエの小俵です。
9月22日、コミュニティの有志7名で梨農家へ見学に行ってきました。 もちろん向かった先は、当コミュニティの土田さんが代表を務める「土田農園」です。
当日はあいにくの雨、皆でランチを食べたあと農園にお邪魔したました。
さっそく、作業場にて収穫した梨を選果していた土田さんが、優しい笑顔で迎えて下さいました。
この選果作業は、選果機と土田さんが長年培った厳しい目で、贈答用、家庭用などの用途別に分けられます。選別されているのは「あきづき」と「豊水」の2品種。私が見ると、色も形もよくて、とても美味しそうな梨が規格外のコンテナに入っていました。お客様からお金を頂く以上、細かい傷や日焼け跡も許されないとのこと。お客様第一のプロ意識に感心致しました。
今年は暑い日が続きましたが、適度に雨も降ったおかげで、とても瑞々しくて甘くなっているとの事です。
また、今までは5㎏/箱の商品が売れていたそうですが、今は3kg/箱の商品の注文が増えてきたとの事。 核家族化、単身者の増加など、時代の流れはこういった贈答品のトレンドにも反映されてくるんですね。勉強になります。
そして、一行は梨園へ。先ほどの作業場から土手を上がると、信濃川の河川敷に畑がでんと広がります。その中にある土田農園の広さは約2ha。甲子園球場のグランド約1.5面分です。
果樹棚を覗くと、等間隔に並んだ樹樹から枝葉が均一に広がり、天面に袋掛けされた無数の梨が成っていて、思わず見とれてしまいました。
袋に掛けるのは、梨を傷を付けないように保護する役目と、果皮の色を均一にする役目があり、一つずつ手作業で行われているそうです。ただし、すべての梨に袋を掛けているわけではなく、品種によっては袋をかけずに、甘みを引き出してやることもあるそうです。 これは農家さんそれぞれの考え方や、その年の気候、またはトレンドなどによって袋を掛ける、掛けないを決めているとの事。
足元の雑草には、土壌を痛めないために除草剤を使わず、地道に草刈りをしているそうです。
農家さんは自然相手のお仕事です。台風接近のニュースには毎度ヒヤヒヤさせられるとか。また、昨年はカビ菌による被害に苦しんだそうですが、今年は納豆菌を用いてカビを退治したおかげで、樹が生き生きとしていました。年によって病気、天候など様々な問題が起こり、そのたびに試行錯誤で梨を守っているそうです。
梨農家さんはその年の出荷が終わってからも、すぐに枝の剪定などを行い、来年の梨を育てる準備を始めます。それから、花芽、蕾を間引き、人工授粉を行い、出来た果実が大きくなるように間引きを行い、それぞれに袋を掛け、毎日成長具合を確認しながら収穫を進めていきます。1年をかけて、梨にたっぷり愛情を注いでいくそうです。
せっかく畑まで来たからには、梨を採ってみたいとお願いしたところ、土田さんにご快諾頂き、1個採らせて頂くことに。そんなに力をかけなくても、ポキッと枝を折ることが出来ました。採った梨の重みは、土田さんの愛情なんですね。
梨園の中には、5本貫録のある樹が立っています。このルレクチェの木は、なんと樹齢90年。まだまだ毎年沢山の実を付けているそう。
最後は、採れ立ての梨から、あきづきと豊水をお土産に購入させて頂きました。
今回、農家さんから生の話を聞けて、本当に勉強になりました。
土田さん、忙しい中のに沢山の事を教えて頂き、ありがとうございました。
最後に、梨の魅力を少しだけお伝えしようと思います。自宅に帰って、すぐに梨を頂きました。あきづきはとっても甘く、噛むと果汁が口からあふれそうなくらいジューシーでした。
豊水は少し酸味が効いていて、シャクシャクとした食感がまた美味しかったです。
このシャクシャクした食感が石細胞のリグニンです。腸の蠕動(
また、アスパラギン酸によりエネルギー代謝が活発になるうえ、
梨は甘くて美味しいだけではない、栄養効果も優秀です。皆さんも、今年の秋は土田農園の梨を食べてみてはいかがでしょうか。
購入は、土田農園のホームページから注文出来ます。
野菜ソムリエ 小俵